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コンビニ出店鈍化 今年度、純増数半減見通し
採算重視へシフト

2017/5/6 2:30 朝刊 [日経]

 急成長を続けてきたコンビニエンスストアの拡大ペースが鈍化する。大手3社が2017年度(18年2月期)に計画する店舗の純増数は前年度から半減する見通しだ。セブン―イレブン・ジャパンの純増数は2割減り、店舗の統廃合を急ぐファミリーマートは純減となる。既存店売上高の伸び鈍化や人手不足など店舗の運営環境が厳しくなるなか、出店数を絞り店ごとの採算を重視する動きが鮮明になってきた。
国内のコンビニ店舗数は3月末時点で5万6160店。セブン、ファミマ、ローソンの大手3社だけで全体の9割を占める。3社は同業のM&A(合併・買収)などコンビニの再編(総合2面きょうのことば)や新規出店により規模を急激に広げてきたが、17年度の純増数は合計で約700店と、この10年で最低の水準となる見通し。直近のピークだった13年度の約3千店から急減速する。
 店舗数の拡大に伴い、自社のチェーンの間でも一部で顧客獲得競争が激化。スーパーやドラッグストアなど異業種との競争も激しく、全国のコンビニ既存店の来店客数は今年3月まで13カ月連続で前年を下回った。全国平均の既存店売上高は16年に15年比0.5%増えたが、15年の伸び率0.9%に比べ鈍化した。1店舗ごとの売り上げを伸ばすのは難しくなっており、店舗のてこ入れが共通の課題になっている。
 セブンイレブンは17年度に新規出店1600店、閉店900店を計画。純増数は700店で、850店増やした16年度に比べ2割減る。立地など出店の基準を厳しくすることで店舗ごとの採算を高めていく方針だ。
 ファミリーマートは400店強の純減となる見通し。傘下の「サークルK」と「サンクス」を「ファミリーマート」に統一する作業を進め、商圏が重複する店は移転や閉店などで対応する。ローソンは「スリーエフ」など提携先のコンビニをローソンに看板替えする400店をのぞき、16年度とほぼ同じ500店の純増を見込む。
 足元では人手不足も出店の足かせになっている。各社は店の運営を効率化する仕組みや本部主導の人材派遣などで支援体制を整備。店長やパート、アルバイトを十分に確保できるかも成長持続への課題になる。
 利益率の面でも低下傾向が出ており、既存店の効率化が重要になっている。セブン―イレブン・ジャパンの営業利益は18年2月期に2440億円と前期比ほぼ横ばいの見込みで伸び率は鈍化する。売上高営業利益率も14年2月期までは30%を上回ったがその後は低下傾向が続き、18年2月期は28.4%となる見込みだ。

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コンビニ2社も値下げ
ローソンとファミマ 日用品5%

2017/4/28 2:30 日経

 ローソンとファミリーマートは日用品の一部を値下げする。ローソンは5月8日、洗剤やシャンプーなど日用品29品目を5%前後値下げする。ファミマも5月15日、洗剤やシャンプーなどの25品目の価格を5%程度下げる。セブン―イレブン・ジャパンなど競合が先行して日用品の一部を値下げするなか、両社ともスーパーなどの実勢価格にあわせ価格引き下げが必要だと判断した。
 ローソンは2014年から年2回の頻度で日用品などの価格を見直している。今回の値下げでは花王の「トイレマジックリンスプレー400ミリリットル」の場合、従来の307円を293円にする。ファミマも定期的に商品価格を見直しており、洗剤やシャンプーを中心に価格を引き下げる。
 消費者の節約志向が一段と強まる中、流通業ではナショナルブランド(NB)の日用品を値下げする動きが広がっている。セブンイレブンは今月19日、洗濯用洗剤やオーラルケア用品などNBの日用品約60品目を8年ぶりに値下げした。値下げ幅は平均5%。
 イオンも17日から順次、傘下のスーパー400店で食品や日用品の最大254品目を値下げした。値下げ幅は平均10%程度。

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セブン、電動トラックでコンビニに配送 まず首都圏などに

2017/5/9 1:14 [日経] 企業

 コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンは店舗への商品配送に電動トラックを導入する。従来のディーゼルエンジン車と比べて走行コストを約4割改善できる。人手不足に伴う運転手の人件費上昇で、小売業者は物流費増に直面している。全国に約1万9千店の店舗網を持つセブンが電動トラックを導入することで、小売業による物流改革が加速しそうだ。
 導入するのは三菱ふそうトラック・バスが今秋にも量産を始める小型電動トラック。年内にも首都圏を中心に25台が稼働する見通し。
 電気自動車(EV)の一種である電動トラックの購入費用はディーゼル車より割高となる。EV購入の補助金や走行コスト改善で、3年程度で回収できる見込み。
 乗用車で先行したEVを導入する動きが企業の物流用途にも広がっている。3月には日本郵便とホンダが配達用の電動バイクの実証実験に取り組むと発表した。セブンは先行導入する電動トラックの運用状況を見て、導入車両を増やす方針だ。

