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日本たばこ協会は2014年11月14日に同協会公式サイトにおいて、2014年10月の紙巻きたばこの販売実績を発表

その発表データによれば同年10月の販売実績は161億本となり、前年同月比ではマイナス3.4%となった。販売代金は0.1%増の3448億円を示している。今回月は消費税率改定に伴うたばこの販売価格の値上げ開始から7か月めとなる月で、駆け込み需要の反動は収束し、それ以前同様の漸減状態に移行したと判断できる動きを示している(【日本たばこ協会:公式ページ・トピックス一覧】)。

たばこの税率引き上げに伴う大幅なたばこの販売価格の値上げは、2010年10月に開始されている。それに先立つ形で同年9月には安値で買えるうちにまとめ買いをする人たちによる「駆け込み特需」が発生した。そして同年10月以降は価格の上昇による喫煙者の減少(値上げに伴う喫煙者の禁煙者化)、喫煙継続者の利用本数の減少に加え、値上げ前の特需による大幅な需要のぶり返し(安値の時に購入したたばこを劣化する前に消費するために、新品は買いひかえられる)もあり、販売本数・金額共に大きく減る状態がしばらく続いた。

さらに翌年2011年の3月には東日本大地震・震災が発生。それ以降はその影響、具体的には生産・輸送ラインの機能停止・稼働率低下、原材料の調達困難による生産数・種類調整で、販売本数は大きく減少している。他方販売金額は先の値上げ分が販売本数の減退をカバーする形でプラスを維持。時間の経過と共に、震災の直接被害と影響による損失からはほぼ回復を果たしたものの、2010年の値上げ、そして中期的な健康志向の高まりに伴う禁煙・減煙促進によって、販売本数は漸減状態を続けている。

今回月は【メビウスは20円プラス…日本たばこ産業、消費税率アップで4月1日からたばこ値上げへ】でも伝えている通り、2014年4月からの消費税率改定に伴い、たばこの小売定価が改定されるのに合わせて発生した「特需」の反動が生じた4月から7か月めにあたる月。冒頭で言及したが、特需反動による売り上げ減退は終わり、これまでの販売本数漸減の状況にトレンドが戻った様相を示している。前年同月と比較しても日取りの上での日曜日数は変わらず4日で、配達日数の日も原則的に変化は無く、本数はそのまま減少分が表れている。そして販売金額の増加分は、消費税率改定に伴うたばこ販売価格の上昇によるもの。無論たばこの銘柄による値上げ幅に違いがあるため、消費税率分きっかりの上昇となるわけでは無い。

たばこは物価上昇や市場、その他各方面からの要請(例えば価格引き上げにより間接的なたばこ離れを誘うべきとの健康面での意見)に伴い、何度となく値上げされてきた。その値上げ後における販売数変移の傾向を、以前【値上げによる家計のたばこ支出金額推移への影響を過去二回分と合わせてグラフ化してみる】で検証している。それによれば「(1)販売本数減の売り上げ面でのマイナス影響を打ち消すほど、値上げ分の売上増の影響が大きく、総売り上げは増加する」「(2)販売本数の減少幅は拡大し、値上げ分ではカバーしきれなくなる。売上も前年比プラスからマイナスに」とのパターンが確認できる。2010年10月の値上げは上げ幅が非常に大きく、必然的にしかし2012年の6月以降は概して販売本数・販売代金共に前年同月比でマイナスを維持。時折プラスに転じる場面があっても長続きせず、再びマイナスに戻る動きを示している。現状ではほぼ「(2)」の段階に移行していた。2014年4月の消費税率改定に伴う値上げ以降は、販売本数は前年同月でマイナスを維持し、さらに販売金額もマイナスのまま。「(1)」の行程を経ることなく「(2)」の状況が継続しており、価格改定直前の特需をのぞけば実質的に「(2)」の状態が維持されていたと判断できる動きといえる。4月以降の販売代金でプラスの月が見受けられるのは、4月の値上げによるもので、1年が経過すればその差異も解消される。ちなみに2014年10月分における販売代金の2年前比はマイナス1.6%となる(販売本数はマイナス4.8%)。

【コンビニでは1日何箱たばこが売れているのかを計算してみる】でも記している通り、コンビニでは売上全体に占めるたばこの比率は高い(2割強)。さらに来店時の「ついで買い」による相乗効果も期待できる。ところがたばこ販売実績の減退状態は継続しており、各コンビニとも代替品の模索と普及を急ピッチで続けている。近頃大手コンビニでは相次ぎ「淹れたてコーヒー」を導入し、半ば定番化しているが、それも代替品の一つ。また昨今では消費者の決済性向の変化に伴い、プリペイドカードを積極的に展開しており、こちらも「流れ」の一つになりつつある。

