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ミニストップ、客が精算 セミセルフレジ導入

2017/12/28 2:30 朝刊 [日経]

19年度、全2000店超 人手不足に対策

ミニストップは精算を顧客自らが行う「セミセルフレジ」を2018年度下期から本格導入する。国内約2250店のほぼ全てに19年度までに設置する計画だ。全国展開するコンビニエンスストアがセミセルフレジを大規模に導入するのは初めて。セブンイレブンなど大手3社も店員の業務効率を上げられる店舗を設けるなど、人手不足対策がコンビニ業界全体に広がっている。

ミニストップが試験導入を始めたセミセルフレジ

導入するセミセルフレジは、店員が商品のバーコードを読み取り、顧客はレジ画面から現金や電子マネー、クレジットカードなど支払い方法を選択する仕組み。専用の機械に現金を投入したり、カードをかざしたりして決済する。
関東地方の数店舗で試験導入を始めた。顧客が精算する間に店員は袋詰めするため、顧客1人のレジ作業にかかる時間を一般のレジから2~3割削減できるという。
全店への導入に必要な投資額は15億円前後で、原則として各店に複数台のセミセルフレジを設置する。将来は1人の店員が顧客が精算をしている間に隣のレジにも対応し、2台担当できるようにしたいという。酒やたばこなど、年齢確認が必要な商品も精算できる仕様とする。
ミニストップはコンビニ業界4位で、店内で調理するホットスナックやデザートの商品数が多いのが特徴だ。ただ、ファミリーマートとサークルKサンクスが16年に統合するなど、業界では1万数千店を持つ大手3社の存在感が増している。
ミニストップがセミセルフレジを導入する背景には、加盟店の人手不足や業務の負担への配慮ばかりでなく、店員が強みである店内調理にあてられる時間を確保する狙いもある。
人手不足が広がるなか、深夜勤務などがあるコンビニはアルバイト先として人気が下がり店員の確保が難しくなっているという事情もある。このため、大手3社も店舗の省力化に知恵を絞る。
ローソンは18年春、深夜の時間帯にレジを無人化し、会計を顧客がスマホで行う「セルフ会計」の実験を都内で始める。実験で問題点を洗い出しセルフ会計を終日行う店舗の開設につなげる。
セブンイレブンは12月、陳列棚をスライド式にして商品を並べやすくするなど、店内業務にかかる時間を3割以上削減できる設備を都内の直営店に導入した。こちらも対象店舗を順次広げる。

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コンビニエンスストア各社が相次いで新規事業を打ち出した。

ビジネスジャーナル
最大手のセブン-イレブン・ジャパンはソフトバンクと組み、コンビニをシェア自転車の貸し出しや返却の拠点にする。2018年度末までに首都圏や地方都市の1000店で5000台を設置する計画だ。通勤・通学で自転車を使う人が増えており、インバウンド(訪日外国人客)など観光客のニーズを当て込んでいる。
ファミリーマートは矢継ぎ早に新たなサービスに乗り出す。まず、単身や共働き世帯に人気の高いコインランドリー事業に参入。駐車場がある店舗を中心に、コインランドリーを併設する店舗を19年度末までに500店展開する。
スポーツジムも始める。自社ブランドの「Fit&GO」1号店を18年2月に東京都大田区に開設する。月々7900円で24時間営業。5年間をメドに300店舗を目指す。

11月16日、神奈川県で深夜の自販機店舗の実験を始めた。コンビニ業界が抱える深夜の人手不足を克服するための新しい取り組みだ。普通のファミマの店舗のすぐ隣にプレハブ小屋のような小型店舗が設けられた。深夜0時から5時までは店舗の営業を休止し、小型店舗が飲み物や食べ物を3台の自販機で売る仕組みだ。
ローソンは深夜の時間帯に、従業員が接客せず無人で決済できる店舗を18年春から導入する。都内の2、3店舗で、午前0時から5時にレジを無人化する実験を始める。客はスマートフォンの専用アプリを店の出入り口の読み取り機にかざして入退店できる。決済用のアプリで商品のバーコードを読み取り、現金を使わずに支払いを済ませる。LINEの決済システム「ラインペイ」などを使用する予定だ。アプリで個人を特定できるし、防犯カメラの増設で万引きなどを防ぐ。無人化システムは18年度中に完成を目指す。
コンビニでは24時間営業の見直しの議論が何度も浮上しては消えた経緯がある。業界の盟主、セブンはこれまで通り24時間営業を継続する構えだ。ローソンが中間。ファミマは「地方店で24時間営業を維持できなくなっている」というのが実態で、自販機を組み合わせながら繁華街の店を除き実質的に24時間営業をやめる検討に入ったといっていいだろう。ファミマは24時間営業をやめた場合の売り上げや費用などの試算も始めている。
コンビニは弁当やおにぎり、飲料などの食料品のほか、日用雑貨などを扱う。コンビニの成長を支えてきたのは絶え間ない新サービスの追加だった。公共料金の支払い、宅配便の受け取り、ATMでの現金引き出し、チケットの購入など。コンビニは新たな機能を加えるたびに周辺の市場を侵食しながら利用者を増やしてきた。
しかし、ここ2年、来客数は頭打ちとなった。集客力を高めるべく、現在伸びているサービスをさらに充実させることにした。