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九電、コンビニ運営参入

2017/5/10 2:04 日経

九州電力 9日、コンビニエンスストアの運営を始めると発表した。ローソンと連携し、佐賀市にある自社ビルに「ローソン九電佐賀ビル店」を10日に開く。店長と副店長は九電の社員が務める。店舗内に地域交流スペースを設けて住民が集まる場をめざし、地元サークルによる展示会や健康促進のイベントも計画している。

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コンビニ値下げ合戦、“おこづかい”影響か

2017年5月8日 日テレニュース
 ティッシュペーパーやバターなど値上げする商品が増える中、コンビニ大手3社が値下げに踏み切る。背景には、消費者の根強い“節約志向”にあるようだ。値下げの動きは広がるのだろうか。
■“安売り”のイメージが薄いコンビニで、ある動きがはじまっている。

■ローソンでは8日から、シャンプーや柔軟剤などの日用品29品目を約5%値下げして販売を開始した。ローソン広報室・持丸さん「スーパーやドラッグストアなどの市場動向に合わせて価格の値下げを行いました」

■“最大手”のセブンイレブンは、値下げを先行して導入。先月19日から、61品目を最大20%安く販売。実に8年ぶりの値下げとなった。

■セブン&アイ・HD 戸田さん「“節約志向”が高まるお客様のニーズに合わせるとともにお客様にお買い求めやすく商品を購入していただく狙いがあります」

■コンビニ業界をも動かす根強い“消費者の節約志向”。実は先月、生命保険会社が発表した統計では、夫婦で自由に使える「おこづかい」が過去最低になった。

■その額は、2万5082円。統計を開始した2007年と比べ、1万円ほど少ない結果となった。(明治安田生命保険調べ)値下げの動きは、国内最大手のスーパー・イオンでも。去年11月からプライベートブランドの食品を中心に約150品目の値下げを実施している。

■16日からは、ファミリーマートでも日用品25品目の約5%の値下げを実施。これでコンビニ大手3社が値下げに踏み切ることになる。小売業界での値下げの動きは今後も活発になりそうだ。

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経営の視点 セブン、成長神話を棚卸し

再定義する「共存共栄」 2017/5/15 2:30 日経朝刊 

 43年前のきょう、東京・豊洲で産声を上げた「セブンイレブン」。大雨の中、最初の客が買ったのは800円のサングラス。雨は終日降り続いたが、初日の売上高(日販)は50万円。来店客は約900人。現在の中堅コンビニ並みの成績だ。ダイエー創業者の中内功氏もこの日、約70平方メートルの店の視察に訪れた。
 行く先の暗い酒販店からセブンへの転換を決意した店主の山本憲司さんは当時、20歳代半ば。今も店を切り盛りし日販は200万円にもなる超繁盛店だ。
 約1万9000店、全店売上高約4兆5000億円。小さな店の集積が巨大小売業となったセブン―イレブン・ジャパン。本部と加盟店はフランチャイズチェーン(FC)契約で結ばれ、統制の取れた店舗運営が強さの源泉だ。一店一店が独立自営なため一店たりとも赤字経営は許されない。追随するファミリーマート、ローソンとて同じことだ。

 日本でコンビニが生まれて40年超。先月開かれたセブンの親会社、セブン&アイ・ホールディングスの決算会見で井阪隆一社長が発した一言が投資家、加盟店、同業など多方面に波紋を呼んだ。
 「この環境下では制度変更しないといけないと考えた」。創業以来かたくなに守り続けてきたセブンのFC契約の生命線、ロイヤルティー料率の修正に言及したのだ。店で稼いだ粗利額を本部と加盟店で分け合う料率を当面、1%引き下げる。1店で加盟店は年80万円潤う。逆に本部は160億円を失う。
 各店が右肩上がりの利益を続けていたから本部も加盟店も潤い、ロイヤルティー料は聖域でよかった。だが、人手不足による人件費高騰、社会保険加入の適用拡大で粗利の中からこうした諸経費を支払う加盟店側の負担増が無視できない事態になってきた。井阪氏の言う「この環境下」だと創業の理念である本部と加盟店の共存共栄の関係が揺らぐ恐れがあった。変化の激しい時代にあって40年以上も聖域でいられたのが驚きだ。出来のいいビジネスモデルなのは間違いないが取り巻く環境は様変わりしているのも事実だ。商店街のパパママストアからコンビニへの転換を進めてきたが今は駐車場が確保できるロードサイドやオフィスビル、駅構内や病院内などへの出店も多い。
 コンビニ経営のなり手も商店主から小売りを知らない事業会社や脱サラ組も目立つ。また後継者問題を解消するために零細店から転換した加盟店主らも年を重ね幾度のFC契約更新を経る中で後継者問題が頭をもたげるようになってきた。

