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セブン古屋社長激白「24時間営業はやめない」 人手不足にコンビニ王者はどう対応する?

又吉 龍吾 : 東洋経済 記者

深刻な人手不足で現場は疲弊。24時間営業を見直すべきという声も上がっている(編集部撮影)
厳しい消費環境でも、業績を伸ばしてきたコンビニエンスストア業界。だが、人手不足や人件費上昇の影響が徐々に色濃くなっている。業界内では24時間営業を見直すべきとの声も出始めた。大手コンビニ首脳は24時間営業について「1社だけで決める話ではなく、業界全体として本気で向き合わなくてはいけない時期に来ている」と強調する。そんな声に業界のガリバー、セブンーイレブン・ジャパンはどう応えるのか。古屋一樹社長を直撃した。

チャージ1%減額が公平かつ平等

──今年9月から加盟店から受け取るチャージ(経営指導料)を1%減額することを決断した。セブンがチャージ率の見直しに踏み切るのは1973年の創業以来初めてのことだ。
約1年前から議論してきた。店の売り上げも伸びてきたが、人件費はそれ以上に上昇している。さまざまな方法を検討したが、チャージ1%減額が加盟店に対して公平かつ平等という結論に至った。この施策で加盟店1店当たり月6.5万〜7万円の負担減になる。人件費の補塡だけではなく、従業員が働きやすい店づくりにも使ってほしい。
──今回の減額措置では支援が不十分、という声も聞こえてくる。
現在約1.9万店を展開し、その店舗をおよそ1.3万人の加盟店オーナーが支えている。いろんな意見があって当然。ただ報告を受けているかぎりでは、総じていい方向にとらえてもらえているようだ。
──チャージ減額に関するリリースには“当面の間”実施するとあるが。
基本的にはずっと続けていく。エンドレスだ。
これまでセブンは既存店売上高が57カ月連続で前年同月を上回るなど好調だが、2017年度の営業利益は2440億円と横ばいの見通しだ。今回の加盟店支援は半期だけで80億円の負担となる。広告宣伝も積極的に行う。経費増になる部分を除けば、100億円以上の増益は可能だ。勢いが弱まっているわけではない。
──コンビニ事業はセブン&アイ・ホールディングス(HD)全体の8割超の利益を稼いでいる。チャージ減額に踏み切るのには葛藤があったのでは。
グループの利益バランスはあくまでHDが見ること。私はセブンの代表として、加盟店の利益を確保する必要がある。今のHDのトップが井阪(隆一)社長というのも大きかった。井阪さんがセブンの社長、私が副社長の時代からチャージ減額について話し合ってきた。そうした流れもあり、HDに快諾してもらえた。今回のチャージ減額で絶対に利益を落とさないということはHDと約束した。

深夜閉店なら朝晩苦戦

──深夜帯の人手確保は困難な状況が続いている。セブンとして24時間営業を見直す考えはないのか。
見直すつもりはいっさいない。夜11時から朝7時の売り上げや人件費を考えれば、閉めたほうがいいというのは誰もが持つ発想だ。だが、そんな単純な話ではない。セブンの場合、朝昼晩とピークの時間帯が三つある。仮に深夜帯に閉めてしまうと、朝と夜の売り上げが激減してしまう。朝7時に来ても、商品が棚に十分並んでいない。夜11時に店に行くと、閉店前なので品数が減っている。その結果、販売の機会ロスが起きる。おそらく店の売上高は3割ぐらい減るだろう。
古屋一樹(ふるや かずき)/1982年セブンーイレブン・ジャパン入社。2004年常務取締役リクルート本部長、2009年副社長を経て、2016年5月から社長(撮影:田所千代美)
──地方では深夜に客が来ない店もある。そうした店舗でも深夜に開け続ける必要があるのか。
いつでもセブンが開いているというのが、お客様の安心感につながる。
作業割り当てという観点からも、深夜の営業をやめると、昼間に作業負担が集中してしまう。20〜30年前に24時間営業に異議を唱えた加盟店があり、数十店が16時間営業にしたことがあった。結局、そのうち9割の店舗は自ら24時間営業に戻していた。
──本部として加盟店の人手不足にどのようなサポートをしていくのか。
3月に私の直轄であらゆる先進技術をテストする部署を作った。具体的には自動レジや電子タグの実験を行っていく。これらを早期に実用化していきたい。3〜4年前からは、本部が従業員教育を支援する取り組みも始めている。より充実させて、定着率向上につなげたい。
出店余地はまだある
──業界全体では客数減が続いている。出店余地は残っているのか。
昨年度の1682という出店数は過去最多。どこかで限界は来るだろうが、現在はまだ出店を続けられる。マンションが建ったり、道路ができたりと、街の環境はつねに変わっている。変化に対応しながら出店を続けていきたい。
──国内最後の空白地である沖縄県への進出メドは。
一番の課題は供給体制だ。セブンはほかのコンビニとは違う、と感じてもらうためには商品が大事。今年中はないが、1〜2年以内には出店する。
──鈴木敏文前会長(現HD名誉顧問)が経営の第一線から退いて1年が経つ。
何事もお客様視点で考えるDNAは変えてはいけない。一方で、今までは何でも鈴木さんのジャッジで決まることが多く、了解をもらうのに時間がかかっていた。経営のスピード感は数倍高まったと感じる。

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来年度以降の懸念払拭
ユニー・ファミマ、通期営業益予想を下方修正 コンビニ追加閉鎖

[ロイター]

ユニー・ファミリーマートホールディングスは、18年2月期の営業利益予想を下方修正した。

10月11日、ユニー・ファミリーマートホールディングスは、2018年2月期(IFRS、国際会計基準)の営業利益予想を下方修正した。写真は都内で2010年11月撮影(2017年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 11日 ロイター] – ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028.T>は11日、2018年2月期(IFRS、国際会計基準)の営業利益予想を下方修正した。上期は計画を上振れて推移したものの、下期にサークルKサンクスの追加店舗閉鎖や減損処理を行う。サークルKサンクスの店舗閉鎖は、期初に369店舗計画していたが、295店舗追加し、664店舗とした。連結営業収益は1兆2373億円から1兆2420億円(前年比47.2%増)に引き上げた一方、営業利益は412億円から329億円(同0.2%減)へと引き下げた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト12人の営業利益予測の平均値は457億円となっている。
高柳浩二社長は会見で「来年度以降の懸念払しょくを最大限行う」と述べた。
3―8月期については、9月28日に上方修正を発表している。連結営業収益は前年同期比2.9倍の6336億円、営業利益は同66.3%増の334億円だった。上期のサークルKサンクスからファミリーマートへのブランド転換は1521店、累計で2350店舗となった。転換店舗の1日当たりの売上高は54万1000円で転換前に比べて9.8%伸びたという。

