私は現在の仕事柄、数多くのコンビニ経営者の方や、加盟検討中の方々と日々お会いしいますが、その中でもよく伺うお悩みやご相談事があります。
そこで今回はよく出てくる案件を幾つか取り上げて、述べてみたいと思います。

Q:息子(娘)にこのコンビニ事業を継承させたいが、どうしたらいい?

A

この場合個人と法人で違うので順番に述べていきますが、どちらとも共通しているのが本部関係で、A タイプでもFC契約の契約者変更事項であり、ましてやCタイプは店舗が本部に所有権もしくは賃借権があるので、本部の承諾なしには行えません。従って事前にオーナー資格研修等を引継ぎ者が終了しているのは前提で、本部に根回し含めて事前に事業承継作業を始める前に、内諾を取り付けて措く必要があります。オーナーが本部に言わずに勝手に進めていって、最後に本部の承諾がなかなか貰えずに、酒免許名義を替えるできず、酒を販売できなくなり、トラブルに成る事例もあります。
つまり本部の協力がないと事業承継上絶対できないのが、酒免許名義を継承者に変えることです。酒免許販売をする免許を継承者がとるためには、その店舗の場所で小売業を営める法的証明が必要に成るからです。Cタイプ、中間タイプ、転貸借による A タイプでは、大家さんとの賃貸借契約者は本部であり、したがって本部にその法的権利があるのです。
その本部とフランチャイズ契約を結ぶことにより、初めて加盟店はその法的権利を得ることになるのです。ですから酒免許を税務署に申請するときに、大家さんとの賃貸借契約書とフランチャイズ契約書の写しを提出する必要があるため、本部の承諾を得ることが絶対条件となります。また事業主が継承者で免許人が前オーナーでは、レジを酒だけ別にする等、免許人の売り上げにするために分けなければならないですし、仕入れも別にしなければなりませんので、現実的にはコンビニでお酒は売ることが出来ません。

では個人の場合には、原則親族への継承となり、第三者への継承は原則法人にて行うのが常なので、ここではお子さんとして話を勧めます。お子さんへの事業継承自体は本部の承諾が得れれば、さほど難しいことはありません。現オーナーの個人事業廃業とお子さんの事業開業の届を税務署に出すタイミングを酒免許の廃免許と新規免許取得の時期を、税務署と相談しながら進めれば、一日も酒が売れなくなる日が無いようにできるかと思います。タバコ免許については、現免許人がだれかで対応が変わるのでここでは割愛します 。
登記上の代表(株式であれば代表取締役)変更であり、それだけで終わりです。

気を付けなければいけないのは、現オーナーの資産(商品在庫品、原価償却残存簿価の備品や中間タイプの場合は内装費残存簿価含む)をお子さんが譲渡うける際に原価でも売買となり、消費税がかかりますので、その資金準備も必要です。ただしそのうち商品在庫品にかかった消費税は、後日自身の事業を始めてから支払う消費税支払い時に、控除できるので取り戻せます。詳しくはコンビニに詳しい税理士さんと相談しながら進めることをお勧めいたします。では法人の場合にはどうかというと、基本的に法人事業の場合、酒免許名義もフランチャイズ契約名義も法人であるはずですので、本部の代表者変更(多くの本部では原則として、法人代表者とコンビニ実質経営者と同じでなければならないという規定あり)承認が得られているのであれば、フランチャイズ契約書は連帯保証人欄の差し替え位であり、あとは持ち口数(株式会社であれば持ち株数)の譲渡については、相続対策との連動で考慮していかなければならないので、それは専門家交えて相続対策、資産税対策の一環としてすればいいので、この時点で法人の出資を変える必要はありません。