 取扱商品やサービスも消費者の変化に対応して大きく変わった。レジ周りにある唐揚げなどの店内調理品、ネット通販商品の受け渡し、税金などの収納代行、ご用聞きのような宅配は創業時にはなかった。当然、収益構造も変わる。変化対応こそがコンビニの真骨頂とするなら、社会インフラとなった21世紀型コンビニのビジネスモデルの構築や手厚い加盟店支援の施策作りに取り組むべき時期だろう。持続的成長のためにビジネスモデルの棚卸し、コンビニの再定義が必要だ。

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それほど」感醸成、コンビニ値下げの本気度

編集委員田中陽 2017/5/10 6:30 [日経]

セブンが先陣、競合2社も即追随

 先陣を切ったのが業界最大手のセブン―イレブン・ジャパン。同社は4月19日から洗濯用洗剤やオーラルケア用品などのナショナルブランド(NB)商品、61品目を平均で5%値下げした。たとえば、ライオンの練り歯磨き「デンタークリアMAX スペアミント」(140グラム)の価格を198円(税込み)から178円に、同じく花王の「クリアクリーン ナチュラルミント」(130グラム)は214円から198円に値下げした。同社の大規模な一斉値下げは8年ぶりのことだ。

セブンイレブンは業界の先陣を切って日用品の一部を値下げした

 何かと横並びの好きなコンビニ業界。同調の動きは速かった。4月下旬にローソン、ファミリーマートが日用品の値下げを発表。ローソンは5月8日から日用品29品目を、ファミマは15日から洗剤やシャンプーなど日用品25品目を値下げする。値下げ幅はともにセブン同様の約5%だ。なかなか自律的な回復を見せない個人消費。消費者の価格志向が強まっているから、コンビニ各社も主婦の誰もが知っている著名ブランドの値下げに踏み切ったのだろう。

価格はスーパーにまだ軍配

 しかし、今回値下げする商品の価格をスーパーでの実売価格を比較すると、依然としてコンビニはスーパーに水をあけられている。冒頭で紹介した2品目でこんな結果だった。日経POSによると5月第1週のデータだと、「デンタークリアMAX スペアミント」の実売価格は146.3円、「クリアクリーン ナチュラルミント」は173.3円だった。まだ10円玉数枚の開きがある。セブンが値下げしたといっても「それほど安くはない」というのが実態だ。
 日本有数の小売業となったコンビニ。仕入れ数量も侮れない。にもかかわらず、コンビニよりも規模の劣る中堅のスーパーやドラッグストアに比べて「それほど安くなくても」いいのだろうか。
 ここに「消費は心理学」といわれるゆえんが隠されているのだ。

値下げしても価格はスーパー、ドラッグストアのほうがまだ安い

 主婦にとって、今回値引き対象商品の多くは日ごろからスーパーやドラッグストアなどで購入している。それだけに値引き前の定番価格やセール時の価格は知っているはずで、正確には知らなくても人気商品の相場観を持っている。価格に敏感な消費者の場合は、もともとメーカーの希望小売価格近辺で販売するコンビニでこうした日用品は手に取らないのが普通だろう。しかし、今回のように値下げ報道が相次ぐとコンビニに立ち寄った際に商品を見ることにもなる。
主婦の相場観からするとコンビニ各社が値下げをしたものの、依然としてスーパーやドラッグストアに比較すると数十円高いと感じる商品が多いはずだが、その価格差が許容範囲内なら購入してもらえるチャンスになる。

時間節約のお得感、日用品市場を変えるか

 都心部の場合、コンビニは数分で歩いて行ける距離にある。スーパーやドラッグストアはそれほど近くはない。共働きや介護などで買い物に費やす時間を節約したい消費者にしてみたら、10円単位の価格差なら許容範囲になるはずだ。「それほど安くはないが、それほど高くもない」。ここにコンビニならではの相場観ができあがる。

 時間節約のお得感が「それほど感」を醸成していくのだろう。
 街のお弁当、総菜屋さんからおにぎりやお弁当を。屋台や居酒屋からおでんを。ファストフードや喫茶店からコーヒーやドーナツを。金融機関からATMを。
 コンビニは既存流通業、サービス業から有望市場を奪って成長してきた。今回、日用品もスーパーやドラッグストアから奪っていくのかもしれない。その本気やいかに。

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フランチャイズチェーン協会、新会長にファミマの中山氏

2017/5/17 23:43 [有料会員限定]

 コンビニエンスストアや外食チェーンなどの業界団体である日本フランチャイズチェーン協会(東京・港)は、ファミリーマートの中山勇会長(59)が会長に就任する人事を内定した。18日の通常総会で正式決定する。任期満了となる現会長の山本善政ハードオフコーポレーション会長兼社長(69)から引き継ぐ。

