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セブン&アイ、PB刷新
発売10年、19年度売上高1.5兆円目指す 不振のスーパー下支え、効果は限定も

2017/3/10 2:30 朝刊 [日経]

 セブン&アイ・ホールディングスはグループ共通のプライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」を刷新する。新たに生鮮品を加えるなどし、約600品目を上積み。2020年2月期に17年2月期見込みを3割上回る1兆5000億円の売上高を目指す。発売10周年を迎える最強PBに託されるのは総合スーパーや百貨店など不振事業を立て直す構造改革を支える黒子の役割だ。
 「発売から10周年を機に自信を持ってグループでお薦めできるブランドとして全面刷新する」
 9日、東京都内で開いた記者会見で井阪隆一社長はこう意気込んだ。コンビニ事業会社、セブン―イレブン・ジャパンの商品本部長として、セブンプレミアム立ち上げプロジェクトの中核を担った井阪社長。16年5月の就任後初めて迎えた新しい期の始まりに自ら登場し、刷新を表明する表情からは最強PBによせる期待がうかがえた。その目玉は生鮮品のPB「セブンプレミアム フレッシュ」。生産地を絞り、製法を管理したバナナや豚肉、サーモンなど第1弾の約30品目を9日から順次、売り出す。イトーヨーカ堂やヨークベニマルなどスーパーが主に扱い、一部はコンビニでも販売する。20年2月期に500億円の売上高を目指す。
 セブンプレミアムのロゴや商品区分も見直しつつ、現状の約3600品目を20年2月末までに4200品目に増やす。年間売上高が10億円以上の売れ筋商品を現在の192品目から20年2月末には300品目に拡大し、収益性を高める。セブンプレミアムはセブン&アイグループの競争力の源泉の一つだ。コンビニの商品開発手法を軸にスーパーや百貨店も参加し、商品を作り上げていく。「安かろう悪かろう」というイメージが強かったPBにあって、「価格訴求ではなく、品質を重視する」(井阪社長)戦略が当たり、着実に販売を伸ばしてきた。
 その勢いはメーカーも無視できない。12年にサッポロビールが国内ビールメーカーとして初めてセブンプレミアム向けにPBビールの供給を始めてからは飲料や菓子など大手メーカーが主力分野でセブンプレミアムに商品を出す動きが続く。競合するイオンのPB「トップバリュ」と比べれば、セブンプレミアムの好調ぶりは鮮明だ。16年2月期のトップバリュのグループ売上高は7637億円と15年2月期を2%下回った。約6000品目をそろえ、低価格を消費者に訴えてきたものの、1兆円という目標を前に足踏みが続く。セブンプレミアムをさらに伸ばし、不振が続くスーパーなどグループ各社への収益貢献を狙うセブン&アイの戦略はしかし、効果が限定的になる可能性もある。例えば、「知名度の高いセブンプレミアムのブランドを生かし、スーパーの売り上げをさらに上げる」(グループMD改革プロジェクトの石橋誠一郎サブリーダー)という生鮮品のPB。消費者の節約志向が再び強まっている今、セブンプレミアムが打ち出す価値訴求が生鮮品でも支持されるかは不透明だ。
 そもそもセブンプレミアムはスーパーの来店客の選択肢を広げる商品が必要という背景があり、07年5月に登場した。まずヨーカ堂などのスーパーで売り出し、コンビニは3カ月遅れで取り扱いを始めた。現状はセブンプレミアムの売上高の約8割がコンビニ、スーパーは約2割にとどまる。
セブン&アイは連結営業利益の9割近くを稼ぐコンビニ事業が総合スーパーや百貨店、カタログ通販など採算が厳しい事業を支える「一本足」が続く。最強PBを横串にグループの収益を下支えしながら、ネット販売などの成長戦略をどう具体化していくかが欠かせない。ただ、グループ全体でPB比率を高めることは消費者の選択肢を狭めるリスクもはらむ。
(川上尚志)

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コンビニ大手3社、四国でも競争激化

2017/3/11 6:02 [日経]

 セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニエンスストア3強による販売競争が四国でも激しさを増している。2016年9月の経営統合に伴い、サークルKだった店舗のファミリーマートへの転換が3月から愛媛県や高知県で進み始めた。13年に進出し四国では後発のセブンイレブンも店舗数を急速に増やし追い上げている。
 ファミリーマートは10日、高知県内で初めてとなるサークルKからの転換店を高知市内で開店した。強みの揚げ物を強化したほか、サークルKで人気のホットサンドの販売を続ける。県民の所有率が高いTポイントカードが使えるようにもなり、同社は「転換前よりも売上高を2~3割伸ばしたい」と意気込む。
 同店に先立ち、1日には愛媛県内初のサークルKからの転換店を松山市内で2店開いた。3月には四国でサークルKを展開してきた子会社2社を統合した。四国全体で2月末に226店あったサークルKのファミリーマートへの転換を急ぎ、出店や物流などで相乗効果を狙う。2月には高知県四万十町に初出店するなど、主要都市以外にも店舗網を広げる。
 四国では13年、サンクスの地域運営会社がくら替えする形でセブンイレブンが香川・徳島両県に進出。14年に愛媛、15年に高知でも出店を始め、四国全体の店舗数を2月末時点で322店に増やした。14年には四国旅客鉄道(JR四国)と提携し、主要駅の売店17店をセブンイレブンにするなど攻勢を続ける。

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ファミマ、「中食」工場刷新
品目絞り質を向上 350億円投資、セブン追う

2017/3/15 2:30 朝刊 [日経]  ファミリーマートは弁当や総菜など「中食」の工場を刷新する。協力工場と組み、2019年2月期までに350億円を投資。手掛ける品目を絞り効率的な生産体制を築くほか、製造設備を改修する。新工場も5カ所程度設ける。主力商品で需要が伸びている中食商材の品質を高めることで、コンビニエンスストア首位のセブン―イレブン・ジャパンを追い上げる。
自動化に向け設備投資を進める(ファミリーマート向けパスタサラダの工場)
 ファミマは現在88の協力工場と取引している。このうち2割強にあたる20工場程度を、幅広く商品をつくる総合工場から、サンドイッチやサラダなどチルド(冷蔵)品や米飯といった品目を限定した専用工場に転換してもらう。商材を切り替えるたびに清掃や温度調整をする手間がなくなり、効率的な生産が可能。劣化を防ぐための添加物の使用も減り、味が良くなるという。
 人手からロボットに置き換える設備投資も促す。作業が速くなるほか、食材が空気に触れる時間を減らすことで、ノリやパンなどの鮮度を高める。あわせて、既存工場の移転も含め、首都圏などで5工場程度を立ち上げる。ファミマだけに供給する拠点も現在の約7割から引き上げていく。
 ファミマは工場を運営する企業に、刷新への投資を依頼する。あわせて継続的に発注することで、各社が資金回収に必要な利益を稼ぎ出せる仕組みにする。累計で350億円の投資額は工場関連では過去最高となる。
 総合工場は店舗数が少ない地域では稼働率を維持できる利点があり、ファミマは総合タイプが多かった。一方、セブン―イレブン・ジャパンは専門工場をいち早く整備。全国約180ある中食などの工場のうち9割強がセブン専用だ。
 セブンは取引先との関係を深めて新商品を開発。競争力を高めている。1店舗1日当たりの売上高(16年2月期)をみると、セブンの65万6千円に対しファミマは51万6千円にとどまる。
 ファミマは同業のサークルKサンクスと16年9月に経営統合し、「ファミリーマート」「サークルK」「サンクス」の3ブランド、合計約1万8千店を抱えるようになった。これを機に、中食工場を16年9月の102から88に集約。サークルK、サンクスとの商品の統合を完了した。専用工場も増やし、商品力を高め、首位のセブンに対抗する。

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サークルK・サンクスの独自商品、ほとんど廃止

ユニー・ファミリーマートホールディングスは28日、昨年9月の経営統合以来進めてきたコンビニ商品の一本化を完了したと発表した。サークルKやサンクスの独自商品はほとんど廃止し、集客力で勝るファミマ側にまとめた。
 まずは、ファミマのプライベートブランドや無印良品を全店に導入。最後に弁当やサンドイッチを一緒にした。
 サークルKやサンクスで扱ってきた商品のうち、今後も販売するのは「濃厚焼きチーズタルト」のみ。スイーツのブランド「シェリエドルチェ」は、名前はなくしたものの、レシピは受け継いだという。
 看板のサークルKやサンクスからファミマへの掛け替えは、2月末時点で対象の1割超にあたる約830店で終えた。看板を改めた店では、売り上げが平均して2割ほど伸びているという。掛け替えの完了は、当初予定の19年2月からの前倒しをめざす。(大隈悠)

