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セブンイレブン、「日本流」でベトナム進出

17年に1号店 3年で100店体制に

セブン&アイ・ホールディングスはベトナムにセブンイレブンを出店する。現地の外食チェーンとライセンス契約を結び2017年に1号店を開く。3年で100店に広げる。海外店舗は主に米国の子会社が管理してきたが、日本から社員を派遣してコンビニエンスストア向けの商品開発や物流ノウハウを移植する。成長市場の東南アジアに「日本流」を持ち込み中間層の需要を取り込む。
 現地でサンドイッチ店「サブウェイ」などを展開するアイエフビーホールディングス(HD)と米国子会社セブン―イレブン・インクが契約を結んだ。1号店はホーチミン市内に出店。10年で1,000店体制をめざす。
 日本で磨いたビジネスモデルを伝えるため、セブン―イレブン・ジャパンから社員4人を派遣する。弁当や総菜といった独自企画商品の開発手法や出店用地の確保の仕方などを指導する。
 セブンイレブンは海外で約3万8,000店を展開する。東南アジアはタイ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシアに店舗網を持つ。ただ海外展開の権利は主に米国子会社が持っているため日本流の運営は浸透していなかった。

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愛知銀行、ローソンと連携しコンビニ店舗建築に伴う造成費用を融資

愛知銀行は8月4日、ローソンと連携して、違約金請求権に質権設定することで、コンビニエンストア店舗建築に伴う造成費用を融資したと発表した。

○保証金や不動産担保に依存しない新たなスキーム
ローソンにとっても全国初の事例となるという。このたびの取組みは、ローソンと連携し、保証金や不動産担保に依存しない新たなスキームであり、貸主・借主双方の資金効率の向上に繋がるとしている。
愛知銀行は、これからも地域の顧客の役に立てるサービスの提供・提案を行っていくとしている。

○スキーム概要

○違約金請求権に質権を設定することで融資取組みを決定
(1)不動産有効活用を考えていた不動産所有者と、新規出店を考えていたローソンが事業用定期借地契約を締結(建物はローソンが建築)
(2)資金効率を上げたい双方から、新たなスキームでの資金調達について相談
(3)ローソンと不動産所有者との間で締結された事業用定期借地権の解約に伴う違約金請求権に質権を設定することで融資取組みを決定

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ファミマ、ジャパンネット銀行と提携し新タイプのカード発行へ

財経新聞 08月05日

 ファミリーマートとジャパンネット銀行は、9月1日からファミリーマートが発行するTカード「ファミマTカード」とジャパンネット銀行の「Visaデビット付キャッシュカード」の機能を一体化したカード「ファミマTカード(Visaデビット付キャッシュカード)」を発行すると、4日発表した。
 ポイントカード、電子マネー機能、キャッシュカード、Visaデビット決済機能を併せ持つカードの発行は、コンビニエンスストア業界では初となる。申込受付は、ジャパンネット銀行のホームページからのWEB 申込のみとなっている。
 両社はコンビニエンスストアとネット金融の新しい提携に向けて、2014年9月30日に業務提携契約を締結した。ファミリーマートの1日来客数約1千万人を持つ全国約11,400店の店舗とジャパンネット銀行の295万口座という双方の基盤と強みを生かし、顧客にメリットのあるサービスの提供を目指す。
 ポイントサービス「Tポイント」が利用でき、8月4日からジャパンネット銀行のホームページにて、カードの予約申込の受付を開始した。また、全国のファミリーマートの店頭に「口座開設案内チラシ」を設置した。対象は個人口座で、入会審査なし。利用可能年齢は満15歳以上(ジャパンネット銀行の普通預金口座開設基準と同様)で、年会費は無料。