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コンビニ売上高、4月0.3%増 2カ月連続プラス

2017/5/22 19:56 企業

 日本フランチャイズチェーン協会は22日、4月の全国コンビニエンスストアの既存店売上高が前年同月比0.3%増だったと発表した。前年同月を上回るのは2カ月連続。気温の変動が大きく麺類など温かい商品の売れ行きがよかった。いれたてコーヒーや揚げ物も堅調だった。
 来店客数は0.5%減で14カ月連続のマイナスだった。4月上旬に雨の日が多く、花見の需要を十分に取り込めなかった。客単価は0.7%増で25カ月連続のプラスだった。
 大手チェーンではセブン―イレブン・ジャパンの既存店売上高が1.3%増で57カ月連続プラスだった。揚げ物の販促やスイーツの全面刷新で客数と客単価ともに前年実績を上回った。ローソンもサラダやデザートなどの販売が好調で1.0%増だった。ファミリーマートは客数減が響き0.7%減だった。

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ローソン、ポプラ700店展開を後押し 中堅と連携に活路

2017/5/19 18:43 [日経]  ローソンは19日、中国地方地盤の中堅コンビニエンスストアのポプラへの出資比率を引き上げると発表した。ポプラが6月30日に実施する第三者割当増資を約9億円で引き受け、出資比率を5.01%から18.27%に高める。ローソンはポプラの出店拡大を支援するとともに、プライベートブランド(PB=自主企画)商品の供給も増やす。中堅コンビニとの連携を深めながら業容を広げる。
 ローソンはポプラ株の20.56%を保有する創業者の目黒俊治会長に次ぐ第2位株主となる。ポプラはローソンから受け入れている人材の幹部登用も検討しており、将来的にローソンの持ち分法適用になる可能性もある。ただローソンのさらなる出資は「現時点では頭にない」(ローソンの竹増貞信社長)、「独自色を保っていきたい」(ポプラの目黒真司社長)として両社ともに否定した。ローソンによる出資引き上げの最大の狙いは、ポプラの出店拡大の支援だ。ポプラは広島県など中国地方を中心に約470店のコンビニを運営する。今後力を入れていくのが、企業や学校、病院や駅といった小規模商圏への出店だ。

 ポプラはコンビニ加盟店から受け取る経営指導料が「大手に比べ3分の1程度」(目黒社長)で、24時間営業を続けたり交通量の多い路面に設置したりしなくても加盟店は採算を見込みやすいという。実際、24時間年中無休で営業する店舗はポプラ全店の約4割で、これまでも工場や役所の中などの店舗が多い。
 ポプラはこうした小規模商圏への出店拡大を軸に、現在の約470店舗から2021年2月期までに約700店まで増やす計画だ。18年春には中京地区への進出も計画し、増資で得た資金の大半をこの計画にあてる。ローソンは出店場所の選定でもポプラを支援する。 ローソンとポプラは14年に資本業務提携し、現在約50店舗展開する両社のブランドをあわせたコンビニ「ローソン・ポプラ」は好調に推移する。両社は商品や原材料の共同調達も進めてきた。ポプラはこれまで菓子だけで導入していたローソンのPB「ローソンセレクト」を今夏から順次増やしていく拡大だ。

 国内コンビニ業界は合従連衡を経て大手3社の寡占が進む。首位セブン―イレブン・ジャパンは18年2月期中に国内店舗数は2万店に達する見込みで独走する。16年9月には3位だったファミリーマートと4位だったサークルKサンクスが経営統合し新生ファミリーマートが発足、それまで2位だったローソンはファミマに抜かれた。
 寡占化の中でローソンは中堅コンビニとの連携に活路を求める。ローソンはポプラのほか神奈川県地盤のスリーエフとも資本業務提携しており、東京都や神奈川県の「スリーエフ」ブランドのコンビニ約300店を「ローソン・スリーエフ」へ転換することで4月に合意した。北関東が地盤のセーブオン(前橋市)とも、「セーブオン」ほぼ全店にあたる約500店を18年中に「ローソン」に切り替える。国内コンビニ市場で飽和感や人手不足感が強まるなか、ローソンはこのところ相次いで中堅コンビニとの踏み込んだ提携を形にしている。今後ローソンを軸にさらなる合従連衡が起きる可能性もある。
(川上尚志)