(清水律子)

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コンビニ商品をドローン配送、福島県で試験事業開始

コンビニエンスストアの商品を小型無人機ドローンで運ぶ試験的な事業が福島県で始まりました。
 福島県の南相馬市で始まったのは、コンビニの移動販売とドローンを組み合わせた全国で初めての事業で、コンビニの移動販売で置いていない商品を近くの店舗からドローンを使って取り寄せます。
 「ドローンが飛んできました。まもなく到着します。近づくにつれて段々音も大きくなってきました」(記者)
 10月31日は、からあげとコロッケが届けられました。
 この事業が行われる小高区は福島第一原発事故による避難指示が去年7月に解除され、買い物の環境を整えることが課題です。
 「買い物は非常にお年寄りが多くて困っている。ずっと巡回して来てくれれば非常に助かります」(ドローン移動販売の利用客)
 今後、週1回、移動販売車の訪問とともにドローンの利用も可能で、試験的に半年間行い、続けるか検討することにしています。

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ガジェットビジネス調査結果2017.11.01次世代コンビニで店員は消えるのか?
「Amazon Go」や「ファミマミライ」から見るコンビニの未来

米・オクスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士が2014年秋に発表した論文『未来の雇用』では、米国の雇用者の47%が10年後に職をなくすと記されており、日本でも話題となった。
なくなる職業の中には「レジ店員」が含まれており、ツイッターなどで「コンビニ店員は必要なくなるのか……」という書き込みを目にすることがある。

Web通販サービスのアマゾンが、無人のコンビニを出店

そんな中Web通販サービスのアマゾンが、2016年の12月にAmazon本社内で「Amazon Go」をオープンした。「Amazon Go」はノンオペレーションのコンビニで、これまでのスーパーやコンビニとは違い店員が存在しない。客は商品を手にとって店から出るだけで購入が完了してしまうという、次世代のコンビニとなっている。
専用のアプリで入店用のバーコードを表示し、入り口にあるゲートにそのバーコードをかざして入店。棚から欲しい商品を持ち上げるだけで、アプリのカートに商品が自動的に追加される。購入をやめる場合は、一度選んだ商品を棚に戻すだけでその商品はアプリのカートから自動的に削除される。入店の際同様にゲートを通って外に出ると、自動で決済が完了する仕組みだ。一般客の利用はまだだが、すでに店員のいないコンビニは存在している。

中国でも無人コンビニが登場。盗難防止に顔認証や電子タグ管理

お隣の中国でも店員のいないコンビニが登場している。広東省の中山市で創業した「BingoBox」は、昨年8月に1号店の運営をスタート。また、今年の7月には家具販売大手の居然之家が北京で「EAT BOX」という無人コンビニを開店したと様々なメディアで報じられている。
仕組みとしてはどちらも電子タグが取り付けられた商品を無人レジへ持って行き、「Alipay」や「WeChat Pay」といったスマートフォン決済で支払いを行なう。
電子タグとは、電波を利用して非接触で個体を識別するツール。バーコードのように貼付されれば、いつ、どこに、何の商品が、どの程度流通しているかを簡単に把握できるようになり、業務の効率化が図れる。
無人のコンビニと聞くと万引きなどの盗難被害が心配されるが、「BingoBox」では180日で、延べ5万件以上の取引を行っているが、悪意のある盗難や破壊は一度も発生していないという。
顔認証で作成したアカウントや「WeChat Pay」などのスマートフォン決済アカウントで本人確認を行うことで入店が可能となり、電子タグを取り付けられた商品は支払いをしないと店舗から出られない仕組みが奏功しているのではないだろうか。商品を未清算のまま持ち出そうとすると警告され、万が一持ち出されてしまってもアカウントが紐付いているため、警察に通報されてしまう。モバイル決済利用者が98%にも及ぶ中国だからこそできる仕組みであるとも考えられる。

日本でも進むノンオペレーション

「Amazon Go」や、中国での無人コンビニ運用開始のニュースは多くのメディアで話題となったが、日本でも有人店舗からシフトする形で、徐々にノンオペレーションを浸透させようという動きが見られる。CDやDVDのレンタルを行っているTSUTAYAやスーパーマーケットでは商品のスキャンから会計までを客が行うセルフレジが導入され始めている。また、2015年の2月から今年の3月まで秦野市本町公民館の図書室で、入退室から貸し出し・返却に至る全工程を完全機械化した無人貸し出しサービス「スマートライブラリー」の実証実験が行われた。これらの取り組みから、普段我々が生活している中にも無人化の波が訪れていることが感じられる。さらに経済産業省が今年の4月に公表した「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」も、ノンオペレーションを後押ししている。この「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」では、2025年までに、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズで、全ての取扱商品(推計1000億個/年)に電子タグを貼付け、商品の個品管理を実現するという。すでに取り組みは行われており、コンビニ大手のローソンとパナソニックが2016年の12月から今年の2月まで、経済産業省支援のもと、商品に電子タグを付与することで無人会計を行なう実証実験を行った。客は電子タグのついた商品をカゴに入れ、専用の装置(レジロボ)にカゴを置き、画面に表示された購入品目の一覧を確認すれば、あとは現金、クレジットカード、電子マネーなど、通常のコンビニで出来る手段で支払うだけ。ローソンとパナソニックは自動袋詰め装置の開発も進めており、客が精算にあたって手を動かすのは「装置にカゴを置く」「画面を操作して支払う」「ビニール袋を手に取る」という3回だけとなっている。次世代コンビニ競争激化。音声認識を使った取り組みも上記のようにローソンでは無人で会計を行えるような実証実験を行ったが、その他の大手コンビニでも次世代型と呼ばれている店舗が増えている。今年の6月にファミリーマートが次世代型店舗「ファミマミライ」のコンセプトムービーを公開した。ファミリーマート、伊藤忠商事、LINEの3社が業務提携し、LINEのAIプラットフォーム「Clova」などを活用したものとなる。コンセプトムービーの内容を見てみると、「あなたにオススメ ハムチーズたまごサンド」と表示されたり、外国人に対してAIが店内ディスプレイに英訳してくれたりする。飲料コーナーにはキャンペーン商品が置いてある。最後の1本だ。それが手に取られて陳列棚に商品がなくなると、商品がオート補充される。そして、店員に追加注文を促す。会計ではバーコードを使わず、画像認識を用いて合計額を出し、支払い方法にはLINE Payが選択できるようだ。このムービーはあくまでコンセプトなのでどこまで実用化できるか未定だが、近い将来実現しそうなことばかりで今後のコンビニの利便性向上に期待が膨らむ。この「ファミマミライ」が「Amazon Go」のコンセプトムービーと異なるのは、商品の会計やおすすめ商品の紹介などは自動化されているものの、オペレーターが登場しているところ。少子高齢化による労働力人口の減少で人手不足が深刻化している日本のサービス業では「Amazon Go」のように完全無人化が一つの答えになるかもしれない。しかし、コンビニはものを売るだけの場所ではないと考える人もいるのではないだろうか。
コンビニ店員は観光客に道案内をすることもあれば、トイレの場所を教えることもある。地方のコンビニに行くと、店員と雑談することを楽しみに来る常連客も見受けられる。
最近ではコンビニの中にイートインスペースを設けたり、女性専用の化粧室を設けたりして集客を行っている店舗も多く見かける。「Amazon Go」と「ファミマミライ」のように、店員が存在するかしないかといった観点の先にある“どのような付加価値をつけられるか”が、次世代コンビニ競争で勝ち残るポイントとなっていくだろう。