セブン、4カ月連続客数減

セブン&アイ・ホールディングスの17年3~8月期の連結決算は国内コンビニ子会社、セブン-イレブン・ジャパンにおんぶに抱っこだった。セブンのチェーン全店売上高は前年同期比3.8%増の2兆3731億円、営業総収入は2.8%増の4348億円、営業利益は3.3%増の1307億円と増収増益。百貨店やスーパーの不振を補い、セブン&アイの連結純利益は同2.7倍の894億円と2年ぶりに最高益を更新した。
この決算から克服すべき課題が見えてきた。全店の平均日販は66万3000円だが、前年同期より4000円減少した。既存店売上高は客単価の上昇で1.0%増となったが、客数は0.2%減った。
こうした傾向が、より顕著に表れたのが10月だった。10月の既存店売上高は前年同月比で0.5%の減収となった。12年7月以来、63カ月ぶりに前年実績を下回ったことになる。客数は4.5%減少した。大型台風や長雨の影響で客足が鈍った。
だが、天候不順だけが理由ではない。セブンの変調は夏から起きていた。客数は7月に前年同月比1.2%減に転じて以降、8月1.6%減、9月1.2%減と、10月まで4カ月連続の前年割れとなった。
11月の国内既存店売上高も前年同月比0.1%減となった。2カ月連続でマイナス成長だが、弁当など商品の販売はプラスに転じた。しかし、プリペイドカードの売り上げが前年を大きく下回った。音楽やゲーム、ネットショッピングに使えるプリペイドカードなどサービスの売り上げが落ち込んだ。セブンの既存店が2カ月連続で前年実績を割り込むのは12年7月以来のことだ。
見方を変えよう。セブン&アイの井阪隆一社長は、カリスマ経営者・鈴木敏文氏の呪縛から解放され、ホッとしているのではないだろうか。既存店のプラス成長の神話を続けるために「おにぎり100円セール」など、粗利益率を下げる一時しのぎのセールに頼らずに済む。11月は商品売り上げに限ればプラスに戻った。これからは、コンビニの抜本的なテコ入れに軸足を移すことができるからだ。
井阪氏は09年からセブン初の生え抜き社長として事業を伸ばしてきた。だが、コンビニの生みの親でセブン&アイ会長だった鈴木氏は16年2月、「新しいアイデアが出てこない」として井阪氏に退任を要求。その人事案が同年4月の取締役会で否決されると鈴木氏は即座に退任の意向を表明して、揺さぶりをかけた。社内外の大混乱の末、最後に経営トップに選ばれたのが井阪氏だった。
その井阪氏は“脱鈴木路線”に舵を切った。時給上昇により加盟店の人件費の負担が増している。セブンは9月から、加盟店の経営指導料(チャージ)を1%引き下げた。セブンのチャージ率は他チェーンと比べて高く、高い収益を支える源泉である。鈴木氏が「チャージには絶対に触れるな」と言明していたことから、チャージはセブンの“聖域”となっていた。井阪氏は加盟店の負担を軽減するため、その聖域に手をつけた。
チャージ引き下げの影響は下半期に80億円、年間で160億円になる見通し。そのためセブンの18年2月期の営業利益は2440億円と横這いにとどまる見込みだ。
コンビニの集客力を高めるために自転車のシェアサービスに進出。従業員の作業を軽減する次世代型店舗を12月7日に東京・四谷に開店した。省力化で生まれた時間を接客や発注に向けることで店舗の魅力を高め、来店客数の増加につなげたいとしている。

ファミマ、サークルKサンクスの合併は失敗か

ユニー・ファミリーマートホールディングスは、18年2月期の連結営業利益(国際会計基準)を従来予想の412億円から329億円に下方修正した。主力のコンビニ事業で不採算店舗を追加で閉鎖することに伴う減損損失などで160億円の費用が発生するためだ。
ファミマとユニーグループ・ホールディングスが16年9月に経営統合してユニー・ファミマが発足。傘下のコンビニ事業は、ファミマがサークルKサンクスを吸収合併した。
直接比較はできないが、統合前の旧2社の業績をもとに前年同期で比べると、ファミマ単体の17年3~8月期決算(日本会計基準)のチェーン全店売上高は前年同期比0.5%増の1兆5513億円、営業総収入は2.8%増の2543億円、純利益は186億円の黒字(前年同期は164億円の赤字)に転換した。
だが、国際会計基準に基づくファミマ単体の18年2月期の当期純利益は21億円の見通しだ。チェーン売り上げは3兆円超なのに利益はたったの21億円。吸収合併したサークルKサンクスが、強烈に業績の足を引っ張る。
ファミマの10月の既存店売上は1.2%減、客数は4.8%減。17年3月以降、既存店売り上げは5月を除いて毎月前年割れ。客数は4月以降7カ月連続の減少だ。
惨憺たる成績なのがサークルKサンクスだ。既存店売り上げと客数のマイナスは8カ月連続。その結果、11月のチェーン全店の売上高は前年同月比58.6%減。半減どころではない。穴が空いたバケツから水がこぼれ落ちるような惨状ぶりだ。
ユニーの総合スーパーの不振は統合前から予想できたが、サークルKサンクスがこれほど弱いとは考えていなかった。ファミマがサークルKサンクスを合併したことは、大失敗だったと言わざるを得ない。
コンビニ事業の行き詰まりを糊塗するために、コインランドリー、スポーツジムを始めると発表したかたちだ。古くから、大きな内部矛盾を抱える企業は、華々しい新規事業の花火を打ち上げる。自前のスポーツジムの展開には無理がある。そもそも2階建ての店舗をどれだけ確保できるのか。初期投資にどのくらいかかり、何年で回収できるのか。ファミマの自営店以外で、スポーツジムを展開できるのだろうか。スポーツジムより、投資の回収が早い業種がたくさんある。