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袋詰めも自動 ローソン無人レジ実証実験の結果

2017/5/20 6:30 日経産業新聞

 ローソンがICタグを使った無人レジの導入に挑んでいる。コンビニエンスストアの商品の会計や袋詰めを自動化する。2月の実証実験では会計時間の短縮や来店客の増加といった効果を確認した。今秋以降に10店程度で運用を始める。人手不足感が強まるなか、業務の効率化につなげる狙いだが、ICタグの取り扱いなど解決すべき課題も残る。 大阪府守口市にある「ローソンパナソニック前店」。同店が今年2月、パナソニックと組んで実施した無人レジ「レジロボ」の実証実験の舞台となった。
 在庫を含む延べ7万点の商品の一つ一つに、縦約2センチ・横7センチメートルの薄いICタグを貼り付けておく。来店客が商品の入ったカゴをレジに置くと、電波を当てて商品の情報を読み取る。表示された合計金額にあわせてレジに現金を投入するなどして会計を終えると、商品の袋詰めまでを自動で済ませる。
 「店員の仕事量を約1割減らし、来店客も会計時間を短縮できる」(竹増貞信社長)と想定した実験の結果はどうだったか。会計にかかる時間はクレジットカードや電子マネーを使う場合で通常40秒前後だが、レジロボでは23秒ほどに短くできた。レジロボを利用した来店客は全体の約25%。物珍しさが受け、子供連れが利用する場面も目立ったという。来店客も通常より25%程度増えた。ローソンは2017年度下期に10店程度でレジロボの導入を予定している。実験結果を踏まえ、本格導入に向けた検証を進めている。一方、課題も浮き彫りになった。まず、ICタグを商品にどう貼り付けるかという問題がある。実験では店舗の駐車場に仮設の作業場を置き、人手で7万点の商品すべてに付けた。商品が配送されるたびに付けるのは現実的でない。食品メーカーや包材メーカーと組み、大量に効率よく付ける仕組みが求められる。電子レンジで温める前提の弁当のほか、おでんや空揚げなどには向かないという難点がある。 ICタグの価格もまだ割高だ。1枚10円前後とされる。ICタグは商品に付いたまま持ち出されるため、単純計算すると現状では1つの商品につき10円前後の経費が上乗せされる。1個100円台のおにぎりや、数十円の駄菓子はとても採算が合わない。コンビニで活用するには1円程度が望ましいとの声が多い。こうした課題の解決に向けて経済産業省も動きだした。4月にローソンのほかセブン―イレブン・ジャパンなどコンビニ大手5社と組み、「25年までにすべての取扱商品で電子(IC)タグを利用できるようにする」と発表した。推計で年間1000億枚のICタグを使うことによって価格を引き下げ、無人レジを普及させる。コンビニだけでなく機器メーカーや印刷会社とも連携し、18年をメドに地域を限って店舗で実験を始める。
 ICタグの利点は無人レジの導入に限らない。工場から倉庫、店舗に至るまでの商品の状態を正確に把握できれば、品切れしそうな商品をあらかじめ注文して売り逃しを防ぐことも可能だ。ローソンの竹増社長は「商品の管理やレジでの精算、物流などのサプライチェーンの精度を高められる」と話す。
 ICタグの活用は、人手不足感が強まるコンビニ業界で、店舗運営を効率化する切り札として期待される。いち早く実験に乗りだした同社の取り組みは、ICタグを導入するうえでの試金石となりそうだ。
(企業報道部 川上尚志)

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冷食3倍・レジはホテル風 セブン、40年ぶりの店舗刷新

2017/5/21 6:30 日経MJプレミアム 
コンビニの盟主、セブン―イレブン・ジャパンが変わる。店舗のレイアウトを創業以来初めて全面刷新する。先行する店では雑誌が影をひそめ、巨大な冷凍食品の売り場ができていた。もはやコンビニではなく、スーパーのようだ。高齢化や未婚者の増加など時代の変化に合わせて大胆に方向転換し、コンビニの限界とされた「日販70万円の壁」越えに挑む。千葉県八千代市の工業団地に隣接する「セブンイレブン八千代工業団地店」。今年1月の改装を機に、売り場ががらりと変わった。

過去のしがらみと決別

 入り口右手にイートインがあり、その先に冷凍食品のケースが6台並ぶ。従来の3倍で魚の干物や「青椒肉絲の素」など夕飯のメインになりそうな具材がそろう。入り口近くに12ロールのトイレットペーパーなどの日用品がある。雑誌は奥のほうにあり幅が半分強になった。約9メートルのレジカウンターの背後にはロゴが掲げられホテルのロビーのようだ。「冷食が増えて便利になった」と30代の女性はいう。
 近くには子育て世代が多いが、なかなか来店してもらえなかった。そこで「子供と一緒に来店できる」「欲しい物が1カ所でそろう」をコンセプトに作り直した。あまりの変貌ぶりに「最初はお客さんもびっくりしていた」(同店の店員)。改装後は1日当たりの来店数が150人程度増で推移し、日販(1日当たりの売上高)が約2割増えた。数字は非公表だが、平均日販66万円とすると80万円近くになる。同店を管轄する前野一也ディストリクトマネジャーは「レイアウトだけでなく、新しい商品を提案すればお客に来てもらえる」と話す。