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セブンイレブンが近畿で東電から越境電力調達へ

セブンイレブンが近畿約1千店で東電から越境調達 関電の大幅値上げ対策で

 セブン-イレブン・ジャパンが10月から近畿の4府県約1千店で電力の調達先を関西電力から東京電力に切り替えることが14日、わかった。地域の垣根を越えて割安な電力会社からの供給に変更することでコスト削減につなげる。今後は他の地域でも割安な電力会社からの供給に順次切り替えることを検討する。
 セブンイレブンが東電子会社のテプコカスタマーサービスとすでに契約を結んだ。契約電力は3万2千キロワット。セブンイレブンは関西2府4県で約2,200店を展開しているが、今回は大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県の一部店舗で切り替える。京都府と滋賀県の店舗は引き続き関電から供給を受ける。
 セブンイレブンはフランチャイズ(FC)店舗の光熱水道費の8割を本部が負担しており、今回の切り替えによって年間で約2%、数億円規模のコスト削減につながると見込んでいる。コスト削減分は、省エネ効果が高い冷蔵ケースの開発などに投資し、さらなるエネルギーコストの削減につなげる。
 関電は4月から企業など大口需要家向けの電気料金を平均13.93%値上げしており、その結果、東電の方が数%割安となっていたため、今回セブンイレブンが切り替えを決めた。

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バイト時給 1,000円時代
首都圏で上昇、若者減少が背景 外食などで採用難

アルバイトやパートの時給が上がっている。民間の調査では首都圏の平均時給は1,000円を超え、全国平均でも993円と大台が目前。若い世代の人口が減るなかで企業業績が回復し、採用難から時給アップに踏み切る動きが広がったためだ。派遣社員の時給も上がり続けている。正社員に加え、非正規で働く人の賃金アップが進めば個人消費の押し上げにつながりそうだ。
 求人情報を扱うリクルートジョブズ(東京・中央)の調べでは、首都圏のパート・アルバイトの募集時の平均時給は6月は1,003円と、2カ月連続で1,000円を超えた。時給の上がりやすい12月を除けば、2006年の調査開始から最高水準だ。
 求人情報サービス「an」などを手掛けるインテリジェンス(東京・千代田)の集計でも6月は関東地方で平均1,032円となり、1,000円台が定着してきた。
 日本KFCホールディングス傘下の日本ケンタッキー・フライド・チキン(東京・渋谷)では、都心部の店のアルバイトの平均時給が足元で前年に比べて40~50円ほど上昇し、1,000円超の水準に達したという。
 全国的にも時給アップは続いている。第一生命経済研究所によると、パートやアルバイトら短時間労働者の時給は昨年5月から前年同月比1%台の伸びが続いている。今年5月は1.5%増の993.4円となり、比較できる1993年以降で最も高額だ。
 時給アップの背景には採用難がある。アルバイトの4割を占める20歳代は14年に1,288万人とピークの96年に比べ3割も減った。日本全体で若年層の人口が年々減っていく中で、企業業績が回復。活動を活発化させた企業の多くが人手不足に直面した。
 リクルートジョブズの宇佐川邦子ジョブズリサーチセンター長は「飲食や小売りは訪日外国人需要もあり、特に人手不足が深刻。少なくとも東京オリンピックまではこうした状況が続く」と予測する。
 派遣社員の募集時平均時給も上昇が続く。同社によると、6月の三大都市圏(首都圏・関西・東海)の時給は25カ月連続で前年同月を上回り、過去最高を更新した。特にIT職やデザイナーなどで人手不足が深刻だ。
 ただ「時給を上げても採用増への効果は限定的」(セントケア・ホールディング)という見方も強い。時給アップにとどまらず、勤務地などを限定したうえで無期雇用する限定正社員に登用するなど、より踏み込んだ処遇改善の動きも広がりそうだ。
 みずほ総合研究所の高田創チーフエコノミストは「他社との違いを打ち出すために、正社員化に踏み切る企業が今後も増えるだろう」と話す。