セブンとファミマを比べると広報力、特に情報収集力と情報発信力に絶望的といっていいほどの差がある。ファミマの広報をテコ入れするために、親会社の伊藤忠商事から、優秀な広報マンが送り込まれる可能性もある。
コンビニが誕生して40年余。「コンビニ5万店飽和説」が声高に唱えられながらも、右肩上がりの成長を遂げてきた。16年(暦年)の売上高は10.5兆円(日本フランチャイズチェーン協会調べ)。16年度のスーパーの売上高は13兆円(日本チェーンストア協会調べ)。
減少を続けるスーパー全体の年商に迫り、小売業の首位の座が射程圏内に入ってきた。ところが、客足が遠ざかるという大きな壁にぶち当たった。コンビニ業界は初めて冬の時代を迎えることになる。
(文=編集部)

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スマホでコンビニ納税
来年から、手続き簡素に 電子申告の利用促す

2018/1/8 2:30 朝刊 [日経]

2019年1月から、スマートフォン(スマホ)などを使い、コンビニエンスストアで納税できるようになる。スマホやタブレット端末などで手続きを簡素にし、電子申告・納税(総合・経済面きょうのことば)の利用を促す。納税者らの利便性を高めるほか、税務署の納付書の宛先確認や郵送といった業務の削減を目指す。
財務省と国税庁が主導する。納税者が電子申告するとその税額や、所得税や法人税といった税目などのデータを記録したQRコードがPDFとして表示される。利用者がスマホ画面などに表示されたQRコードをコンビニの読み取り端末にかざすと、税目や税額が印字された書類が発行され、レジで税金を納めることができる。
納税は現金で、全ての税目が対象となる。読み取り端末はセブンイレブンの「マルチコピー機」やファミリーマートの「Famiポート」、ローソンの「Loppi」などを想定する。
こうした端末ではイベントのチケットやスポーツ振興くじ(toto)の購入、住民票の写しや印鑑登録証明書などの発行、自動車保険の加入といった手続きができる。19年からスマホを使った納税も加わる。
ただ、QRコードの読み取り端末があるコンビニでしか使えず、現状では対象となる店舗が限られる。財務省と国税庁は今後利用できるコンビニを広げていく考えだ。
スマホ納税の利用者として想定されるのは、主に個人事業主や法人だ。現在は電子申告したあとに税務署が作成した納付書を受け取りにいったり税務署から郵送してもらったりして納付書を手に入れなくてはならない。
納付書があれば今もコンビニで支払えるが、税務署や銀行で支払う人がほとんどだという。
また、電子申告をするにはこれまでは本人認証でマイナンバーカードなどの電子証明書や読み取り機器が必要だったが、19年からは税務署で一度でも本人確認すれば、IDとパスワードで認証できるようになるため、電子申告を利用する人が増えるとみられる。
政府は規制改革推進会議でICT(情報通信技術)による業務コストの削減を掲げており、電子申告・納税の普及を進めている。コンビニは生活者にとって様々なサービスの拠点となっており、身近なスマホを使って納税できるようになれば、利便性が高まり電子申告・納税に弾みがつく。

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コンビニカフェ商戦過熱 ミルク、抹茶ラテ…次々投入

2018.1.8 12:20

大手コンビニが、いれ立てコーヒーを手軽に楽しめる「コンビニカフェ」の品ぞろえを強化している。コンビニカフェの火付け役だったセブン-イレブン・ジャパンは、女性客らにも好評な商品で裾野を広げ、ローソンやファミリーマートはミルクや抹茶ラテなどの新商品を相次ぎ投入するなど対抗し、商戦が過熱している。
 ローソンは昨年10月、カウンター内に設置した「マチカフェ」の導入店舗で、ホットミルクを新発売した。地域ごとに産地を指定した生乳を100%使ったのが特徴だ。竹増貞信社長は「お子さんからシニアの方まで、広く飲んでもらいたい」と話し、客層の拡大に期待を込めた。
 ファミリーマートも「ファミマカフェ」で、秋冬の期間限定でココアや抹茶ラテなど4種類のホットドリンクを販売している。広報担当者は「コーヒーが苦手な方にも飲みやすいメニュー」とPRする。コーヒーチェーンを意識し、かき氷状のフラッペも通年で展開している。
 セブンはセルフ式の「セブンカフェ」で新型マシンを順次追加で導入。新たにホットカフェラテを加えたことで女性客らに好評で、導入店ではカフェの売り上げを約15%押し上げる効果があったという。