 セブンは2016年末から三鷹牟礼6丁目店(東京都三鷹市)など全国の20店舗で新レイアウトの検証を重ねてきた。部分的にレイアウトを変更したことはあったが、全面刷新はセブンの40年を超える歴史で初めて。
 背景にあるのは消費者ニーズの変化だ。11年の東日本大震災をきっかけに、コンビニは日常的な買い物の場として見直された。高齢者や働く女性の増加、ネット通販の普及で買い物のシーンも時間も様変わりした。
 06年と16年の品目別売上高を比べると一目瞭然だ。冷食は4.7倍、揚げ物やいれたてコーヒーなどのカウンター食品は2.6倍に増えた。雑誌は6割、雑貨は3割減った。慣れ親しんだレイアウトだが、時代とのミスマッチが生じていた。
 セブンもミスマッチには気付いていた。だがセブンイレブンの前社長である井阪隆一セブン&アイ・ホールディングス社長は「レイアウト変更はかなりハードルが高かった。しがらみのようなものがあった」と明かす。セブンを創設した鈴木敏文氏の影響は否定するが、従来モデルが聖域化し手を付けづらかった可能性は否めない。
 来年2月までに1100店の新店と、800店の既存店を新レイアウトにする。野田静真オペレーション本部長は「夏ごろから変化を実感してもらえる」と話す。22年2月期までには現在1万9千超の既存店のうち1万店と、原則、新店のすべてを新レイアウトにする。

仮想的はアマゾンコンビニ

 「70万円の壁」――。セブンの日販は全店ベースで2017年2月期は65万7千円で、直近のピークである12年2月期の66万9千円を抜けない。壁を破るため、スーパーやドラッグストアの市場を崩しにかかる。
 セブンには全国一律の店作りを離れ、実験の舞台となるイノベーションストアが数十店ある。そのうちの1つ、「川崎登戸駅前店」(川崎市)は主婦や会社員の女性を意識し、日用品や化粧品などを充実させ、ストッキングをはき替えられるトイレを設けた。北九州市内の店舗では昨年、冷食と相性が良いとフライパンを積極的に展開し、1カ月で30個売った。
 ほかにも今春以降、おにぎりのリニューアルや日用品の値下げ、加盟店が本部に払う経営指導料(チャージ)の減額など相次いで新施策を打ち出している。店内作業を減らすために食洗機も導入した。
 ローソンは次世代コンビニの構築へ無人レジ導入などIT活用を広げている。ファミリーマートは「極端な例を言えばコンビニで車を売ったっていい」(沢田貴司社長)とし業務や事業を見直している。
 各社が試行錯誤する背景には加盟店が集まりにくくなったという事情もある。現在は既存のオーナーに複数店を担ってもらうことで出店ペースを維持しているが、オーナーの高齢化が進み、それも限界にきつつある。

 米アマゾン・ドット・コムへの対抗意識もある。米シアトルで16年末からITを活用した無人コンビニ「アマゾン・ゴー」の運営を限定的に始めた。どの商品を選んだかセンサーが自動的に認識し、レジに並んで会計をすることなく店を出られる。これにより顧客1人ひとりの購買履歴を把握する。セブンはアマゾンコンビニを「研究している」と明かす。アマゾン・ゴーは将来、日本への出店も検討しているとされる。ITによる技術革新がコンビニの競争の土台をひっくり返す可能性は否定できない。

もうかる宅配、自前で

セブンの制服を着た専属の配達員が店舗を回って商品を受け取り利用者に届ける
 5月上旬、広島市内に住む桜井重子さん(79)はセブンイレブンに電話をして缶入りチューハイ14本や、レトルトのご飯、サバの味噌煮など2560円分を注文した。1時間半後、桜井さんの自宅に届いた。
 店で扱う約2900品のほぼ全てを、500円以上買えば無料で届けてもらえる。「とても便利だし、いつも同じ人が届けてくれるから安心。もうスーパーとかほかの宅配は利用しようとも思わない」と桜井さん。この2年、週に1~2回は欠かさずセブンの宅配を利用しているという。桜井さんとセブンの橋渡しとなるのが、「ハーティスト」と呼ばれるセブン専属の配達員だ。セイノーホールディングスの子会社が地元で採用してセブンに派遣。広島市には約20人のハーティストがいて85店舗をカバーする。地域で届ける人と届けてもらいたい人をマッチングするシェアリングエコノミーにも通じる。
 そのうちの1人、浜田歩美さんは午前9時半から午後6時半まで働き、多い日は30~40件の配達をこなす。まず店に行って商品を取り、利用者宅へ向かう。専用車を使うが、歩いて届けることも。