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コンビニ商品をドローン配送、福島県で試験事業開始

コンビニエンスストアの商品を小型無人機ドローンで運ぶ試験的な事業が福島県で始まりました。
 福島県の南相馬市で始まったのは、コンビニの移動販売とドローンを組み合わせた全国で初めての事業で、コンビニの移動販売で置いていない商品を近くの店舗からドローンを使って取り寄せます。
 「ドローンが飛んできました。まもなく到着します。近づくにつれて段々音も大きくなってきました」(記者)
 10月31日は、からあげとコロッケが届けられました。
 この事業が行われる小高区は福島第一原発事故による避難指示が去年7月に解除され、買い物の環境を整えることが課題です。
 「買い物は非常にお年寄りが多くて困っている。ずっと巡回して来てくれれば非常に助かります」(ドローン移動販売の利用客)今後、週1回、移動販売車の訪問とともにドローンの利用も可能で、試験的に半年間行い、続けるか検討することにしています。

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セブン、連続増収62カ月でストップ 10月既存店0.5%減

2017/11/8 18:46

セブン―イレブン・ジャパンの国内既存店の連続増収が62カ月で止まったことが8日、明らかになった。10月の既存店売上高は前年同月比0.5%程度のマイナスとなったもようで、前年実績を下回るのは、2012年7月以来となる。日本列島を縦断した大型台風や豪雨により客足が遠のいたことが響いた。10月はセブンが売り上げを伸ばしてきた月だった。16年10月の既存店売上高は1.7%増、15年10月は4.4%増えた。17年10月の既存店の販売実績は気温が落ち込んだ中旬以降におでんなど冬物商材の販売が伸びたが、客数の落ち込みによる売り上げ減少を補うには至らなかったようだ。コンビニエンスストア業界全体でも既存店の伸び悩みは顕著だ。日本フランチャイズチェーン協会によると、9月の全国コンビニエンスストア売上高は、既存店ベースで前年同月比0.01%減で4カ月連続で前年を割り込んだ。苦戦の要因は来店客数の減少にあり、9月の来店客数は前年同月比2.1%減で19カ月連続のマイナスとなった。一方でコンビニの店舗数の増加は続いており、9月時点で大手8社の店舗数は5万5313店で、前年同月比で2.1%増えた。セブンの増収記録が始まった12年8月に比べると約2割も多い水準だ。出店数の増加もあってコンビニ市場全体は伸びが続くが、店舗数の増加に押され既存店の稼ぐ力は弱まっている。セブンは連続増収を続けた62カ月の間、14年4月の消費増税後の需要低迷や17年2月のうるう年翌年の反動減を乗り越えてきた。セブンで記録に残る限り最も長く、小売業でも異例の記録だ。セブンの連続増収は「とてもまねできない記録。プレッシャーも相当あっただろう」と競合コンビニの大手幹部は話す。実際、セブンの幹部は「天候のせいにしたくはないが、台風の直撃した月に記録が途切れて肩の荷が降りた」という。セブンでは総菜や冷凍食品の品ぞろえを広げる新たな店舗レイアウトの導入を進めるが、中食市場を取り込もうとドラッグストアやスーパーも売り場を広げる。アマゾンに代表されるネット通販も市場の拡大を続けるなど競合環境は激しさを増す。連続記録の呪縛が解かれた今、再び連続増収に挑むのか。セブンの次の一手が問われる。

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ファミリーマート/優秀なストアスタッフを本部社員に登用、1期生入社

2017年11月7日

通販物流セミナー/大阪で11月21日開催、定員2倍に

ファミリーマートは11月7日、優秀なストアスタッフにさらなる活躍の場を提供することを目的に、地域限定社員として登用する「エクセレントトレーナー」の第1期生の入社式を開催した。

エクセレントトレーナー入社式
澤田貴司社長は、本社で開催した入社式で「今後のファミリーマートの在り方を考えた時、より地域に密着した店舗運営が必要となる。地域で生まれ育ち、地域のことを熟知しているストアスタッフの力が必要だ。将来的には、スーパーバイザーも目指せるような人材も育成したい」と語った。