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「中食」9兆円市場、争奪激しく

2017/3/15 2:30 朝刊 [日経]

 高齢化や会社勤めをする女性が増えてきたことを映し、弁当や総菜などの「中食」の需要は伸び続けている。日本惣菜協会は2015年の市場規模が14年比4%増の9兆5881億円だったとみており、10年で2割以上伸びたことになる。販路別ではコンビニエンスストアが約3割。総菜や弁当などの専門店と肩を並べ、食品スーパーの2割強を上回る。
 コンビニ大手は全国に張り巡らした店舗網を生かし、手軽に買える利便性を武器に着実に中食の売上高を伸ばしてきた。セブン―イレブン・ジャパンはサンドイッチや揚げ物といった主力商品を継続的に変え、新しさを打ち出すことで消費者をつかんでいる。ローソンは今春から、夕方や夜間に買ってもらえるような弁当やおかずを増やす方針だ。
 ただ、スーパーでも夜に出来たての総菜を販売する取り組みが広がりつつある。弁当を販売するドラッグストアも増えるなど、多様な小売店が中食テコ入れに乗り出している。人口減を映して食の国内市場が縮小傾向にある中で、中食は例外的に拡大が続く見込み。数少ない成長分野を巡って、争奪戦は激しさを増しそうだ。

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コンビニ 単価上げ客数減カバー

2017/3/17 2:30 朝刊 [日経]

 「昨年からの円安が燃油や原料価格に響いてくる。この先、消費環境はますます厳しくなる。
 セブン&アイ・ホールディングスが9日に開いたプライベートブランド(PB)商品刷新の説明会。消費動向を問われた井阪隆一社長は先行きに厳しい見方を示した。
グループの屋台骨であるコンビニエンスストア事業会社、セブン―イレブン・ジャパンでは既存店の売上高が2月まで55カ月連続で前年実績比プラスと快走が続く。しかし、来店客数に目を向ければ、伸び悩みは鮮明。いれたてコーヒーや総菜などをテコ入れし、客単価を押し上げる戦略で増収を維持している。
 日本フランチャイズチェーン協会によると、全国のコンビニ既存店の1月の客数は前年同月比1.1%減と11カ月連続のマイナス。客数の落ち込みを客単価の上昇がなんとか補い、売上高は0.1%増と4カ月連続のプラスを確保した。
 既存店の客数が減る主な要因は2つ。一つはセブンイレブンなど大手3社が国内総店舗数の9割近くを占める業界内での競争だ。同じチェーン同士の「食い合い」が増えている。もう一つは食品スーパーやドラッグストアが集客のため、コンビニの主力の弁当や総菜に力を入れていることだ。
 セブンに限らず、コンビニ各社は対応を急いでいる。ローソンは店内で調理した出来たての弁当や総菜を販売する店舗を広げている。夕方以降に売り出す夜や翌朝向けの弁当やおかずの品ぞろえも増やす方針だ。ファミリーマートも弁当や総菜の品質向上に向け、協力会社と組み、総額350億円を投じる工場整備に乗り出した。
 国内のコンビニ総店舗数はかつて「飽和水準」とされた5万店を大きく超え、6万店が間近に迫る。既存店の客数が伸び悩む現状でも「まだまだ出店余地はある」とみる大手3社は規模拡大へアクセルを踏み込む。2017年度はそろって1000店規模の新規出店を計画。セブンイレブンは2万店に達する勢いだ。
 一方、「店のオーナーのなり手がいない」「パートやアルバイトが集まらない」という声は年々強まる。2月には名古屋市のセブンイレブン加盟店が欠勤したアルバイトから罰金を取っていたことも発覚した。人手不足は新規出店の足かせになるだけでなく、店舗網の維持も危うくする。
 「人手不足が最大の課題」(竹増貞信社長)とするローソンは17年度、会計や袋詰めを自動化する無人レジを十数店舗に導入する計画だ。セブンイレブンは調理機器を洗う作業を軽減するため、18年2月末までに全店に食洗機を導入する。競争激化と人手不足。明確な課題への対応の成否が今後の成長を左右する。