顧客の顔ぶれと使い方は多彩だ。「風邪を引いたのでマスクや栄養ドリンクを持ってきてほしい」「化粧をして外に出るのが面倒なので商品を持ってきてほしい」
 オフィス需要も多い。「文房具が切れたから持ってきて」という事務所、ある衣料品店では毎日午後3時にセブンカフェ4杯とおにぎりなど500円分を頼む。こんな”ちょい買い”ニーズも、配送料無料のバーが低いからこそ。多くの人が一度利用するとリピーターになるという。
 イオンや西友など他のネットスーパーでは2000~5000円以上購入しないと配送料が無料にならない場合が多い。アマゾン・ジャパン(東京・目黒)の「プライム・ナウ」では、2時間以内に届ける便は無料だが、2500円以上注文しないと利用できない。セブンは生鮮は少ないが、既存の宅配サービスと比べると使い勝手がいい。
 これまでは原則として注文を受けた日の翌日に届けていたが、ハーティストが増え、利用者の大半が店の半径500メートル以内にいることから、一部の店舗は「最短1時間」を売りにするようになった。さながら「移動コンビニ」のようだ。
 セブンは実は、広島市だけでなく約1万5000店で宅配を手掛けているが、あまり知られていない。大半の店はハーティストではなく、店員が通常の業務をこなしながら配達しており、注文に応じきれなくなるとの不安から、サービスを売り込んでいないのだ。
 今の人員では宅配ができないので「ほかのお店と一緒に自前で配達員を雇おうかと……」。広島市内のあるオーナーが当時オペレーション本部長だった古屋一樹社長に手紙を出したのは2014年。折よく別の仕事の話を進めていたセイノーと話はすぐにまとまり、5店舗で実験を始め、ノウハウを蓄積してきた。
 ハーティストが対応する店舗は現在、1都7県の約150店舗。18年度には3000店にする計画だ。広島牛田東店では1日平均で十数件の宅配の注文を受け、日販にして3万円増えた。セイノーへの手数料は本部と加盟店とで折半し、1日10件以上注文があれば十分ペイできるという。もうかるとなれば全国への普及も早そうだ。(川上尚志)
[日経MJ2017年5月15日付]

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主婦、コンビニ主戦力に
ファミマ、10万人採用目指す 1日3時間勤務/保育施設を開設

2017/5/25 2:30 朝刊 [日経]  ファミリーマートはコンビニ店舗に主婦の積極採用を促す。約1万8千店の合計で今後2年に10万人の主婦を採用する目標を策定。保育施設や時短勤務、店で働く人を本部の契約社員に登用する制度などを順次整備し、子育て中の女性でも働きやすい環境を整える。人手不足が深刻化するなか、地元の情報に詳しく接客も得意な主婦を店の戦力として確保する。
ファミリーマートは現状で約5万人いる主婦の従業員を15万人まで増やす目標だ
 ファミマの全国の店舗では、現在約20万人が働いている。そのうち主婦は4分の1の約5万人で、これを15万人に増やすことを目指す。達成すれば全体の従業員数も30万人に増え、主婦が半分を占めることになる。
 24時間営業のコンビニの店員は学生のアルバイトやフリーターが中心で、主婦のパートが大部分を占めるスーパーと比べ主婦の比率は低い。従業員の採用は店舗ごとの判断で実施するが、ファミマは子供が学校にいる午前中だけ働くといった働き方の提案のほか、福利厚生まで踏み込んだ支援制度を立ち上げ、主婦の採用を促す。
 子育て中の店員が割安な料金で利用できる保育施設も新設する。まず2018年春に東京・豊島区内に開く計画で、主要都市を中心に施設を順次広げる。7月からは本部主導で1日3時間だけ働く時短勤務や「接客だけ」「調理だけ」といった分業勤務の推進を店舗に呼びかけ、店員の募集時に多様な働き方ができると明記してもらう。
 子供の教育費の積立制度や通信費の補助、新商品の試食券の配布なども今夏以降に始める。これらの制度は主婦でなくても利用でき、人材確保全体の底上げにつなげる。
 今夏には店の従業員をファミマ本部の地域契約社員として登用する制度を新設。接客の能力が高く、働く意欲の強い人を対象に、18年春までにまず200人程度を登用する。自宅近くの店舗を複数受け持たせ、店員の教育などに仕事の幅を広げて働いてもらう。
 厚生労働省によると専業主婦世帯は16年時点で664万。意欲はあっても子育てなどの理由で働けない場合も多く、ファミマは400万人程度の潜在的な働き手がいるとみる。人手不足感が強まるなか、競合する他のコンビニにも主婦を積極採用する動きが広がる可能性がある。

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日本コンビニ連合対アマゾン、決済省力化で勝負

牧野 直哉   2017年5月24日(水)

RFIDタグが貼り付けられた商品(2017年2月に行われたローソンとパナソニックの実証実験から)
 4月18日、経済産業省が大手コンビニチェーン5社と共同で「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定、公開した。大手コンビニチェーン5社のすべての取扱商品数を年間1000億点と推計し、商品のすべてにRFID(Radio Frequency Identification、無線自動識別)タグを貼りつける。そして、そこから得られた情報を活用して、サプライチェーン全般にまつわる作業を省力化し、「サプライチェーンに内在する様々な社会的な課題」を解決する取り組みだ。