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セブン、サントリー「外し説」の真相

セブン&アイ・ホールディングスがプライベートブランド(PB=自主企画)商品開発へキリンビール、日本コカ・コーラと相次ぎ手を組んだ。そこで流れた臆測が、従来組んでいたサントリーホールディングス「外し説」だ。蜜月だったサントリーとの間に何があったのか。真相を探った。
セブン&アイは缶コーヒーの専用商品をサントリーから日本コカ・コーラに切り替えた(都内のセブンイレブン)
 6月9日。セブン―イレブン・ジャパンやイトーヨーカ堂に専用ビール「セブンゴールド まろやかエール〈無濾過〉」が並んだ。キリンのビールに「セブンプレミアム」というPBマークがついた初の商品だ。売れ行きは上々という。
 その2カ月前の4月にも同様の動きがあった。清涼飲料最大手の日本コカの缶コーヒー「ジョージア」に、「セブンプレミアム」と記された商品が登場。それと入れ替わるように、サントリーの缶コーヒーの専用商品が店頭から姿を消した。
 実は缶コーヒー、高級ビールとも、セブンプレミアムの共同開発で先行したのはサントリーだった。缶コーヒー「ワールドセブンブレンド」は2014年1月、「金のビール」は同4月に投入していた。わずか1年余りで競合する上位メーカーと組むセブンの手法に、飲料業界では「これはサントリー外しか」とまことしやかに語られたわけだ。
 セブン&アイとサントリーの共同開発の歴史は20年に及ぶ。1990年代半ばは流通最大手のダイエーの影響力が強かったが、サントリーはセブンイレブンと米社製ビールの開発で提携した。この動きに激怒したダイエーは当時、店頭からサントリー商品を撤去した。
 しかもセブン&アイの鈴木敏文会長とサントリーHDの佐治信忠会長の信頼関係は深い。セブンプレミアムが07年に登場したとき、鈴木会長が「値段は問わないから、おいしいビールを造ってほしい」と佐治氏に頼んだのは有名な話だ。そんな両社の関係を揺さぶったのは14年、サントリーHD社長にローソン会長の新浪剛史氏を招いたトップ人事だ。新浪氏はライバル会社のトップだっただけでなく、24時間営業見直しなど、時にセブンの経営を否定するかのような施策で対抗してきた。昨夏の人事発表後、不信感を募らせたセブン側がついに見切ったとの見方が広がった。
 セブン&アイの鈴木会長に直接尋ねると、「(サントリーの)トップが代わったと言っても佐治さんがいなくなるわけじゃない。今の時代に(個人的な好き嫌いで)えり好みしていたら終わりだよ」と慎重な言い回しながら否定した。「とにかくおいしくないと売れない。いいものを造るのが最優先」と強調した。
 サントリーも新浪社長の就任当初はセブンを気にしていたが、セブン&アイが今年「金のビール」の広告を展開すると「杞憂(きゆう)だった」(幹部)と受け止めた。
実務ベースでは関係は変わらないと話す両社だが、今なお新浪氏と鈴木氏は直接会っておらず、かつての蜜月関係が後退したのは確かだ。その間隙を突くかのように、従来PBに見向きもしなかったキリンと日本コカが、セブンに急接近したと見るのが妥当だろう。
 それだけメーカーに対するセブンの影響力は大きい。コンビニ市場は今や年10兆円。うちセブンイレブンは約4割のシェアを握る。驚くべきは、3千弱の品目で年4兆円を売り上げる販売力だ。キリンは「まろやかエールのような実験的な商品は単独では難しい。セブンの販売力があればこそ開発できた」と語る。
 もともとPBは大手ナショナルブランドに対抗するため、小売業と中堅メーカーが組み、安さを売りに伸ばしてきた。ビールで3位、清涼飲料で2位だったサントリーもPB戦略で攻勢をかけてきた。だが勝ち組のセブンとトップメーカーが本気でタッグを組めば、競争環境は様変わりする。
 メーカーを引き寄せるセブンの磁力は飲料業界にとどまらない。花王はセブン用の柔軟剤を、資生堂も制汗シートを供給。ファーストリテイリングも業務提携を結ぶ。
 市場が縮む中、なお拡大するセブン経済圏。サントリーとの関係が話題になるのも強さゆえだ。次はどこが接近し、どこが離れるのか。その一挙手一投足がシェア変動や再編を促す起爆剤になっているのは間違いない。

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ファミマ・ユニー、統合合意を9月以降に延期

M&Aニュース
 ファミリーマートと、サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス(GHD)は8月に予定していた経営統合の基本合意について、9月以降に延期する方針を固めた。統合後の海外戦略を練る前に必要なサークルKサンクスの海外撤退交渉に時間がかかったほか、総合スーパー(GMS)の再建に向けて実現可能な具体策を詳細に詰める必要があると判断した。
 ファミマとユニーGHDは今年3月、経営統合を目指して協議に入ると発表した。両社は4月に統合検討委員会を立ち上げ、ファミマを存続会社として、ユニーGHDを吸収合併する方向でこれまで調整を続けてきた。
 両社の間では、統合の大きなテーマである不振に陥ったユニーGHDのGMSの再建について、収益を改善する具体的な施策のすり合わせに時間がかかっているもようだ。当初予定の8月の基本合意書の締結は延期するが、2016年5月に開く株主総会で承認を得て、同9月としている統合完了の計画には変更がないとみられる。
 サークルKサンクスが海外で展開する店舗を巡る調整も合意が遅れる原因になっていた。折半出資で合弁会社を設立している米サークルKストアーズ(アリゾナ州)がファミマ側に運営ノウハウが流出することを懸念。最終的には7月末にサークルKサンクスの海外撤退が決まったが、交渉に時間がかかっていた。国内コンビニのブランドの一本化などについても調整が必要となっている。