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2月コンビニ客数1.3%減 うるう年の反動、競争も激化

2017/3/21 20:04 日経

 日本フランチャイズチェーン協会が21日発表した2月のコンビニエンスストアの来店客数(全店ベース)は前年同月比1.3%減で、2011年3月以来71カ月ぶりにマイナスだった。前年がうるう年で日数が1日多かった反動が大きい。全店売上高は48カ月連続のプラスだが、伸び率は0.2%にとどまる。コンビニ間の顧客獲得競争は激しさを増している。全店の売上高は7805億円。平均客単価が621.8円と1.5%上昇したほか店舗数も5万4922店と2.3%増え、来店客数の減少を補った。
 既存店も客数減が鮮明で、来店客数は3.9%減と12カ月連続で前年同月を下回った。コーヒーや揚げ物など店内調理品の売れ行きが堅調で客単価は2.3%増えたが、客数減を補いきれず売上高は1.7%減と5カ月ぶりにマイナスだった。
 大手チェーンの既存店売上高はセブン―イレブン・ジャパンが2.6%増で55カ月連続のプラスだった。パスタやグラタン、デザートなどの新商品が好調だった。ローソンはサラダや冷凍食品などの売れ行きが良く0.8%増、ファミリーマートも総菜やチキンが売れて0.8%増だった。
 国内のコンビニ店舗数は6万店に迫り、大手を中心に積極出店が続く。食品スーパー各社も小型スーパーを出店したり弁当や総菜など「中食」の販売を強化したりしており、業種をまたいだ競争も過熱している。コンビニ各社は需要の伸びが見込める中食のテコ入れを進めるが、中堅以下のチェーンを中心に客数減をいかに食い止めるかが課題になっている。

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ファミマ、店舗に宅配ロッカー 日本郵便向け まず都内2店

2017/3/22 19:37 日経

 ファミリーマートはコンビニエンスストアに日本郵便の宅配ロッカーを設置する。23日に都内の2店舗に設け、利用状況を見ながら導入店舗の拡大を検討する。宅配業界で再配達の削減が課題になる中、コンビニの店舗網を活用する仕組みを構築する。
 ファミマの「大鳥神社前店」(東京・目黒)の店内と「二葉三丁目店」(同・品川)の店外に、日本郵便の宅配ロッカー「はこぽす」を置き、23日から運用する。はこぽすに対応する楽天などの通販サイトで買った商品の配達先に指定できるほか、自宅に不在で受け取れなかった際の再配達先としても使える。
 利用者は申し込み後にメールで届くパスワードを自らロッカーで入力して荷物を受け取るため、店の作業負担は生じない。2店舗ではロッカーを1年間設置し、利用状況を見ながら延長や設置店舗の拡大を検討する。
 コンビニではローソンも都内の1店舗にはこぽすを置いている。日本郵便は2015年からはこぽすの設置を開始。22日時点で首都圏中心に郵便局や駅、商業施設など65カ所にある。

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コンビニ来店者数、2月は前年比71カ月ぶりマイナス

2017年2月度のコンビニ来店客数が前年に比べ、71カ月ぶりにマイナスになったことが日本フランチャイズチェーン協会の発表で分かった。全店ベースで12億7173万6000人、2017年との差は1654万7000人(1.3%)である。同協会は「昨年がうるう年であり、今年は日数が1日少なかったこと」を理由として挙げている。

客数は減ったが売り上げは増加

来店客数は減ったものの、店舗売上高は7805億700万円で前年の同じ月に比べ0.2%プラスになっている。店舗売上高は48カ月連続でプラスという結果だ。
来店客数の減少を補ったのが客単価のアップだ。2016年2月の客単価は612.5円だったのに対し、2017年2月は621.8円と1.5%・9.3円アップしている。こちらは23カ月連続のアップとなった。
客単価のアップにつながった商品としては、店内調理のカウンター商材、調理パン、総菜などの中食が挙げられている。また2月は東京の一番暖かかった日で最高気温が20.6度、寒かった日が3.1度と気候の変動も大きかった。一日の最高気温と最低気温の差も大きかったことも影響して、調理麺やスープなどの温かい商品も1月に引き続き好調だった。