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セブンーイレブン 店舗数が2万超へ 国内小売業で初

1月6日 12時48分

コンビニ最大手のセブンーイレブンの店舗数が、今月中に国内の小売業として初めて2万店を超える見通しになったことがわかりました。ネット通販の急速な普及など競争が厳しくなる中、きめ細かい店舗網が求められるとして、今後も新規出店を進める方針です。
セブン-イレブン・ジャパンによりますと、国内の店舗数は先月末現在で1万9979店となり、今後の開店予定から見て、今月中に2万店を超える見通しとなりました。業界団体によりますと、同一のブランドの小売店が2万店を超えるのは国内で初めてです。
コンビニ業界は、ほかの大手も含めた店舗数が合わせて5万5000を超え飽和状態に近づいているという指摘に加えて、アマゾンなどのネット通販が急速に拡大し、競争がより厳しくなっています。
セブンーイレブンでは、ネット通販の普及に対しては、再配達の削減に向けてコンビニの店舗を利用者が24時間いつでも荷物を受け取ることができる拠点にするとともに、高齢化が進む中で近くのお年寄り世帯にコンビニの商品を届けるなど、きめ細かい店舗網を生かしたサービスを強化するため、今後も積極的に新規出店を進める方針です。
ただ、コンビニ業界ではアルバイトなど従業員の確保が難しくなっていて、さらなる店舗網の拡大に向けては人手不足をどう乗り越えるかが課題となります。

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ファミマATM、ゆうちょ銀手数料が一部無料に

金融機関 小売り・外食 2018/1/10 16:57

ファミリーマートは15日から、ゆうちょ銀行の顧客がファミマのATMを利用する際の手数料を一部の時間帯で無料にする。ゆうちょ銀が自行以外のATMで手数料を無料にするのは初めて。ファミマはATMを利用しやすくすることで店舗の集客につなげる。
ファミリーマートに設置されたATMが15日から一部時間帯で手数料が無料になる(左からイーネットの西岡修社長、ファミリーマートの沢田貴司社長、ゆうちょ銀行の池田憲人社長)
ファミマが1割弱を出資するイーネット(東京・中央)がゆうちょ銀と2017年12月に業務提携した。ファミマにゆうちょ銀が設置しているATMに加え、イーネットが運営しているファミマのATMでも一部時間帯の預け入れや払い戻しが無料になる。
手数料が無料になる時間帯は平日の午前8時45分~午後6時と土曜日の午前9時~午後2時。そのほかの時間帯や日曜・祝日の手数料は従来通り216円とする。イーネットが運営するファミマのATMは全国約1万2000店にある。
10日に東京都内で開いた説明会ではゆうちょ銀の池田憲人社長が「顧客の利便性が高まり、当社では画期的なこと」と強調。ファミマの沢田貴司社長は「コンビニ加盟店がより集客できるよう、ゆうちょ銀、イーネットと今後も協議して新たなサービスを提供していきたい」と述べた。

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ローソン純利益3%減 3~11月

2018/1/11 2:30 朝刊 [日経]

ローソンが10日発表した2017年3~11月期の連結決算は、最終的なもうけを示す純利益が前年同期比3%減の327億円だった。減益は2年ぶり。おにぎりや弁当を刷新した効果で既存店売上高は前年同期に比べ0.3%のプラスだったが、タブレット端末や新型レジといった店舗の省力化投資が膨らみ収益を圧迫した。
売上高にあたる営業総収入は7%増の4940億円だった。
本業のもうけを示す営業利益は542億円と6%減った。コンビニエンスストア業界は人手不足に伴い、店舗の効率化が課題になっている。ローソンは昨年半ばから商品発注を容易にするタブレット端末や釣り銭を自動で払い出す新型レジの導入を進めている。
弁当の廃棄損失や光熱費の一部を加盟店に代わって本部が負担する費用や、銀行業の開業準備費用も膨らんだ。18年2月期の業績予想は据え置いた。