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ローソンが書籍の販売を拡大へ、書店減少受け全国の約1,000店舗から。

ローソンは9月28日から、全国の約1,000店舗に専用の商品棚を順次導入し、書籍の販売を拡大する。
「2015年版 出版指標年報」(公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所)によると、全国の書店数は2003年の20,880軒から2013年には15,602軒へと、10年間で約4分の1。
街の書店が年々少なくなり、本を手に取って選ぶ機会が減っている中で、身近なコンビニエンスストアで書籍を販売することで利便性向上につなげていくという。
まずは、設置が可能で、売上げが見込める約1,000店舗に順次導入。通常のローソン店舗ではコミックを除く書籍は10〜20アイテムほど販売しているが、今回導入する書籍販売専用の商品棚では、小説文庫や雑学文庫、ビジネス書、料理・健康の実用書など、「人気の本」約75アイテムを取り揃える。
同社は2014年6月から、秋田県や千葉県などの一部店舗で、専用の商品棚で書籍販売を実施。その結果、雑誌と書籍を合わせた売上高は約1割増加した。また、共通ポイントサービス「Ponta」の購買データ分析によると、書籍購入者の来店リピート率(再来店の確率)は通常より約20ポイント高く、来店客数の増加につながることがわかったそうだ。

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コンビニ10兆円時代

高まる社会的役割

 全国に5万店強あるコンビニエンスストアは、チェーン展開する小売りや飲食の中で最も店舗数が多い。拠点数の多さやシステム化されたコンビニの機能を取り込む動きは活発化している。単なる小売業の域を超えて生活を支える存在だ。
 「東日本大震災の発生や日本社会の価値観の変化によりコンビニエンスストアに対する社会インフラとしての期待が高まっている」。経済産業省の研究会が3月にまとめた「コンビニエンスストアの経済・社会的役割に関する調査報告書」はコンビニの役割が広範囲になる可能性を指摘した。
 既に一部の税金の徴収だけでなく行政サービスの代替をしている。数年前から一部コンビニで始まった住民票のコピーサービス。コンビニのマルチコピー機を使うと、役場で発行するコストの3割程度に抑えられる。
 高齢者など買い物弱者にとって徒歩圏にあるコンビニは頼りになる。徒歩での買い物が難しい世帯の場合もコンビニによる宅配サービスを利用できる。距離的・心理的な近さが他の小売り業態に比べて競争優位となる。
 創生期には「若者冷蔵庫・お袋代わり」と形容されたコンビニ。それが今では、来店客で最も多い年齢層は50歳以上だ。セブン―イレブン・ジャパンの井阪隆一社長は「便利さは時代とともに変わる」と語る。コンビニに求められるニーズは変化する。
 零細店を近代化し、新たな顧客サービスを生み出し続けるコンビニ。経営学者、ピーター・ドラッカーはコンビニを「社会革命」と評していた。

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ローソン、スリーエフと商品開発などで提携へ

コンビニエンスストア大手のローソンが神奈川県地盤の中堅、スリーエフと資本業務提携の交渉を始めたことが30日分かった。スリーエフの株式の5%程度を取得し弁当やプライベートブランド(PB=自主企画)商品の共同開発や仕入れの共通化などで連携する。年内の正式合意を目指す。
 スリーエフは神奈川を中心に東京、埼玉、千葉に7月末で560店を展開し、2015年2月期の全店売上高は約820億円。
 コンビニ業界は大手を軸に再編が進んでいる。ファミリーマートはサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと統合交渉をしており、中堅のココストア(名古屋市)とは買収交渉中だ。ローソンも14年に中国地方が地盤のポプラと資本業務提携。手薄だった首都圏ではスリーエフと組む。
 スリーエフは同期が3億5千万円の連結営業赤字と苦戦しており、提携を機に商品力を高める。スリーエフの店舗をローソンに転換する予定はないもよう。ローソンの株式の取得金額は2億円程度になるとみられる。
 かつてダイエーグループだったローソンの関西の店舗数はセブンイレブンやファミリーマートを上回るが、関東は出遅れていた。