店舗数の増加でコンビニ競争はますます激しく

店舗売上高がアップしていても安心することはできない。なぜなら店舗売上高よりも店舗数の増加率のほうが上げ幅が大きいからだ。
2017年2月の店舗数は5万4922店舗で前年の同じ月に比べて2.3%増えている。店舗数の増加に比べて店舗売上高の増加率は0.2%にとどまっており、1店舗当たりの売り上げも2016年2月で1450万円、2017年2月で1421万1190円と下がっている。
来店客数でも、既存店ベースでは12カ月連続のマイナスだ。店舗売上高も既存店ベースでは前年の同じ月に比べ1.7%マイナスになった。こちらは5カ月ぶりのマイナスだ。都内のコンビニ出店数は2016年3月末の時点で1万4000店以上。コンビニ全体の売り上げ高が伸びても、一店舗当たりの売上高が下がることで、生存競争はますます激しくなるだろう。
競争を勝ち抜くためにコンビニ各店が力を入れているのが、大きな需要が見込まれる「中食」だ。総菜や弁当などの中食に力を入れることで、個人分ではなく家族分の購入を促している。それにより客単価のさらなるアップを図っているのだ。
しかし、中食はコンビニだけでなくスーパーや弁当専門店など競争相手も多い。コンビニ間だけでなく、異業種との競争にも勝たなければ各店舗が生き残ることはできない。激化するコンビニの生き残り争いに勝つためには、さらに魅力的な商品開発が不可欠だ。(ZUU online 編集部)

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ユニー内に「ファミマ」 19年度末までに約50店舗に導入

2017/3/25 6:00 [日経]

 ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)は24日、傘下のユニーが運営するショッピングセンター「テラスウォーク一宮」にファミリーマートのサービスカウンターを導入した。ネット通販で購入した商品の受け取りやチケットの発券機能などを拡充し、利便性を高める。2020年2月期(19年度)末までに導入先を約50店舗に拡大する。
「テラスウォーク一宮」にファミマのサービスカウンターを設置した
 同店1階にあった「サークルK」のカウンターをファミマに改装した。マルチメディア端末「Famiポート」の設置により提供サービスを2倍の約40種類に広げた。宅配便の取り次ぎや公共料金の支払い機能は以前からあったが、新たにアマゾンジャパン(東京・目黒)やユニクロといったネット通販の商品受け取りや、ネットオークションへの商品発送などができるようにした。
「Famiポートサービス」で新たにネット通販の受け取りなどが可能に(写真はユニーの佐古則男社長)
 同日記者会見したユニーの佐古則男社長は「モノだけでなく、コトやサービスで顧客の利便性を高める。20~30代の利用を増やす」と話した。ファミリーマートの中山勇会長は「(コンビニで手薄だった)高齢者などに顧客層を広げる」と述べた。顧客層が違う両社で相互に送客し、シナジー効果を高める。
 改装や新店への設置を進め、導入先を18年2月期中に計16店舗に広げる。20年2月期末までにユニーのスーパー(210店、2月時点)の4分の1程度となる約50店舗に広げる方針だ。ユニーは19年2月期までに計36店の閉鎖を計画するが、佐古社長は「(閉店の上積みは)ない」とした。

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セブンプレミアム 「高品質、手ごろ」で生鮮に進出

日経トレンディネット

 セブン&アイ・ホールディングスが2017年3月9日、PB(プライベートブランド)「セブンプレミアム」の新戦略を発表した。展開から10周年を迎えるのを機に、ブランドロゴを刷新し、商品カテゴリーを再編。洗剤や衣類などを「セブンプレミアム ライフスタイル」とし、食料品と切り分ける。セブンイレブンで取り扱っていたパン・ペストリーをセブンプレミアムに統一し、イーストフード・乳化剤などの添加物を使わない商品に順次切り替えていくとの方針も示した。
2016年10月に、洗剤類のパッケージをインテリアになじみやすいシンプルなデザインに変更したところ、変更前と比べて1カ月で約1.4倍に売り上げが伸びたという
 セブン&アイグループのコンビニやスーパー、百貨店などで展開しているPB「セブンプレミアム」は2007年5月に49品目からスタート。食品を中心に住居関連用品や衣料品まで展開し、2016年2月に年間売り上げ1兆円を突破した。2016年度の売り上げは1兆1500億円(3650品目)の見込みだ。
 今回の発表の目玉は、生鮮食品の追加だ。ブランド名を「セブンプレミアム フレッシュ」とし、肉や魚、野菜などを展開する。
 まずはバナナや豚肉、サーモンなどの約30品目を順次販売するが、当初取り扱うのはグループ傘下のヨークベニマルやイトーヨーカドー、ヨークマートなどスーパーが中心。コンビニ主導で売り上げを伸ばしてきたセブンプレミアムが、今なぜスーパーがメインとなる生鮮食品に力を入れるのか。
「セブンプレミアム フレッシュ」はバナナや豚肉、サーモンなどの約30品目からスタート