ファミリーマートのストアスタッフ資格制度

エクセレントトレーナー制度は、ファミリーマートのストアスタッフの資格制度における「ファミママスター」(店長・マネジャー代行)と地域No.1ストアスタッフとして認定された「エクセレントスタッフ」を対象に、QSCトレーナーとして、採用をする取り組み。
9月から、茨城・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・長野・静岡のファミリーマート店舗に勤務するスタッフを対象に募集を開始した。
第1期生には、都内の店舗に勤務する3人が入社した。まずは、ファミリーマート本部のスタッフが連携を取りやすい都内で、第1期生に入社してもらい、さまざまな検証を踏まえて、全国への拡大を検討する。
2018年2月末までに、数十人単位のエクセレントトレーナーを採用したいという。
エクセレントトレーナーは、1年間で契約更新をする嘱託社員として採用し、今年4月から開講した「ファミマスクール」の研修など店舗のQSCレベル向上を主な業務とした「QSCトレーナー」として、居住地の近隣店舗に配属される。既存店舗のスタッフを対象に、オーナーの推薦によって候補者となるため、加盟店は優秀な人材を本部社員に送り出す形となる。澤田社長は、「加盟店は、優秀なストアスタッフを本部社員に送り出す形になるが、自店で優秀なストアスタッフを育てことが、ひとつの誇りとなる。今後、加盟店の理解を深めて、エクセレントトレーナーとなる候補者を集めていきたい」と述べた。
1期生となったのは、ファミリーマート勤務歴16年の佐藤佳奈恵さん、同25年の長束明子さん、同23年の林慎也さん佐藤さんは、「これからお年寄りのコンビニの利用が増え、スーパーよりもコンビニといった人が増えると思う。よりお年寄りにあった接客をしていきたい」と述べた。長束さんは、「セルフレジや自販機コンビニなどが導入されているが、ベースは人と人とのコミュニケーションで、スタッフと話したいお客さんもいっぱいいる。地域に根差した接客をしていきたい」と語った。
林さんは、「最近は、ストアスタッフとして入社する人でも年配の人が増えている。コンビニのサービスは多くて覚えきれないといった人もいる中で、ゆっくりとオペレーションを教えていきたい」と述べた。

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セブン、2万店で顧客の好み把握

2017/11/10 2:30 朝刊 [日経]

アプリ開発、購入額に応じ特典 ネット通販に対抗

セブン&アイ・ホールディングスはグループのコンビニエンスストアや百貨店など約2万店で得られる顧客情報を共有する。店舗で商品を購入する際に利用するスマートフォン(スマホ)向けのアプリを開発。登録した会員の買い物履歴などを分析、その個人にあった商品・サービスを提案する。購入額に応じて商品などに交換できるポイントも付与する。顧客を囲い込み、台頭するネット通販に対抗する。
専用のアプリは、来年5月をめどに配信を始める計画だ。1日に2200万人にのぼるグループの利用客に登録を促す。
アプリはセブンイレブンやイトーヨーカドー、そごう・西武など国内のグループ約2万店で利用できる。会員に住所や性別、年齢などの情報を登録してもらう。
購買データを積み上げて会員の家族構成や商品の好みを捕捉し、品ぞろえや商品提案に生かす。例えば、グループのベビー用品店「アカチャンホンポ」で紙おむつを購入した母親に、おむつのサイズに応じた幼児教育の本を推薦したり、セブンイレブンの写真プリントサービスを紹介したりする。
会員には店舗での購入額に応じて商品やサービスと交換できるポイントを付与する。一定期間にグループ店舗で使った金額をもとに、会員を5つのランクに分類。上位ランクの顧客には限定イベントなども用意する。
アプリを用いた販売促進は、日本マクドナルドやファーストリテイリングの「ユニクロ」などが先行して導入している。セブン&アイの電子マネー「nanaco」の発行枚数は約5500万枚にのぼるが、住所や年齢などを登録していない会員も多く、捕捉できるデータにばらつきがあった。
米アマゾン・ドット・コムなどネット通販事業者は購買データや顧客属性をもとに個人が好みそうな商品をはじき出し、マーケティングの効果を高めている。セブン&アイは商品の売れ行きを単品ごとに細かく分析する「単品管理」を中心としてきたが、台頭するネット勢に対抗するには顧客への個別マーケティングが重要になると判断した。

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コンビニ売上高 既存店1.8%減 10月

2017/11/21 2:30 朝刊 [日経]

日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した10月の全国コンビニエンスストア売上高は、既存店ベースで前年同月比1.8%減だった。前年実績を下回るのは5カ月連続。2度の台風上陸など全国的な天候不順で来店客数が大きく落ち込んだことが響いた。
既存店の来店客数は4.9%減で20カ月連続のマイナス。1人あたりの購入金額を示す客単価は3.2%増で31カ月連続のプラスだった。
10月の全店売上高は9052億円で前年同月比0.4%増だった。

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セブン、シェア自転車1000店で5000台、店舗網を活用

2017/11/21 2:30 朝刊 [日経]

セブン―イレブン・ジャパンは自社のコンビニエンスストアを自転車のシェアサービス拠点として活用、全国展開する。ソフトバンクと今月から開始し、2018年度末までに千店に5千台配置する。同サービスは中国勢が先行するが、セブンの立地のよさを生かして巻き返す。ニーズに応じて拠点の増設も検討、シェア自転車(総合2面きょうのことば)の普及が国内で一気に進みそうだ。
ソフトバンクと、その子会社のオープンストリート(東京・港)が共同で手掛けるシェア自転車サービス「ハローサイクリング」と連携する。利用者は会員登録をして、スマートフォン(スマホ)などから利用したい場所に近いコンビニを検索して予約する。
料金は地域や利用時間によって異なるが、15分60円が中心となる。登録したクレジットカードで決済し、店頭での支払いは不要だ。自転車は借りた場所と違う拠点に返却できる。さいたま市内の9店で始め、18年春をめどに川崎市と横浜市に展開。18年度末までに全国千店に設置する。
セブンは現在、NTTドコモ傘下のドコモ・バイクシェア(東京・港)と組んで都内など32店でシェア自転車を約150台設置している。ソフトバンクとの連携後もドコモのサービスは続ける。
自転車のシェアサービスは摩拝単車(モバイク)やofo(オッフォ)など中国勢が市場開拓を主導している。中国では2社で1500万台近くの自転車を扱っているほか、東南アジアや欧州にも相次ぎ進出している。
日本ではモバイクが8月に札幌市でサービスを始めた。自転車のQRコードを読み込んで解錠し契約するコンビニなどに止められる。モバイクと競うオッフォも日本進出を決めた。
セブンは全国に約2万店ものコンビニを抱える。ソフトバンクやドコモのサービスに、コンビニの立地の良さを組み合わせて利用客を取り込む。市場の伸びを見越して、フリーマーケットアプリ大手のメルカリ(東京・港)も18年初めにも参入する計画で、日本でも自転車のシェアサービスが本格的に普及するきっかけになりそうだ。
自転車シェアの拠点が増えれば、駅前などの放置自転車の減少にもつながる効果も期待できる。放置自転車の増加に悩む自治体などとも連携し拠点を拡大する考えだ。