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ローソン、薬販売900店で ドラッグ店と客争奪

2018/1/11 2:00 [日経] ローソンは2021年度末までに一般用医薬品を扱う店舗を5倍の900店に増やす。風邪薬など500品を販売し、女性やシニアなどドラッグストアの利用客を取り込む。一方でドラッグ店も24時間営業を増やすなどコンビニエンスストアの客を奪っている。人口減やネット通販の伸長で実店舗の売上高が伸び悩むなか、業態の垣根を越えた競争が一段と激しくなる。
21年度末までに風邪薬などの医薬品を販売する店舗を5倍の900店に増やす(都内のローソン)
ローソンは現在、コンビニ170店舗で医薬品を販売している。21年度末までに全国の店舗数を現在の約1万3千から1万8千に増やす計画で、新店や既存店で医薬品の扱い店を順次増やす。
セブン―イレブン・ジャパンで医薬品を扱うのは約40店で、ファミリーマートは約50店で調剤薬局やドラッグ店との一体型店舗を展開する。ローソンの医薬品の販売店舗数はドラッグ大手マツモトキヨシホールディングスの約6割の水準となり、コンビニ業界では突出する。
ローソンで既に医薬品を扱う店の1日当たりの売上高(日販)は全店の平均(約55万円)を上回り、女性客が増える効果がみられたという。医薬品は単価が高く、その他の商品のついで買いにもつながる。医薬品を扱う店舗では日販を3万円以上伸ばし、日販で10万円超の差を付けられているセブンを追う考えだ。
ローソンが売るのは風邪薬や胃腸薬、湿布など登録販売者が扱える第2類医薬品と第3類医薬品。副作用のリスクが高く薬剤師による販売が義務付けられている第1類医薬品は一部店舗を除き販売しない。
1店あたり3人以上の登録販売者を置き、365日販売する。時間帯は店舗によって異なるが、午前8時から午後10時ころまでを想定する。登録販売者を確保できた店舗では24時間販売する。
登録販売者の時給は他の従業員よりも高くなることが多加盟店の人件費の押し上げ要因となるが、売り上げ増で吸収する考えだ。
薬剤師や登録販売者の確保がコンビニの医薬品販売のハードルとなる。登録販売者の資格取得には都道府県が実施する試験の合格と2年の実務経験が条件になる。
ローソンでは加盟店の従業員1300人が登録販売者の試験に合格している。17年は本社が試験対策の講座を350回開催し、600人が試験を通過した。18年は70回開く予定の講座の1回あたりの規模を拡大するほか通信講座も開設する。今後も年400人規模の合格を目指す。
全国のコンビニの既存店売上高は11月まで6カ月連続で前年実績を下回っている。集客力を高めるためシェア自転車やスポーツジムなど異業種のサービスを取り込む動きが出てきている。
一方のドラッグストアは好調が続く。日本チェーンドラッグストア協会の推計では16年度のドラッグストアの売上高は15年度比5.9%増の6兆4916億円。16年連続で伸びている。大手各社は食品などの取り扱いを増やしており、郊外を中心にスーパーとの競合が激しくなっている。
ドラッグ各社はコンビニ客の取り込みも進めている。1600店超を展開するウエルシアホールディングスは24時間営業の店舗を19年度末までに16年度末比4倍の400店にするほか、弁当を販売する店舗も早期に現状の4倍の500店に拡大する。ココカラファインも都市部を中心に約50店で弁当を販売している。今後はコンビニとの顧客の争奪戦が激しくなりそうだ。

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シェアサービス、コンビニ仲介 ローソンで民泊の鍵
車・家事代行に拡大へ

2018/1/22 2:30 朝刊 [日経]

ローソンは民泊などシェアリングビジネスの拠点となる機能を店舗に設ける。店内に鍵の保管ボックスを新設し、物件の所有者や運営会社と対面せずに店舗で鍵の受け取りや返却ができるようになる。カーシェアや家事代行向けも想定する。地域密着型のシェアビジネスと店舗数が多く24時間開いているコンビニエンスストアとの連携が進めば利便性が高まり、普及がさらに進みそうだ。
東京都中央区の「ローソン GINZA SIX店」で22日、専用ボックスの利用を始める。2018年度末までに東京や大阪、名古屋など外国人観光客が多く訪れる都市部を中心に100店に拡大する計画。ローソンでは鍵の貸出・返却時に立ち寄る利用者のついで買いが増えると期待している。
世界8カ国で約500カ所の鍵の受け渡し拠点を設けるキーカフェ(本社カナダ・バンクーバー)の日本法人と組む。キーカフェがローソン店舗の内壁に19の小箱が付いた40センチメートル四方の専用ボックスを設置する。
民泊仲介大手の米エアビーアンドビーといった民泊のサイトと連携するほか、カーシェアリングや不動産の内覧、家事代行サービスなどでの利用を見込む。
利用料金は住宅や車の所有者、管理者らが負担する。使い放題の定額料金は月1980円。1回のみの利用では690円で、別途預け日数に応じて課金する。
民泊などの利用者には事前に鍵を保管する店舗の場所やロッカーを解錠するためのパスワードなどがメールで送信される仕組みだ。鍵を受け取ったり返したりすると、所有者や管理者にメールで通知される。受け取りできる期間を1時間単位で設定でき、毎回パスワードも変わる。利用者を限定できるため、第三者に鍵を悪用されるなどのリスクを避けやすい。
シェアビジネスでは予約や決済などはネットで完結するが、鍵の受け渡しなど地域に根ざしたサービスが必要になる。コンビニの立地の良さや24時間営業の利便性を生かしてサービスの拠点となる動きが広がる。
セブン―イレブン・ジャパンは18年度末までにソフトバンクなどと組んでシェア自転車を千店に5千台配置する。ファミリーマートでは17年11月、沖縄で民泊物件の電子キーを開ける際に使うQRコードを印刷した「チェックイン専用チケット」を店頭の情報端末で発券する取り組みを始めた。

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コンビニ3年ぶり減収、昨年の既存店

2018/1/23 2:30 朝刊 [日経]