生鮮食品で”高品質かつ手ごろ”な新市場を開拓

 セブンプレミアムの商品はグループの全事業体で取り扱うことを基本としているが、約1兆円を超える売り上げの8割はセブンイレブンが占めているという状況。「スーパーマーケットの主力である生鮮食品に新たなブランドを投入することで、スーパーの売り上げを底上げしたい」(セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長)という。
 スーパー側もセブンプレミアムのブランド力に期待している。これまで、グループ傘下のスーパー各社も独自の基準による生鮮PBを販売してきた。生産者の名前を表示したイトーヨーカドー「顔が見える野菜」、化学肥料や農薬を減らして栽培したヨークベニマル「三ツ星野菜」など。そこにセブンプレミアムを追加投入することで、生鮮PBをさらに強化しようというわけだ。
スーパーが生鮮PBを強化する理由について、グループMD改革プロジェクトリーダーを務めるヨークベニマルの大高善興会長は、「生鮮が量産品と有機野菜のような高価格商品に二極化するなか、その間を埋められる”高品質かつ手ごろ”な新市場を生鮮PBで開拓できれば、ロイヤルカスタマー獲得につながる。今回の超高地栽培バナナやカナダポークはまさに高品質かつ手ごろな商品。生鮮PBのメリットをもっと理解してもらえれば、市場に半値の商品が出回っても消費者はPBを選んでくれるだろう」という。
セブンプレミアム フレッシュの新商品のうち、タマネギやジャガイモなどのいくつかの野菜は、スーパー各社のPBとのダブルブランドとして展開する

成功のカギを握るのは、質と量の確保

 新商品の「濃厚旨みバナナ」(298円)を試食したが、もっちりとした食感と強い甘みが印象的。「スーパーではすでに標高差別で価格帯の違う商品をそろえているので、市場にはほとんど出回っていない超高地栽培のバナナを開発した」と、セブン&アイ・ホールディングス 食品チーフマーチャンダイザーの藍原康雅氏は話す。
「セブンプレミアムフレッシュ 濃厚旨みバナナ」。土作りから行った専用農地で栽培。1000m以上で栽培することで糖度が高くなるという。追熟加工期間を長くとって色味の濃い果肉に仕上げている
 成功のカギを握るのは、質と量の確保だ。「グループ全体で扱うためにはある程度の量が必要。以前からある『顔が見える』シリーズの和牛などは数が用意できないのでセブンプレミアム フレッシュとしては展開できない。今回のバナナやカナダポーク、アトランティックサーモンのように契約生産するのは時間と手間がかかるので、同様の商品をすぐに出すのは難しい」(藍原氏)という。
 セブンプレミアム フレッシュが軌道に乗り、コンビニでも展開すれば「高品質で手ごろな生鮮を買うならコンビニ」という新たな消費スタイルが生まれるかもしれない

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コンビニとファストフード、胃袋争奪 単身・共働き世帯に的

2017/3/28 0:37 [日経]