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JR東、AIを活用した無人コンビニの実証実験

2017/11/21 6:00
ITpro
東日本旅客鉄道(JR東日本)は2017年11月20~26日、JR大宮駅のイベントスペースで人工知能(AI)を活用した無人コンビニの実証実験を行う。「混雑時のレジの待ち時間軽減や、従業員の人手不足を解消する手段として、今後の本格導入を検討している」とJR東日本の表輝幸執行役員事業創造本部副本部長は期待を語った。

JR東日本の表輝幸執行役員事業創造本部副本部長

無人コンビニでは、ITベンチャーのサインポストが技術特許を有する無人決済システム「スーパーワンダーレジ」を利用する。天井や商品棚に配置した多数のカメラで顧客の顔や、顧客が手に取った商品をリアルタイムに認識。出入り口に設置した端末に顧客が近づくと商品の合計金額が表示されるので、Suicaをかざして決済すれば商品を購入できる。「AIを活用した画像認識技術を使っているので、商品のバーコードを読み取ったり、商品にICタグを付与したりしなくてよい」とサインポストの蒲原寧社長は話す。

JR大宮駅で実証実験中の無人コンビニ

今回の実証実験は、JR東日本が進めている、ベンチャー企業との協業を目的としたアクセラレータープログラム「JR東日本スタートアッププログラム」の一貫。スーパーワンダーレジは同プログラムの最優秀賞を受賞した技術の一つだ。JR東日本はサインポストを含めて合計11社の企業と実証実験を進める予定である。

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ファミマ澤田社長のリーダーシップ 超率先垂範でコンビニの未来をつくる!

ファミリーマート代表取締役社長 澤田貴司

年間の売上3兆円強、来客数はのべ55億人。圧倒的なスケールを誇るコンビニの大手、ファミリーマートを強烈に牽引する澤田貴司社長。「超率先垂範(ちょうそっせんすいはん)」を徹底的に貫くタフな公私を追いかけた。年間売上3兆円、全国1万8000店舗 ストアスタッフ20万人、年間来客55億人
ファミリーマート代表取締役社長 澤田貴司

「社長、会いたかったー!」 

8月、2016年4月の熊本地震の被害に遭った阿蘇地区の加盟店を訪れたファミリーマート社長、澤田貴司に女性スタッフが駆け寄る。傍らでは男性店長が瞳を濡らしている。「今、まだお困りのことはありませんか?」 
澤田は店内をぐるりと見て加盟店の率直な意見を訊く。「皆さんが少しでも働きやすくなるように、本社では急ピッチで改革を進めています。販促物はシンプル化して販売に集中できるように努めるので、今後もよろしくお願いします!」 店長の手を固く握る澤田。この日は13店舗をまわった。店を後にする際、再び両手でひとりずつスタッフの手を握る。どんな組織にも、従業員が気づきながらも改善が先送りされている問題点はある。澤田はそれらを放置しない。帰社すると率先して改善策を講じ、本社や現場の社員も迅速に対応する。 
張りのある声。陽に焼けて黒く光る顔。無駄な贅肉をそぎ落とした筋肉質な身体。少年のような笑顔。テンションは常時高い。この社長が60歳を迎えているとは思えない。

「決める!」「やる!」「逃げない!」がリーダーとしての3つの信条

社長就任後は何度も全国の加盟店を訪問
8月に熊本の加盟店を訪問。徹底的に現場に足を運んで、感謝の想いを伝えるとともに日々生じている問題点を率直に訊く。そして、会社へ持ち帰り、自ら率先して解決策を講じる。「何でも早ければいいわけではないけれど、直感で変だと感じることの改善はスピードが大切」。

「二度と逃げない!」高校時代に心に誓う

この巨大なコンビニエンスストア、ファミリーマートを2016年9月から牽引する澤田は、そのキャリアで数多くの実績を積み上げてきた。新卒で入社した伊藤忠商事では、1990年代前半、イトーヨーカ堂との共同プロジェクトでアメリカのセブン‐イレブンの再建に参加した。ユニクロを展開するファーストリテイリングでは、フリースブームの火付け役に。98 年11月、東京・原宿店の大行列は全国に報道された。97年の入社時の売上高400億円の企業が、フリースブームの3年後には4000億円に成長した。同社では副社長まで務め、オーナー経営者の柳井正氏からの社長就任の要請を悩んだ末に辞退。退社した。
その後に興した企業再生ファンド、キアコン(「気合」と「根性」から命名)やリヴァンプでは、大ヒットしたクリスピー・クリーム・ドーナツの日本展開などを手がけた。そして2015年、ファミリーマートの経営を打診される。

「手伝ってくれないかな?」

 最初は軽いジャブのような誘いだった。現ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役の上田準二氏、現ファミリーマート会長の中山勇氏、そして澤田の古巣でファミリーマートの筆頭株主、伊藤忠からである。
「手伝うって、どういうこと?」 澤田も軽くいなす。中山氏は伊藤忠時代の同期だ。
要請はやがて具体性を帯びる。「サークルK サンクスと統合しそうなんだけど、どうかな?」 
当時、ファミマの店舗数は全国で約1万2000店。サンクスは約6000店。コンビニ業界3位と4位が経営統合し、約1万8000店の大所帯となる。

依頼はさらに具体的に──。

「統合、決定したよ。経営、本気で考えてくれ」

旧ファミマやサンクス出身者でなく、澤田に新生ファミマのトップを託そうというのだ。 
その時、澤田は念押しした。 「経営に口出ししないなら引き受ける。任せられないなら、他の誰かに当たってほしい」その条件が受け入れられなければ辞退するつもりだった。
「決める! やる! 逃げない! 僕が思う経営者にとって大切な3カ条です。横から口出しされたら、命がけで全責任を負うことはできません」 この3カ条のなかでも「逃げない!」について、澤田は特に強い決意を持っている。10代の時の苦い体験があるからだ。 
石川県吉野谷村(現白山市)で生まれた澤田は県立金沢桜丘高校へ進み、野球部に入部した。甲子園にも出場したことがある名門チームだ。しかし、球拾いやうさぎ跳びなど厳しい基礎練習に耐えられなかった。
「野球部では勉強ができない」そんな口実で、半年で辞めた。その後、スキーで県大会まで進んでも、大学に入ってアメリカンフットボール部で主将として活躍しても、野球部で挫折した心の傷は癒えずに残っている。
「オレは二度と逃げない」固く誓って生きているのだ。 毎朝トレーニング。強靭な肉体で働く