日本フランチャイズチェーン協会が22日発表した2017年の全国コンビニエンスストア売上高(大手8社、既存店ベース)は、16年を0.3%下回り3年ぶりに減少した。コンビニ同士に加えドラッグストアとの競合も激しく、客数が1.8%減と2年連続で落ち込んだことが響いた。
17年の既存店売上高は9兆4738億円。12月まで7カ月連続でマイナスとなるなど年後半の苦戦が目立った。客数の落ち込みは12月まで22カ月続いており、この10年で最長となっている。
1人当たりの購入金額は1.5%増えた。店内で調理してレジ周辺で販売する商品などが伸びたが、客数の落ち込みを補いきれなかった。
新規出店を含めた全店ベースの売上高は10兆6975億円となり1.8%増えた。現在の集計方法となった05年から13年連続のプラスで、店舗数が3.2%増えたことがけん引した。来店客は0.7%増の173億327万人だった。

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「コンビニ御三家」を徹底比較 業績、平均年収、店舗数……
セブンが頭ひとつ抜けた存在

2018/01/06

給与が伸び悩む中、消費意欲は力強さを欠いたまま小売業界は厳しい状況に置かれている。少子高齢化も進む日本において、先行きにも不透明感が漂うが、小売業で勝ち組とされるコンビニ業界。自宅、職場からの距離に加え、買い物に応じて加算されるポイントを目的に、特定のコンビニを選択している利用者も多いだろう。競争が激化する業界内で、「セブン‐イレブン」「ローソン」「ファミリーマート」が御三家として君臨するが、その勢力図の実態はどのようになっているのか。

営業収益、店舗網はセブンが絶対王者

セブンイレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングス <3382> 、ローソン <2651> 、ファミリーマートを運営するユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> 各社の2017年2月期の連結決算から、セブン‐イレブンとファミリーマートはセグメント別のコンビニ事業の営業収益をピックアップすると、御三家の中では、セブン‐イレブンがライバル2社とは桁違いの実績を上げている。圧倒的な営業収益の差は、店舗数の差がそのまま表れた格好となった。2万店に迫る店舗網を誇るセブン‐イレブンだが、47都道府県のうち、沖縄県にはまだ店舗を構えておらず、2019年度にも初出店が予定されており、さらなる成長の期待がかかる。一方、追いかけるライバル社も、2016年9月1日は、ファミリーマートが「サークルK・サンクス」と経営統合を果たし、グループとしての店舗数には一部サークルK・サンクスの店舗も含み、セブン‐イレブンと同様に2万店のネットワークを視野に入れる。店舗数では水をあけられたローソンだが、地方のコンビニとの連携を強化し、他の2社同様に店舗網拡大の戦略を描く。

3社の営業収益(2017年2月期)/店舗数

・セブン‐イレブン(コンビニエンスストア事業)……2兆5506億4000万円/1万9979店(17年12月末)
・ローソン……6312億8800万円/1万3111店(17年2月末)
・ファミリーマート……4844億6100万円/1万7656店(※17年11月末)
 ※ファミリーマート、サークルK・サンクスの合計
人材難のコンビニの待遇は?
政府の働き方改革推進やライフワークバランスの見直しの流れから、24時間営業のコンビニにとって、人材確保は喫緊の課題でもある。待遇条件がキーともなる業界で、各社の有価証券報告書によると平均年間給与は以下の通りだ。セブンとファミリーマートは持ち株会社の形態をとっているため、このデータは実際にコンビニで働く従業員だけの平均給与とは乖離がある。

「平均年齢(歳)」「平均勤続年数(年)」「平均年間給与」の3社比較

・セブン&アイ・ホールディングス……44.1/18.5/713万8751円
・ローソン ……39.7/12.3/669万4000円
・ユニー・ファミリーマートホールディングス……49.6/18.0/666万2679円
コンビニの24時間のオペレーションに欠かせないアルバイトやパートの存在。しかし、時給を引き上げても、なかなか人手が集まらないという悩みが、コンビニのオーナーの間で広がる。ローソンは、こうした人手不足の状況を打破すべく、18年春にも、来店者がスマートフォンで支払いができる無人レジの店舗を、首都圏の店舗で実験としてスタートする。
技術革新がコンビニのオペレーションにも影響を及ぼし始めているが、まだまだアルバイトやパートが支えている部分が多いのが実態だ。気になる各社のバイトの時給だが、渋谷区の笹塚周辺の店舗を比較対象にすると、特に人手不足が深刻な深夜早朝の各社の時給は次の通り。ここでもセブン‐イレブンの時給が頭1つ抜け出した格好となった。

「時間」「時給」比較

・セブン‐イレブン……22:00~翌日5:00/1325円
・ローソン……22:00〜翌日6:00/1198円
・ファミリーマート……22:00~翌日6:00/1198円〜
利用客囲い込みのポイントプログラムも競争激化
コンビニ各社にとって、ライバルとの競争を勝ち抜くのに必要なのは、魅力ある商品の展開だけにとどまらず、ポイントプログラムでいかにして利用客を取り囲みことができるかどうかにもかかっている。セブン‐イレブンは「nanacoカード」、ローソンは「Ponta」、ファミリーマートは「Tポイント」とそれぞれのポイントプログラムとリンクしている。セブン‐イレブンとローソンは100円の買い物でそれぞれのプログラムに1ポイント、ファミリーマートは200円でTポイントを1つ獲得できる。
それぞれのポイントプログラムの会員数をみると、nanacoが5350万人(2017年2月末)、Pontaは8465万人(17年11月末)、Tポイントカードを過去1年間に利用した(重複を除く)年間利用会員数は6408万人(17年8月末)に上り、各社が利用客の囲い込みをめぐっても激しい攻防を繰り広げている様子が浮かび上がる。
少子高齢化、人口減少に直面する日本で、小売業で生き残れるのはeコマースとコンビニだけともささやかれる声が聞こえる。その両雄の一角ともなるコンビニは、セブン‐イレブンが御三家の中で一歩抜け出している現状だが、激しい切磋琢磨が業界内での覇権争いだけにとどまらず、将来に渡ってビジネスを持続可能なものとする活力源になっているのかもしれない。(ZUU online 編集部)