サプライチェーン全般を管理

 「サプライチェーンに内在する様々な社会的な課題」とは、広くサプライチェーンを網羅して生じている、様々な問題を指している。中でも大きなものに、コンビニエンスストアの宿命でもある24時間営業に対応した、最低限の労働力の確保や、食品ロスの削減といった問題が挙げられる。コンビニエンスストア運営には、レジや商品補充、棚卸しといった人力による作業が不可欠だ。そういった一連の作業の一部を、RFIDタグで省力化する。絵空事ではなく、レジ業務では、既にローソンがパナソニックと共同で、実店舗における完全セルフレジとRFIDタグを使用した実証実験を行っている。実証実験の結果、従業員の作業軽減と同時に、客数と売り上げが向上する効果も報告されている。コンビニエンスストアにおける販売時点の省力化に加えて商品補充や棚卸しの段階においては、RFIDタグによって製品の所在を生産工場から物流プロセス、店舗における販売まで管理できるようになる。販売動向の的確な掌握によって、ムダな商品の製造を抑止し、ロスによる廃棄の削減にも活用可能だ。加えて、消費者の自宅内での生活に必要な備品管理まで広げれば、買い忘れや余計な買い物の防止にもつながる。消費者が購入する必要品すべてがインターネットにつながって情報となり、消費者にとっての利便性にとどまらず、事業者の意思決定に活用される仕組みだ。

仕組みが異なるアマゾンの仕組み

 昨年12月には米アマゾン・ドット・コムも同じような計画を発表した。この動画で紹介されている「Amazon Go」だ。全米2000か所で展開を予定する店舗では、スマートフォンのアプリと組み合わせてレジ作業の省力化が可能だ。しかし、店舗における代金決済の仕組みは、日本のコンビニ連合が使用するRFIDタグを使った技術とは、購入品認識の方法が大きく異なっている。アマゾンが採用したのは人の動作を画像認識し、人工知能で顧客が購入したかどうかを判断する仕組みだ。 仕組みの違いは、通販会社としてアマゾンが扱う商品の種類が多く、また販売製品の調達ソースが全世界に広がっており、RFIDタグを貼りつけるような統一した規格をすべてのメーカーに強いるのは難しいからだと推察される。消費者ニーズがあり、売れるものを扱うために、メーカーへ課す制約はできるだけ少ない方が良い。アマゾンは商品を認識し自動的に販売できる仕組みを作るにあたって、RFIDタグを使わずに画像認識や人工知能の技術革新によって実現可能だと判断したのであろう。現時点で、日本のコンビニ連合とアマゾン、どちらの方式が優れているのかは不明だ。しかし、アマゾンの取り組みを踏まえて、大手コンビニチェーン5社のRFID方式を実用化する際、考慮すべき3つのポイントがある。

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コンビニも薬局併設  薄れる境、深夜・早朝に争う

2017/5/27 2:30 朝刊 [有料会員限定]

 ドラッグストアとコンビニエンスストアによる業界の垣根を越えた競争が激しくなる。人口が減る国内で成長を続けるには事業領域を広げる必要があり、コンビニ大手も大衆薬を売る店舗や調剤薬局との一体型店舗を増やしている。シニア人口の増加に伴い、1つの店で買い物を済ませたいという傾向も強まっており、各社は「溶ける境界」に商機を探る。
コンビニも調剤薬局などとの一体型店舗を増やす(東京都港区のファミリーマート)
 ファミリーマートはドラッグストアや調剤薬局との併設コンビニを約50店展開する。ローソンも調剤薬局大手のクオールなどと組む。セブン―イレブン・ジャパンは2016年9月からネット通販で第1類医薬品を含む医薬品約3千品目を売り始めた。コンビニでは大衆薬販売に必要な登録販売者など有資格者の確保が難しく、全体の店舗数に占める比率は小さい。だが需要拡大をにらみ今後は注力する方針だ。
 ウエルシアホールディングスが24時間営業店を増やすことでコンビニとの競合は激しさを増す。池野隆光会長は「コンビニではカバーできない地域の医療需要を取り込む」と強調する。

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セブン、顧客情報の保護厳格化
来春店舗へ顔認証

2017/5/30 2:30 朝刊 [日経]

 セブン―イレブン・ジャパンはコンビニエンスストア店舗で保有する顧客情報の管理を厳格にする。店舗のパソコンにNECの顔認証システムを導入し特定の人員しか閲覧できないようにする。9月から試行し2018年春に本格導入する。
 今月30日に全面施行される改正個人情報保護法で規制対象が広がり、コンビニ店舗を運営する個人事業主も対象になるため情報管理体制を整える。
 従来の個人情報保護法では取り扱う個人情報が5千人分以下の事業所は規制の対象外にする例外規定があった。改正法では取り扱う個人情報が比較的少ない事業者も規制の対象となり、情報漏洩を防ぐ安全管理措置などの対応が求められる。
 セブンの1万9千店超のコンビニの大半はセブンとフランチャイズチェーン(FC)契約を結ぶ個人事業主が運営しており、各店舗で保管する従業員や顧客の個人情報の管理強化が必要になる。

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