「超率先垂範!」 

昨年9月にファミリーマート代表取締役社長に就任した澤田の信条だ。

「6000人の社員で僕が一番激しく働きます」

自分がもっとも苦しく厳しいところを受け持つ。社員・加盟店の幸せのために徹底的に汗をかく。ビジネスの世界で長く戦ってきたことで得た教訓であり、父親から学んだことでもある。
「伊藤忠にいた時期に父が急死して、吉野谷へ帰りました。葬儀で僕はびっくりした。弔問客が後を絶たないのです。父親は教員でした。派手な人生を歩んだわけではありません。でも、多くの人に慕われていた。利害と関係なく、自分よりも生徒や周りの方のことを優先して生きてきたからです。父親のことを初めてカッコいいと思った。僕も死ぬ時に人に感謝されるカッコいい男になりたい。そのために大切なのは、人のために全力を尽くすことです」 率先垂範は、キアコンやリヴァンプで他社の経営に携わり苦い体験を積んだ教訓でもある。
「資本を入れて会長職に収まり、社長に経営を任せた反省はすごくあります。『オレ、率先垂範でなかったな』と思うことがいくつもね。今回、僕は会長ではなく社長。徹底的にやります」 
その姿勢はファミマで確実に貫かれている。
社長就任に際し、全国の加盟店を徹底的に訪問した。新入社員同様、自ら研修でレジに立ち、おむすびやパン、おでんを売り、そしてファミマの看板商品のファミチキを売った。現場を肌で体験し、そこから逆算して、経営を考える。
「伊藤忠時代、アメリカのセブン‐イレブンの再建でご一緒したイトーヨーカ堂の創業者、伊藤雅俊さんやセブン‐イレブン前会長の鈴木敏文さんなど経営陣の姿は今も鮮明に憶えています。加盟店で品揃えを見て、陳列を見て、お客様を見て、スタッフを見て、メモをとり、具体的な指示を出す。現場主義を挙げる経営者はたくさんいますよね。でも、実際に足を運び結果につなげられる人は多くはありません。伊藤さんや鈴木さんは本物の現場主義。セブン‐イレブンはアメリカで生まれた会社です。それがボロボロになり、日本の経営者が再建した。その姿は、メジャーリーガーから次々と三振を奪った野茂英雄投手を見るようでした」
自分の目で現場を見るのは小売りの基本。確信した。

現場で知ったことを経営に反映するために、澤田は社内でブレストを重ねる。社長就任後一年で約600回。在社する日は、ローテーションで全部署とランチ会も行う。メニューは各自ファミマで購入して集まる。最前線の営業現場で戦う社員主体での営業戦略会議も続けている。会議の場では、本部と現場で率直な意見を戦わせる。さらに社員全員を対象にした「気合注入講演会」を日本全国で行う。
「日本中の社員を一度に全員集めることはできないので、地域別で昨年9月から4カ月かけて22回やりました。僕が社員を知り、社員には会社の現在や僕の考えを知ってもらう会です。今年ももちろんやります」
また、澤田がもっとも大切にしていることのひとつに、フィジカルの充実がある。
「身体の状態がよくなくては、健全な判断も、すぐに行動を起こすこともできません」
だから、毎日トレーニングは欠かさない。起床は朝5時。まずエアロバイクを45分間こぐ。距離にして約20キロメートルだ。その後、腕立て伏せと腹筋運動を各100回行う。
朝食はヨーグルトとフルーツ。昼食はファミマの商品を購入して食べる。夜は連日会食。5年前にがんを患い、胃を3分の2切除したこともあり、食事の量は減った。しかし過剰に食べないせいか、病後はかえってコンディションが上がった。一年に複数回、トライアスロンの大会にも出場。ただし、今はもうタイムは気にしない。完走することで、自分の身体と心の充実度を確認する。還暦を迎えた3日後の7月15日には、伊豆大島から湘南の江の島まで、スタンドアップ・パドル・ボードで海を渡った。サーフボード状の板に立ち、ひとりでなんと11時間もオールを漕いだ。距離は60キロメートル。還暦にぴったりの距離だった。「ジジイをなめんなよ!」
江の島に着くなり、力尽き放心したようにボードの上に仰向けになり、夏空を見上げる。オールを握り続けた手のひらの皮はむけ、度重なる落水で身体中が傷だらけになった。

こうして強靭な肉体を作り、ビジネスに還元させていく。そんな澤田が目指すコンビニの未来像とは──。

血の通ったサービスをとことん突き詰める「日本全国の、街の拠点」

澤田が描く未来のコンビニの理想像である。
「スーパーの小型版、ご近所版としてスタートしたコンビニエンスストアですが、現在はサービスが多岐にわたっています。銀行のATM機能があり、宅配サービスがあり、プレイガイドでもある」
それがさらに拡大していく。
「まずは近い将来、完全にキャッシュレスになります。もしかしたら自動車を購入できたり、不動産の取引ができたりするかもしれません。コンビニの可能性はハンパない」
人口が少ない地域では、夜間に照明が点灯しているコンビニが防犯の役割を果たしているケースも多い。
「テクノロジーの進歩によって、端末ひとつあれば、さまざまなサービスを行えるようになりました。ただし、コンビニの重要な役割はもっと先にあると、僕は考えています」
今後さらに日本の人口は減っていく。未婚率が高くなり、あるいは配偶者に先立たれて、ひとり暮らしの世帯は増えていく。
「高齢化社会がますます加速するなか、コンビニはその地域のお年寄りの生活を支える存在にもなっていくはずです。端末機の操作をしてさしあげる。ジュースを売ったら、ペットボトルを開けてさしあげる。照明が切れたら、電球を売るだけではなく、取りつけてさしあげる。いつも来店するお年寄りの姿を見なくなったら、自宅に様子を見に行く。近隣の治安にはもちろん貢献する。そういう地域の生活の中心的存在に、大切な加盟店の皆さんとともになりたいと、僕は考えています」
デジタル化が進めば進むほど、むしろアナログのサービスがいかに充実しているかが問われる。
「テクノロジーの進歩は、どの会社にも同じようにもたらされます。AIなどを駆使して店舗の業務を徹底的に効率化する。そのうえで大切なストアスタッフさんには、人間にしかできない血の通ったサービスを突き詰めていただく。物心両面で地域に幸せをもたらす、その土地になくてはならないコンビニが店舗数を増やしていくはずです。ファミリーマート、最高にいい名前でしょう。僕らはより家族に近い存在になります」

