今後、コンビニを経営する上で、社会保険への加入問題は避けて通れない問題です。
ですが、オーナーの中には、制度の内容や保険料について、十分な知識を持っていない人も多いので
今回は社会保険の基本となる知識をお伝えします。

社会保険制度とは、日本の社会保障制度(社会保険、社会福祉、公的扶助、保健衛生など)の中で中核的な存在です。
国民(被保険者)の生活保障のため、つまり、疾病・老齢・負傷・失業・死亡など生活を脅かす事由が発生した時に、一定基準の給付を行う保険制度です。
これは、個人の努力だけでは対応が難しい経済的損失を、国家または社会が集団の力で救済するという「社会的目的」がある点で、私的保険とは大きく異なります。
日本の社会保険制度は、大きく分けて、「社会保険」と「労働保険」から構成されます。
前者の社会保険には、「医療保険制度」と「年金保険制度」があり、さらに医療保険と密接に関連する「介護保険制度」と「高齢者医療制度」も含まれます。
後者の労働保険には、「雇用保険制度」と「労災保険制度」があります。
なお、健康保険、厚生年金保険、労災保険および雇用保険は、一般職域の人を対象とするため、「一般職域保険」と呼ばれ、共済組合などは公務員や私立学校の教職員、団体職員などを対象とするため「特殊職域保険」と呼ばれています。
 

「自分の店は加入が必要なのか?」

社会保険に加入しなければならない事業所の条件は、以下の通りです。

・労災保険 一人でも雇用したら加入しなければならない。

・雇用保険 週の所定労働時間が20時間以上の労働者を1人以上雇用したら加入しなければならない。つまり、コンビニ事業者は100%労災保険と雇用保険には加入する必要があるということです。

・厚生年金保険・健康保険(年金事務所扱い)
法人事業所は、経営者とその家族だけで営業していても、加入が義務づけられる強制適用事業所です。従業員は週の所定労働時間が概ね30時間以上のであれば社員・アルバイトを問わず加入対象者となります。

個人事業主は、1週間の所定労働時間が概ね30時間を超える従業員が5人以上いる(ただし、経営者とその同一世帯の家族労働者は除く)場合に強制適用事業所になります。
つまり、厚生年金保険と健康保険は、法人は100%適用ですが、個人事業の場合は、1店ならばほぼ強制適用にはなりませんが、2店舖以上からは強制適用事業所に当たる可能性があります。

「社会保険はいくら?」

保険料については、次の通りです。(平成25年9月現在、コンビニ事業の場合)。 
労災保険は、全額を事業主が負担するが、他の保険については、労使双方で負担することになります。
・労災保険 給与総額の3・5 /1000全額事業主負担
・雇用保険 賃金総額の13.5/1000(うち、事業主負担8.5/1000)
・健康保険(介護保険料を除く 東京都の場合) 給与総額の99.7/1000(うち、事業主負担49.85/1000)
・厚生年金保険 給与総額の171.20/1000(うち、事業主負担85.60/1000)
保険料について押さえておきたい点は二つ。料率を乗じる元の収入の定義の違いと、健康保険と厚生年金保険の特徴です。
まず、収入の定義については、料率を乗じる元である収入部分が、保険により異なります。
労災保険や健康保険、厚生年金保険に使われる「給与総額」とは、所得税や社会保険料、組合費などが差し引かれる前の給与総額。毎月決まって支給される定期給与に、ボーナスなどの特別給与を加えた合計額のことです。 
これに対し、雇用保険で使われる「賃金総額」とは、賃金、給与、手当、賞与など、名称の如何を問わず、労働の対価として事業主が労働者に支払うものを指します。
厚生年金保険では、給与総額を、一定の幅で区分した報酬月額に当てはめて決定した標準報酬月額により、保険料や年金額を計算します。
また、毎年9月に、4月から6月の支給総額を基に、標準報酬月額の改定が行わる算定手続きがある。その他にも大幅な変動(標準報酬月額の2等級以上)があった場合には標準報酬月額の改定が行われます。
2点目の健康保険と厚生年金保険の特徴では、健康保険と厚生年金保険は賞与にも同じ料率で支払いが発生することと、厚生年金保険料が毎年9月に3.54/1000ずつ引き上げられることです。(平成29年9月まで)。
保険料が、毎月の収入だけで決まるのではなく、しかも厚生年金保険については、年々保険料が上がり、会社負担も増えていくということですので、良く知った上で対策を講じる必要があります。

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