その上、フライヤー商品を中心とした(そして利益率の高い)各種作りたての惣菜を多数取り揃えることで、一人身世帯・主婦層のハートもつかみつつある。食品群の販売領域を拡大した、スーパーとコンビニの良い所どり的な新業態の店舗の積極展開も始めるほど。
消費税率の改定による影響も無くなり、現在では単純にたばこ市場そのものの動向が販売本数・販売代金に反映されている。税率改定以前同様、今後は前年同月比マイナス数%の値が継続的に計上されることになるはず。再び論議が交わされはじめている、たばこ税の再引き上げ問題、消費税率の再引き上げに伴い発生しうる、引き上げ分転嫁による価格引上げの可能性とも合わせ、注意深くその動向を見守りたい。

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ファミマ、海外のPB商品4倍に 600品目めざす

 ファミリーマートは海外でプライベートブランド(PB=自主企画)商品の展開を拡大する。2015年度に現在の4倍の600品目にする。同社は海外4カ国・地域で日本と共通のPBを販売している。セブン&アイ・ホールディングスも海外出店を加速しているが日本と共通PBの販売はまだ少ない。ファミマは海外でも日本ブランドの商品を増やして顧客増につなげる。
 ファミマは海外のPBも日本と同じ「ファミリーマートコレクション」ブランドで展開し、ロゴも日本とそろえている。ファミマのPBは現在日本で約590品目あるが、海外ではタイと台湾、フィリピン、ベトナムで160品目にとどまる。早ければ年内にも中国とインドネシアで新たに取り扱いを始めて商品数も計600品目に増やす。
 15年度には日本も900品目まで増やす。日本も含む7カ国・地域での販売品目を計1500品目に広げる計画だ。日本の質の高い商品力を生かしながら、現地の消費者の好みや売れ筋の価格帯を反映した商品を展開する。利益率の高いPBの取り扱いを増やして海外事業の収益率を高める。
 海外の店舗では日本から輸出した商品のほか、日本のファミマが品質やブランドを管理し現地で製造したPBも販売している。タイと台湾では現地のメーカーなどが製造した菓子やカップ麺などの食料品や、洗剤などの日用品を販売する。

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セブン、青森に進出 来夏にも 空白地、残り2県

 セブン―イレブン・ジャパンは、来年夏にも青森県に進出する。主力取引先のわらべや日洋のセブン専用工場も来夏から稼働する予定で、今後は青森県内で集中出店を進めていく。セブンの出店の決まっていない都道府県は2県となる。
 11月2日から、青森県でフランチャイズチェーン(FC)契約を結ぶ加盟店オーナーの募集を始める。青森県で最も店舗数の多いローソンは約200店を展開している。
 ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップも既に出店しておりセブンの進出で大手5社が青森県で出そろう。
 現在セブンイレブンが出店していない地域は青森県のほか高知県、鳥取県、沖縄県の4県だが、来春には地元のスーパーと組み高知県に進出することが決まっている。

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セブン、ドーナツに参入 ミスド市場にも「越境」 1.7万店全店で 年6億個視野

 セブン―イレブン・ジャパンはレジ横に専用のケースを設置してドーナツの販売を始める。2015年度中に全1万7千店に導入する計画で、年間販売個数は約6億個と国内トップ級に躍り出る見通しだ。1杯100円のいれたてコーヒーなどで次々に市場の勢力図を塗り替えたセブンが、圧倒的な販売力を武器に新分野を開拓する。ミスタードーナツなど既存の専門店の戦略にも影響を与えそうだ。
「セブンカフェドーナツ」の名称で、11月から大阪や京都など関西圏の店舗で導入を始めた。先行的に販売を始めた店舗では、1日300個売れる店もあるという。15年度中に国内全店に広げ、1店あたり1日100個の販売を目指す。全店導入後の販売個数は、年間6億個前後になる見通しだ。
 ドーナツは取引先企業がセブンイレブン向け専用工場で製造。レジの横に設置する専用ケースは、富士電機と協力して開発した。ケース内は20度程度の温度を維持し、ドーナツにまぶしている砂糖などが溶けないように工夫する。
 商品は、「チョコオールドファッション」(100円)など6種類を販売する。全国共通の商品のほか、地域限定の商品を用意して地域ごとに消費者の嗜好にきめ細かく対応する方針だ。
 客の目につきやすいレジ横で販売するのは、100円から購入できるいれたてコーヒー「セブンカフェ」との相性がいいと判断したためだ。セブンカフェは販売が伸び続けており、足元では1店舗あたり1日に120杯前後を販売する。全体では14年度に6億杯の販売を目指しており、日本マクドナルドを上回る日本で最もコーヒーを売るチェーンだ。こうした客に、コーヒーができるまでの待ち時間に「ついで買い」を促し、新しい収益源に育てる。
 コンビニでは、ローソンが13年7月から店内であげた「ハワイアンドーナツ」を販売している。常時2種類を用意しており、価格は100~130円だ。ファミリーマートも袋入りの「オールドファッションドーナツ(チョコ)」(108円)を9月に発売するなど、独自のドーナツを品ぞろえに加える動きが相次いでいる。
 セブンの独自ドーナツ進出は、同業のコンビニのほかドーナツを主力とする専門店チェーンの戦略にも影響しそうだ。
 ダスキンが運営するミスタードーナツは、品質を売りにした「ちょい高」商品でコンビニに流れた需要を奪い返そうとしている。4月からクロワッサン生地をオーブンで焼いた「ミスタークロワッサンドーナツ」を発売。価格は200円前後と通常のドーナツより5割ほど高いが、発売から1カ月強で1000万個を売り上げたという。