松任谷正隆が語る 澤田貴司という男

出会ったのは1980年代。僕たち夫婦が世田谷区の松原にいたころです。澤田君は上智大学の学生でした。彼の友人が2軒隣に住んでいて、突然訪ねてきた。それからは週に3日はうちにいたはずです。僕の部屋で勝手にくつろぎ、由実さんが作るご飯を食べてね。かなり強引なやつですけれど、許してしまう。彼の人徳でしょう。彼らがうちで語る恋愛のエピソードは由実さんの歌詞の原型にもなりました。来年38回目を迎える新潟県苗場のリゾートコンサート「SURF & SNOW」も、スキーをやっていた澤田君たちのアイデアです。彼と再会したのはユニクロ時代。フリースブームを知って「澤田がやったに違いない!」と思い、コンサートの打ち上げに呼びました。澤田君が質の高い仕事をしてえらくなっていくことは、本当に嬉しい。彼はこれからも、まだまだ大きな仕事をすると思います。

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ローソンが目指す次世代型コンビニ

2017年11月21日 17:00

 ローソンは昨年12月に、介護業界の老舗格で介護事業を手掛けるツクイとの提携を発表した。その目的を「ケア(介護)拠点併設型店舗:ケアローソンの拡充のため。2017年末までに30店舗体制を目指す」と説明した。
 ローソンは15年から既に「次世代コンビニ」の在り様の一つとして、「ケアローソン」の原形を展開してきた。介護の在り方を検討するケアマネージャーなどを配した「介護相談窓口」を備える一方で、レトルトの介護食品や介護用品を扱う店舗の形態だった。ツクイとの提携発表時には、8店舗を開設していた。
 例えばその中には「ローソン芦屋新浜町店」(兵庫県芦屋市)があった。芦屋市に拠点を置き各種の介護事業を展開する社会福祉法人きらくえんが「介護相談窓口」に専門職を配置し介護に関する各種の相談にのる一方で、こと老後や介護に関する自治体や地域の情報を提供する交流の場を設けた。
 だが「介護付き有料老人ホーム」「サ高住」「訪問介護」「デイサービス」などを幅広く展開するツクイとの提携を機に、ローソンの介護に対する見方が日増しに変わってきた。まさにSOMPOホールディングスに象徴される、他業態大手資本が「統合・再編」を鎧の下に隠し介護業界に進出してきたタイミングであることも加わりこんな見方も浮上した。「筆頭大株主の三菱商事が介護業界に歩を踏み出す可能性がある。ローソンはその先兵役となる」。
 しかし同社の広報室では「我が社が求めているのは、高齢化社会における新たなコンビニの在り様です。確かに“訪問介護事業所の併設などは構想の中にないのか”といった問い合わせを頂くようなことはあります。しかしそうした方向は全く視野に入れていません。現在進めていくケアローソンについて気軽に介護や健康の相談ができ、かつ地域交流の場としてコンビニがより身近になったと評価を頂いております。当方が求める次世代のコンビニの在り様へ着実に近づいています」と繰り返すばかりだ。
 だがコンビニ業界のアナリストは「歯医者とコンビニは約同数。歯医者の統廃合は進んでいる。コンビニも既に統廃合の動きが出てきている。介護相談窓口付きコンビニが次世代型なら、訪問介護所付きコンビニも次世代型。と大株主の間から漏れてきている」としたものである。(千葉明)

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ローソン、FC契約のCVSベイエリアからコンビニ事業取得

2017/11/22 17:54

ローソンは22日、千葉県などで「ローソン」の店舗を運営するシー・ヴイ・エス(CVS)ベイエリアのコンビニ事業の大部分を2018年3月1日に譲り受けると発表した。ローソンとフランチャイズ(FC)契約を結んでいるCVSは現在、107店を運営している。取得にかかる費用は約48億円。
ローソンは新会社「ローソンアーバンワークス」を設立し、CVSの直営店91店舗の運営を引き継ぐ。CVSの加盟店となっている5店舗についてはローソンが新たにFC契約を結ぶ。CVSの直営店のうち、ホテル内などにある8店舗についてはCVSが運営を継続し、3店舗は閉鎖する。CVSの従業員約230人のうち約160人はローソンの新会社にうつる。CVSベイエリアは12年1月にローソンとFC契約を結んだ。今後はホテル事業や新規事業に経営資源を集中させる。

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ファミマ、コインランドリー参入 集客増へ併設500店 駐車場ある店舗を中心に展開

2017/11/23 21:00 [日経]

ファミリーマートはコインランドリー事業に参入する。駐車場がある店舗を中心に併設店舗を2019年度末までに500店展開し、改装や機器導入に100億円強を投じる。コインランドリー市場は洗濯時間を減らしたい共働き夫婦などの利用が増え、この10年で3割拡大している。一方でコンビニエンスストア来店客数は伸び悩んでおり、集客増につなげる。
ファミマは駐車場のある店舗を中心にコインランドリーを併設する
コインランドリー併設店はファミマの全約1万8千店のうち、駐車場がある1万2千店を中心に展開する。新店や改装店ではコンビニと一体となった店舗を開く。
まず18年3月にも関東地方の2店舗の敷地内にコインランドリーを併設する。18年度中に100店、19年度には500店に広げる計画だ。実現すればコインランドリー業界で最大規模の店舗網となる見通しだ。
標準型の併設店では洗濯機や乾燥機を計15台置き、無人で24時間運営する。利用料金は衣服の洗濯で400円前後から、布団4枚を洗濯・乾燥する場合は1500円程度で、クリーニング代よりも安くなるという。
11月中に洗濯機などの販売を手がけるアクア(東京・千代田)と業務提携契約を結ぶ。コインランドリーはファミマが運営する。アクアから洗濯機や乾燥機を購入したりリース契約を結んだりする。建屋の新設や改装、洗濯機の導入で投資額は19年度までに100億円強となる見込み。