「平均年齢(歳)」「平均勤続年数(年)」「平均年間給与」の3社比較

・セブン&アイ・ホールディングス……44.1/18.5/713万8751円
・ローソン ……39.7/12.3/669万4000円
・ユニー・ファミリーマートホールディングス……49.6/18.0/666万2679円
コンビニの24時間のオペレーションに欠かせないアルバイトやパートの存在。しかし、時給を引き上げても、なかなか人手が集まらないという悩みが、コンビニのオーナーの間で広がる。ローソンは、こうした人手不足の状況を打破すべく、18年春にも、来店者がスマートフォンで支払いができる無人レジの店舗を、首都圏の店舗で実験としてスタートする。
技術革新がコンビニのオペレーションにも影響を及ぼし始めているが、まだまだアルバイトやパートが支えている部分が多いのが実態だ。気になる各社のバイトの時給だが、渋谷区の笹塚周辺の店舗を比較対象にすると、特に人手不足が深刻な深夜早朝の各社の時給は次の通り。ここでもセブン‐イレブンの時給が頭1つ抜け出した格好となった。

「時間」「時給」比較

・セブン‐イレブン……22:00~翌日5:00/1325円
・ローソン……22:00〜翌日6:00/1198円
・ファミリーマート……22:00~翌日6:00/1198円〜

利用客囲い込みのポイントプログラムも競争激化

コンビニ各社にとって、ライバルとの競争を勝ち抜くのに必要なのは、魅力ある商品の展開だけにとどまらず、ポイントプログラムでいかにして利用客を取り囲みことができるかどうかにもかかっている。セブン‐イレブンは「nanacoカード」、ローソンは「Ponta」、ファミリーマートは「Tポイント」とそれぞれのポイントプログラムとリンクしている。セブン‐イレブンとローソンは100円の買い物でそれぞれのプログラムに1ポイント、ファミリーマートは200円でTポイントを1つ獲得できる。
それぞれのポイントプログラムの会員数をみると、nanacoが5350万人(2017年2月末)、Pontaは8465万人(17年11月末)、Tポイントカードを過去1年間に利用した(重複を除く)年間利用会員数は6408万人(17年8月末)に上り、各社が利用客の囲い込みをめぐっても激しい攻防を繰り広げている様子が浮かび上がる。
少子高齢化、人口減少に直面する日本で、小売業で生き残れるのはeコマースとコンビニだけともささやかれる声が聞こえる。その両雄の一角ともなるコンビニは、セブン‐イレブンが御三家の中で一歩抜け出している現状だが、激しい切磋琢磨が業界内での覇権争いだけにとどまらず、将来に渡ってビジネスを持続可能なものとする活力源になっているのかもしれない。(ZUU online 編集部)

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2017年「コンビニエンスストア」の倒産状況

商工リサーチ 2018.01.16

 2017年(1-12月)の「コンビニエンスストア」倒産は51件(前年比24.3%増)で、5年連続で前年を上回った。調査開始の2002年以降、最多の53件(2003年)に迫る水準で、過去2番目を記録した。負債総額は18億1,900万円(前年比30.9%増)で、2年連続で前年を上回ったが、負債1億円未満の小・零細規模が94.1%を占めた。
 コンビニ業界全体は、店舗数の増加に伴い売上高も右肩上がりで伸びているが、個人消費が低迷する中で、コンビニ業界だけでなくスーパーなど他業態との競合も激化。休廃業・解散と倒産の合計が初めて年間200件を超え、新陳代謝が進む業界構造も透けて見える。

コンビニ倒産 14年ぶりの50件台

 2017年の「コンビニエンスストア」倒産は51件と、最多を記録した2003年(53件)以来、14年ぶりに50件台に達した。コンビニ業界の成長を反映し、倒産は2012年まで3年連続で減少をたどっていた。だが、2012年半ばから店舗数が前年同月比5%前後の増加率に上昇、競合が激化した2013年を境に増加に転じ、5年連続で前年を上回った。
 負債総額は18億1,900万円(前年比30.9%増)と、2年連続で前年を上回った。小・零細規模の業者が多い業界の特徴を反映し、負債1億円未満が48件と9割超(構成比94.1%)を占めた。

休廃業・解散は4年連続で100件台

 2017年の「コンビニエンスストア」の休廃業・解散は、2014年から4年連続で100件台で推移。2017年は155件(前年比7.6%増)と過去最多を記録した。倒産との合計は2011年から7年連続で前年を上回り、2017年(206件)は初めて200件台に乗せて、最多記録を更新した。

