–「税制はコストではなく、組織を動かすレバーになる。」
「年収の壁が変わるらしい」 そんな会話が現場で聞こえ始めたら、経営者としては“チャンス”です。
令和8年度の税制改正は、これまでの常識を静かに塗り替えます。特に大きいのが、基礎控除104万円(従来+特例)、そして給与所得控除の最低保障額74万円への引き上げです。この2つが組み合わさることで、いわゆる「年収の壁」は178万円へと引き上げられます。
この数字の意味を、ただの制度変更で終わらせてはいけません。これまで「103万円」「130万円」に縛られて働き方を調整していたパート・アルバイト、そして大学生の子どもを持つ社員の家庭。そこに、大きな“心理的解放”が生まれます。
例えば、19歳〜23歳未満の扶養控除。これまで複雑だった特例は、今回の改正により実質的にシンプルになります。年収178万円までなら満額控除(63万円)。そして178万円を超えても約197万円までは段階的に控除が残る。
つまり、「少し働いたら損をする」という構造が、大きく緩和されるのです。
ここで問われるのが、経営者の視点です。
この変化を知らなければ、従来通り「シフトを抑える」「調整する」文化が残る。しかし、正しく伝えれば、「もっと働きたい」「もう少し収入を増やしたい」という前向きな動きに変わります。
税制は、単なる数字ではありません。
人の行動を変え、会社の空気を変える力を持っています。
知らないままでいるか。
活かして、組織を前に進めるか。
その分岐点に、今まさに立っています。
♠ 今月のアクション5選
- 「178万円の壁」を前提に、パート・アルバイトのシフト設計を見直す
- 社員・家族向けに“年収の壁の変化”を説明する機会をつくる
- 給与明細ベースで「手取りがどう変わるか」をシミュレーションする
- 役員報酬と会社利益のバランスを、所得税目線で再設計する
- 「働くと損」という誤解が社内に残っていないかチェックする
◆ 専務の森重が、お客様と今月のアクション5選について一緒に検討することも承っています。ご希望の方はぜひお問い合わせください。