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天候好調で来客数増加、カウンターコーヒーや夏物商材が好調…

2015年7月度のコンビニ売上高は既存店が1.2%のプラス、4か月連続
日本フランチャイズチェーン協会は2015年8月20日に、コンビニエンスストアの同年7月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は既存店前年同月比でプラス1.2%となり、4か月連続のプラスを示すこととなった。梅雨明け後は夏の暑さを受けて飲料やアイスクリームなどの夏物商材の売れ行きが好調さを示し、また来客数も増加したことが幸いした(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。
今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。
主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は4か月連続のプラス、全店は29か月連続のプラス
全店ベース……+5.1%
既存店ベース…+1.2%

●店舗数(前年同月比)
+3.9%

●来店客数:既存店は2か月ぶりのプラス、全店は52か月連続のプラス
全店ベース……+4.2%
既存店ベース…+0.1%

●平均客単価:既存店は4か月連続のプラス、全店も4か月連続のプラス
全店ベース……+0.9%(605.5円)
既存店ベース…+1.1%(598.2円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……+3.2%
加工食品……+1.1%
非食品………−2.2%
サービス……+8.2%
合計…………+1.2%
※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

7月は沖縄・奄美・九州南部地方をのぞけば7月中旬以降の梅雨明けとなったが、明けてからは平年以上の暑さを示す日々が続き、飲料やアイスクリームをはじめとする夏向けの商材が堅調な売れ行きを示す形となった。また相変わらず淹れたてコーヒーをはじめとしたカウンター商材(中華まんやドーナツ、揚げ物などカウンター周辺に配される商品群)が好調に推移し、全体の売上を押し上げている。
なお昨年同月の2014年7月は消費税率引上げ後4か月目に相当するが、その時の非食品はマイナス3.7%。今回月はこの値と比較することになるため本来なら反動による底上げがあってもおかしくないが、その前提の上でも今回月ではマイナス2.2%と落ち込んでいる。非食品項目の多くを占めるたばこの売上が、前年からさらに落ち込んでいるとの推測もできる(もっとも報告書には特記事項は無い。また雑誌に関する言及も無い。すでに「いつもの事」と認識されてしまっているのかもしれない)。
商品構成別の売上高の動向を確認すると、いれたてコーヒーの堅調ぶりで全体をけん引する日配食品はプラス3.2%、加工食品はプラス1.1%、非食品はマイナス2.2%となった。客数がプラス0.1%でほとんど影響が無いことを合わせ見ると、日配食品や加工食品は実質面でもそれなりに売り上げを伸ばしている、非食品は落としていることが分かる。他方、構成比は5.6%と少なめだが、サービスはプラス8.2%と他項目から突出する形で良い伸び率を示しており、今後の成長も大いに期待できるものとして注目したい。
昨年夏まではガソリン代の高騰が来店機運の足を引っ張り、集客の観点でマイナスに働いているのではとの懸念があった。昨今では原油価格の安値化に伴いガソリン代もそこそこの値で落ち着いており、その観点における心配は薄れている。一方でここ数年来懸念されていたたばこや雑誌の売上の減退、集客力の縮小は継続中で、歩みを止めるようには見えない。
セブンカフェ&ドーナツかつてコンビニの集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこ。これらは時代の流れの中で、その勢いを確実に減じている。双方とも業界全体、商品そのものの特性や周辺環境の変化に伴う勢力の変化であり、今後復権の可能性も低い。それぞれ単独の動向を知りたいところだが、日本フランチャイズチェーン協会の月次レポートではそれを推し量ることはできない。ただし年次ベースなら、たばこは大手コンビニが発表しているアニュアルレポート、雑誌ならば「出版物販売額の実態」を通して概況を推し量ることはできる(【コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる】)。恐らく2014年分も昨年分、あるいはそれ以上に売り上げを落としているに違いない。
代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターで提供されるいれたてコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品(昨今のセブン-イレブンやファミリーマート、ローソンにおけるドーナツも良い例)は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。
イレギュラー的要素によって生じた軟調な環境の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も多方面で進められている。関連他業界を巻き込む形で、今後も多様な動きが見られそうだ。

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