 コンビニエンスストアとファストフードの「食」の場を巡る競争が激しくなる。コンビニは買った食品をその場で食べられる「イートイン」併設型を増やし、ファストフードは既存店を大規模に改装する。単身・共働き世帯やシニアの増加に伴い、食事を外で短時間ですませる消費者が増えており食スタイルの変化に対応した店づくりを進める。
 コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンは全約1万9千店のうち4千店強にイートインを設ける。2018年2月期に約1700の新規出店を計画し、広さに余裕がある店はイートインを原則設ける。18年2月末までに併設店は5千店を超えそうだ。
 「おいしい食べ物が増え価格も安いコンビニで食べることが増えた」。27日午後、都内のセブンイレブンで冷凍食品2品とカップラーメンを買い、イートインで遅めの昼食を食べていた男性大学生(20)は満足げに話す。
 コンビニの国内店舗数は6万店に迫り客数は伸び悩む。一方、おにぎりや弁当など「中食」の需要は堅調だ。日本惣菜協会によると外食の市場規模は14年に24兆3686億円で05年に比べ横ばいだが、中食は9兆2605億円で05年比2割強増えた。
 ローソンは全約1万3千店の約4千店にイートインを導入済みで、18年2月期に併設店は5千店に増える見込み。ファミリーマートも全約1万8千店の約6千店に設置済みで、18年2月期も設置店を増やしていく。
 ファストフード各社は大規模改装でコンビニに対抗する。大手の約6千店の3分の1が今後数年間で改装の対象だ。客席やトイレの居心地をよくしたり、立地に応じてカフェやバーのような店に転換したりして顧客をつなぎ留める。
 従来店の簡素な客席ではイートイン併設のコンビニに顧客が流れるという危機感が強い。日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の近藤正樹社長は「小売りや外食といった垣根がなくなってきている」とみる。
 日本KFCは18年3月期から4年間で全体の半数にあたる600店を改装する。年150店ペースの大量改装となる。17年3月期もほぼ同規模を改装する計画で、これは従来の3倍にあたる。
 モスフードサービスも18年3月期に約100店を改装する。日本マクドナルドは15~16年にかけて全体の3分の1にあたる約1千店の改装を実施したが、17年も350~400店を計画する。
 消費税制の行方も両者の競争に影響を与えそうだ。飲食料品(酒除く)の税率を低く抑える軽減税率制度の導入は延期されたが、持ち帰り用の弁当・総菜類をイートインで食べる場合の税率は8%、外食店などの店内で飲食する場合は10%とされていた。軽減税率が従来の議論のまま導入された場合、外食業界内ではコンビニへの顧客流出が進むとの懸念がある。

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ファミマ、週休3日導入
今秋にも、介護など条件、全社員5800人に 労働時間9%減目標

2017/3/29 2:30 朝刊 [有料会員限定]  ファミリーマートは今秋にも週休3日制を導入する。親の介護など一定の理由を条件に、全社員約5800人が選択できる。子育てや介護などのため退職した社員を再雇用する制度もこのほど新設した。多様な働き方に対応する制度を充実させ、全部署で効率的な働き方を促す。2020年までに全社の総労働時間を15年度に比べ約9%減らす目標だ。
 週休3日制は17年度(18年2月期)下期に導入する方向で制度設計を詰めている。介護のため仕事を休まざるを得ない50歳代の社員中心に利用を想定。通常の働き方(週休2日)同様、週30時間以上の勤務を条件に週4日勤務を認める。週4日勤務の場合、1日当たりの労働時間は多くなる。
女性の管理職比率も現状の2%強から20年までに10%に高める(女性リーダーの養成研修)
 給与体系は週休2日の場合と大きく変えない方向で今後詰める。ファミマは介護のための休暇や短時間勤務の制度を導入済み。週休3日制の導入で介護などと仕事をさらに両立させやすくする。
 3月には育児や介護のため退職した社員を希望により再雇用する制度も設けた。入社から3年以上の勤務実績があった元社員が対象で、退職後10年以内であれば再雇用する。子育て中の社員の早期復職を支援するため、1歳までの子供を保育園に預けた場合、一律1万5千円の費用を補助する制度も新設した。ベビーシッターを利用する場合も月12万円を上限に補助する。
 一連の施策は3月に新設した社長直轄の「ダイバーシティ推進室」が総務人事部と連携して推進。全本部で具体的な数値目標を含めた働き方改革に関する行動計画も作り、20年までに全社の総労働時間を15年度比約9%減らす。女性管理職の比率も現在の2%強から10%に高める。
 厚生労働省によると、週3日以上の休みを設けている企業の比率は15年で8%。10年で5ポイントほど上昇した。ファーストリテイリングがカジュアル衣料品店「ユニクロ」で週休3日を選べる制度を導入しているほか、日本KFCホールディングスも16年度に週3日休める「時間限定社員」制度を新設。ヤフーも4月から介護のために休みが必要な社員などから順次導入する予定だ。