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コンビニ試練客伸びず 既存店20カ月減 ファミマは洗濯機併設に活路、ドラッグ店も台頭

2017/11/25 2:30 朝刊 [日経]

コンビニエンスストアが客数の長期停滞というかつてない転機を迎えている。出店拡大で市場の飽和感が強まるなか、ライバルとして急浮上したドラッグ店などに客を奪われているためだ。ファミリーマートが24日、コインランドリー参入を発表するなど各社は集客のてこ入れに動き始めた。試練を乗り越えられるのか。
園芸関連用品など商品の幅を広げ客単価は上がっているが…(都内のファミリーマート)
ファミマは2019年度末までに500店にコインランドリーを併設する計画。手軽に衣服や布団を洗濯できる点を訴えて客を集め、待ち時間に店内の「イートイン」スペースの利用につなげるという。「狙いは店舗の集客力を上げることに尽きる」。ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)で経営戦略の立案を担う田村剛氏はこう強調した。21日にはセブン―イレブン・ジャパンがソフトバンクなどとシェア自転車の拠点拡大を発表。これも狙いは来店のきっかけづくりだ。ローソンを含め大手3社とも業績は好調だが、店ごとにみていくと、コンビニの集客力には陰りが目立ってきている。
日本フランチャイズチェーン協会によると、コンビニの既存店の来店客数は10月まで20カ月連続で前年割れが続く。特に10月は2度の台風上陸などで5%近い減少だった。コーヒーなどのついで買い需要の開拓で1人当たりの購入金額は上昇を続けているものの、客数減はそれを打ち消すペースで進行。既存店の売上高は5カ月連続で前年を下回り、10月にはセブンの国内既存店の連続増収も62カ月で止まった。
店舗数が増え全店の売上高は10月も微増を維持した。だがコンビニは加盟店が独立して経営を担うフランチャイズ方式のビジネス。各店の伸び悩みが続けば、事業モデルの根幹を揺るがしかねない。ユニー・ファミマHDの高柳浩二社長は「むやみに店舗数を追い求める時代ではなくなった」と話す。
コンビニ市場を侵食しているとみられているのがドラッグ店だ。商品を主力の薬からコンビニが得意とする日用雑貨、総菜などに拡大。ウエルシアホールディングスが今後3年で24時間営業の店を4倍の400店にする方針を打ち出すなど、コンビニを意識した動きが広がる。急拡大するネット勢もいずれコンビニを脅かす存在になる可能性がある。
セブンなど大手3社が今年相次いで日用品を値下げしたのも、ドラッグ店などに比べ割高感のある価格を放置できないと考えたためだ。さらに最近は人手不足や人件費上昇が各店の経営環境を厳しくしている。コンビニを象徴する24時間営業が必要なのかといった議論も浮上。ファミマは24時間営業の見直しの可否を検証する実験を数店舗で始めた。
四十数年にわたるコンビニの成長を支えたのは利便性の追求と絶え間ない店の機能の進化だ。公共料金の収納代行やATM設置など、コンビニは新たな機能を加えるたびに周辺の市場を侵食しながら利用者を広げた。2年近く続く客数の停滞を打破する便利さとは何か。コンビニの進化の力が試される。
(今井拓也)

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セブン・アスクル、生鮮宅配でアマゾンを猛追

2017/11/28 2:30 朝刊 [日経]

11月28日よりサービス開始

セブン&アイ・ホールディングス(HD)とアスクルは28日から生鮮品の宅配サービス「IYフレッシュ」を始める。共働き世帯などのニーズを見込み、カット野菜や調理キットなど約5000品目を扱う。生鮮宅配はアマゾンジャパン(東京・目黒)も4月から「アマゾンフレッシュ」を展開するなど、競争が激しさを増してきた。
27日、セブン&アイHDとアスクルの両社が報道陣に配送拠点などを公開した。イトーヨーカ堂でIYフレッシュ事業を担当する大木宏氏は「配送がタイムリーではないといったネットスーパーへの不満を解消したい」と意気込む。東京都心の文京区と新宿区でスタートし、2018年度に東京23区全域、20年秋をめどに首都圏に拡大する。
IYフレッシュはアスクルの通販サイト「ロハコ」内に出店し、生鮮品を中心に5000品を扱う。午後2時までの注文で翌日の午前9時以降、午後2~11時の注文で翌日午後4時以降の受取時間を1時間刻みで指定できる。配送料は1回350円。ロハコの商品を含む購入金額が4500円を超えると無料になる。
拠点となるのは東京都荒川区の「ネットスーパー西日暮里店」。ヨーカ堂が手掛けるネットスーパーの出荷拠点でもあり、2階の作業場にはスーパーの売り場のように冷蔵や冷凍の温度帯ごとに分かれた陳列棚が並ぶ。
ここで従業員が野菜や肉などの商品をピックアップ。保冷ボックスに詰めた商品を1階の出荷拠点に運び、アスクルに引き渡す。ヨーカ堂からの商品の引き渡しは1日2回。アスクルは各地の配送センターで小口配送用に商品を詰め替え、利用者の指定した配送時間に合わせて配達する。
IYフレッシュは共働き世帯を主要顧客と想定し時短需要を取り込む。ヨーカドーの店舗では扱わない調理キットなどを用意し、50のレシピの動画や画像も公開し、毎月更新する。ヨーカ堂はサービスを23区まで拡大する段階で都内の食品の売上高を現状比で1割増やす計画を掲げる。
ロハコに出店することで、セブン&アイのグループ通販サイト「オムニ7」では接点のなかった利用者を呼び込む。アスクルも生鮮品を売ることでロハコの利便性を高めたい考えだ。
生鮮宅配ではアマゾンが17年4月から「アマゾンフレッシュ」を展開する。有料の「プライム会員」対象のサービスで、東京都23区のうち世田谷区など18区のほか、神奈川県や千葉県の一部が対象エリアだ。午前8時から深夜0時まで2時間ごとに配達時間を選べる。
生鮮品はスーパーで購入したり生活協同組合の宅配サービスを利用したりする消費者が多い。アマゾンに加え、セブン・アスクル連合のサービスが始まることで生鮮宅配の普及が加速しそうだ。

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