原因別、販売不振が約9割

 原因別では、最多が販売不振の44件(前年比29.4%増、前年34件)で、全体の86.2%を占めた。次いで、既往のシワ寄せ(赤字累積)が4件(同33.3%増、同3件)で、販売不振と合わせた「不況型倒産」は48件(構成比94.1%)で9割を超えた。
 他には、別事業を手がける関連会社の倒産に連鎖した「他社倒産の余波」が3件(前年比50.0%増、前年2件)発生した。

地区別、関東がほぼ半数

 地区別では、最多が関東地区の25件(前年比31.5%増、前年19件)で、全体のほぼ半数(構成比49.0%)を占めた。次いで、中部地区が12件(前年比200.0%増、前年4件)、近畿地区が前年同数の8件、東北地区が3件(同200.0%増、同1件)で続く。この他、北海道、中国、九州が各1件、北陸と四国はゼロだった。
 都道府県別では、東京都が8件で最も多く、千葉県と神奈川県が各7件、静岡県と大阪府が各5件と続く。

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の統計調査資料によると、コンビニエンスストア主要8社の店舗数は、2014年に初めて5万店を突破し、2016年12月で5万4,501店舗を数える。売上高も2016年は前年比3.6%増と、スーパーマーケット(前年比3.0%増、日本スーパーマーケット協会ほか調べ)や、百貨店(同3.2%減、日本百貨店協会調べ)に比べ堅調に推移している。
 ただ、業績の伸びは店舗数の増加による部分も大きい。店舗数の増加はFC本部のドミナント戦略上のメリットと消費者の利便性向上にひと役買ったが、地域内の競合激化を招いた。さらに、ディスカウントストア(DS)やインターネット通販など、低価格で成長している他業態との競合も厳しさを増している。
 こうした状況に加え、人手不足による従業員確保、人件費上昇も追い打ちをかけている。高いブランド力や消費者の購買動向を反映したマーケティング戦略に長けた主要FC加盟店でも、FCオーナー企業の倒産や休廃業・解散が増加しており、厳しい経営環境に変化している。
 2017年10月、大手チェーンのファミリーマートが人手不足を背景に、24時間営業の見直しに着手することが報道された。これは「コンビニ」業界のビジネスモデル転換の可能性を示す動きとして注目される。成長をたどったコンビニ業界だが、今後はFC加盟店の経営動向にも注意が必要になっている。
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ファミマ、健康拠点で集客

ジム併設店、来月開業 1階でサプリ/2階は運動器具
2018/1/25 2:30 朝刊 [日経] ファミリーマートは24日、スポーツジムを併設したコンビニエンスストアの1号店を報道陣に公開した。1階がコンビニ、2階がジムとし、ジムでは運動機器25台をそろえる。コンビニではジム利用者の購買を見込み、低糖質をうたう食品やサプリメントなど180種類の商品を扱う専用売り場を設けた。サービスと物販を組み合わせて店舗の集客力を高める。
1階がコンビニ、2階がジムの併設店を開く(東京都大田区の「Fit&GO」大田長原店)
ファミマが手掛けるジム「Fit&GO(フィット・アンド・ゴー)」の運営を2月14日から始める。1号店は大田長原店(東京・大田)で、今後5年をメドに併設店を300店に拡大する計画だ。広さが約230平方メートルのジムにはランニングや筋力トレーニングの機器をそろえ、シャワー室やロッカールームも設けて24時間営業する。
ジム併設の狙いについて、沢田貴司社長は「集客のチャレンジだ」と強調した。コンビニの客層に近い20~40代の男女がジムの利用者層になると想定し、併設による相乗効果を見込む。
「Fit&GO」は会員制で月額の利用料金は税別7900円。ジムには専門のトレーナーを配置する。

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ファミマと無人レジ実験 経産省、ICタグを活用

2018/1/31 2:30 朝刊 [日経]

経済産業省は2月、ファミリーマートなどと連携し、客が自分で会計する無人レジの実証実験を実施する。価格情報などを搭載したICタグを貼り付けた商品を陳列し、客はカゴごと機械にかざすだけで即時に会計を終える。実験結果を踏まえ、2025年までに大手コンビニ全店舗での導入を目指す。深刻化する人手不足の改善や在庫管理の効率化につなげる。期間は2月14日から23日までで、経産省内の店舗で実施する。協力するカルビーや大正製薬、山崎製パンなど計8企業が、工場や物流拠点で商品の包装にRFID(無線自動識別)機能を持つICタグを貼り付ける。対象は菓子や飲料、即席麺など約30種類。
客は商品を選んだのち、タグを読み取る機械にかざすと、請求額が表示される。支払いは電子マネーやクレジットカード、現金に対応する。客のレジ待ち時間の短縮や店員の手間が省けるなどの利点がある。物流や在庫管理の効率化にもつながる。販売情報は即時にメーカーや物流業者にも共有され、メーカーは店頭の需要に合わせて商品の生産体制を見直せる。返品も少なくなり、物流業者の負担も減る効果を期待する。ICタグの生産コストが課題となる。1枚あたり10円超がほとんどで、数十円の商品も扱うコンビニエンスストアでの普及の壁になっている。経産省は技術開発に向けた補助金などを通じ、1円程度にコストを下げることを目指している。

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