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「中堅コンビニ」が消えてゆく、大手3社シェア争奪戦の陰で

今年1月、大手コンビニエンスストアの「ローソン」は、群馬・栃木など北関東を中心に展開する中堅コンビニエンスストア「セーブオン」との経営統合を発表した。2018年中に、セーブオン全店舗はローソンの看板に掛け替えられる予定だ。セーブオンは“消滅”の時を静かに待つことになる。再編の進むコンビニ業界の現状について、コンビニ評論家の田矢信二氏に聞いた。(取材・文/清談社)
街中から続々と消えていく 地元民に愛された“中堅コンビニ”
セーブオンのみならず、am/pmやスリーエフやポプラなど、地域に愛された中堅コンビニが過去数年で次々に大手と経営統合し、店舗が消滅している。規模が小さいと生き残っていけない時代なのだ。さらに大手同士はPB開発合戦に余念がない。中堅コンビニが続々と“消滅”している。今回ローソンとの経営統合が発表されたセーブオンは、群馬県前橋市に本社を置き、北関東を中心に約500店舗を展開してきた“中堅”コンビニ。ローカルコンビニとして愛されていたセーブオンの“消滅”に、ネット上では嘆きの声が相次いだ。「セーブオンは、オリジナル商品の『39円アイス』や税込100円の発泡酒『黄金(こがね)』など魅力的な商品も多く、地域に愛されていたコンビニでした。今回の結果は、経営母体にそれを維持していけるだけの体力がなかったということでしょう」こう話すのは、コンビニ評論家の田矢信二氏だ。
「コンビニ再編の動きは近年拡大を見せており、独自価値を生み出せない中堅コンビニは相次いで統合の憂き目に合っています」2010年、ファミリーマートが「am/pm」の吸収統合を発表。かつて1000店舗以上存在したam/pmは、それからたった1年で消滅した。さらに15年には、中堅コンビニの「スリーエフ」、「ポプラ」とローソンが資本提携。現在は、一部店舗をそれぞれ「ローソン・スリーエフ」、「ローソン・ポプラ」という看板に掛け替え、共同店舗として営業している。街から馴染みのチェーンが消えていく現状には、消費者として寂しさを感じるものだが…。「セーブオンやポプラ、スリーエフの500店という規模は、企業組織としては決して小さくはありませんが、いまや全国各地に5万店超まで拡大したコンビニ業界においては事情が違います。各1万5000店と、“大手3社”が強大な規模を持つ業界で、中堅チェーンが共存共栄を図るのは、並大抵の努力では厳しいでしょう」(田矢氏)

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セブンイレブン、日用品60品目値下げ平均5%

2017/3/30 2:30 朝刊 [日経]  セブン―イレブン・ジャパンは4月19日、洗濯用洗剤やオーラルケア用品などナショナルブランド(NB)の日用品約60品目を値下げする。値下げ幅は平均5%で、2009年4月以来8年ぶりの値下げになる。消費者の節約志向が一段と強まる中、販売価格をスーパーやドラッグストアなどの実勢価格に近づけ対応したい考えだ。
 最も値下げ幅が大きいのは「コットンライフ綿棒 200本」で、322円から258円になり64円安くなる。「ふわっとやさしいティシュー 5個」は50円安い248円、「液体ブルーレットおくだけ つけ替」は32円安い213円で販売。約1万9千店で商品を扱うことで、メーカーとの仕入れ価格を再考した。セブンイレブンは22品の日用品を新たに扱うなど品ぞろえを強化している。トイレットペーパーの12ロールなども130店でテスト販売をしたところ、紙製品の売上高が実施前比で36%増えた。日用品売上高は06年度比7割増と伸びており、引き下げされた商品各種によって需要を開拓する。同社はグループ共通のプライベートブランド(PB=自主企画)「セブンプレミアム」に生鮮品を加えるなど、5月の発売10年を前に全面刷新。PBは品質にこだわり、NBは値下げに踏み切る。石橋誠一郎商品本部長は「NBは値ごろ感を、PBでは利益を重視していきたい」と話す。

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