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ミニストップ、Amazon.co.jp のコンビニ「店頭受取」サービスに対応

ミニストップ、Amazon.co.jpアマゾンジャパンは、通販サイト「Amazon.co.jp」の商品配送サービスを強化し、購入商品の受け取りと代金支払いをコンビニ店舗などで行える「店頭受取」において、新たに全国各地の「ミニストップ」店頭(10月末現在2,127店)でも行えるようにした。ミニストップの店頭では、Amazon.co.jp で購入した商品を24時間いつでも受け取ることが可能となった。外出先から帰ってきて自宅近所にあるミニストップ店舗や、勤め先や学校などの近くにあるミニストップ店舗で受け取れるので、購入者の利便性が高まる。ミニストップで商品を受け取る場合は、商品注文時に受け取り方法として「ミニストップ店舗」を選び、希望する店舗を指定すればよい。受け取る際には、Amazon.co.jp からメールで知らされる「お問い合わせ番号」「認証番号」をミニストップ店舗に設置されているマルチメディア端末「MINISTOP Loppi」に入力して「コンビニ受取サービス商品引換票」を出力し、レジに提示する。

商品は、注文してから最短で翌日に受け取り可能となる。商品が店舗に到着してから10日間以内に受け取る必要がある。

なお、アマゾンジャパンは、店頭受取でヤマト運輸の営業所を受取店舗として指定すると、注文した当日に商品を受け取れる「当日お急ぎ便」サービスも提供している。

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買収・協業、効果どこまで 通販・映画 店の強みに

 ローソンが相次ぐM&A(合併・買収)で事業を拡大している。今夏以降、シネマコンプレックス(複合映画館)や高級スーパーを買収。今月からアマゾンジャパン(東京・目黒)と共同サービスにも乗り出した。12年間トップに君臨した新浪剛史氏(現サントリーホールディングス社長)からバトンを引き継いだ玉塚元一社長は、どのような成長戦略を描くのか。
 「いつも使っているドッグフードが欲しいけど、ありますか」――。静岡県内のローソンでは今月5日から、店内の情報端末「ロッピー」の電話を使い、アマゾンで取り扱うインターネット通販商品を購入できるようになった。来年春には全国1万2千店で同様の仕組みを導入する。
 コンビニエンスストアが扱う商品数は売れ筋に絞った約3千品目。店頭では対応できない消費者の需要に、アマゾンの数千万品目を取り込むことで応える。
 新たな仕組みをローソンは「オープンプラットフォーム(開かれた基盤)」と名づける。今後、アパレルなど様々な企業とも連携を探り、あらゆる商品が店頭や自宅で受け取れる体制づくりが狙いだ。
 「コンビニ事業を磨くために決断した」。玉塚社長はここ数カ月で次々に発表した買収や協業の狙いをこう話す。同社の2014年3~8月期の営業利益は前年同期比12%増の400億円だったが、減価償却方法を変更したことで43億円押し上げられた特殊要因もある。既存店売上高は同1%減っており危機感は強い。
 「うちが親会社になった効果が出始めている」――。8月に買収したシネコン運営業界3位のユナイテッド・シネマ(UC)について、エンターテインメント事業などを統括する加茂正治専務執行役員はこう話す。
 シネコンの平均稼働率は一般的に3割程度だが、郊外に映画館が多いUCは2割強にとどまる。稼働率を上げるため、ローソンは10年に買収した音楽・映像ソフト販売のローソンHMVエンタテイメントのノウハウを投入する。
 第1弾として10月末からの約1カ月間、20回にわたり人気声優のイベントをUCの劇場で開催。1万人超を動員した。HMVをテコにエンタメ業界との交渉力を強めたローソンが間に入ったから開催できたイベントだ。もちろん、UCを支援することだけが狙いではない。映画業界における存在感を増すことで、ローソンの店頭で人気作品の独自商品やサービスを増やす方針だ。
 将来に向けた種まきを始めたローソン。新たにグループに加わった企業や協力関係の仕組みを生かし、「ローソンに用があるから行く」という果実を得るための地道な取り組みが、これから問われることになる。

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