ローソンとパナソニックが組む“次世代コンビニ”のすごさとは?

■驚くべきテクノロジーを駆使した“次世代コンビニ”とは
コンビニ大手のローソンは2月6日、家電大手のパナソニックと共同し、「次世代コンビニ」と位置づける実験的な店舗を大阪府守口市にオープンさせました。環境への配慮、健康の提案、などをうたっていますが、何が次世代なのか?今ひとつピンときません。そこで、このコンビニについて調べたところ、驚くべきテクノロジーが判明しました。このハイテクは、これから確実に全国に広がり、私たちの生活に大なり小なり影響を与えていくのではないか、と思われます。
この店舗は「ローソン パナソニック前店」。所在地は大阪府門真市と守口市にまたがる、まさにパナソニック本社前にあります。6日の開業式典には、ローソンの玉塚元一最高執行責任者(COO)、パナソニックの榎戸康二役員らが出席するなど、両社のこの店舗にかける意気込みの大きさがうかがえます。
ただ、このお店の開店については、マスコミ各社の記事でも取り上げられていますが、いずれも扱いは地味。ローソンの広報発表文では、「電力使用量を50%削減する省エネメニューやデジタルサイネージを導入」したり、「お客様に癒しを提供するリラクゼーションコーナーを設置」したりする、といいます。ですが、これだけでは今までのコンビニの延長でしかなく、「次世代」という言葉がやや先走っているような印象です。
■運営側にとって大きなメリット
では、このコンビニの何がすごいのか?というと、それは、コンビニを運営する側にとっての「すごい」ことがあるのです。ローソンに限らず、コンビニ各社はお客がどんな好みを持っているかを見極めるために、データ解析に力を入れています。
多くの方が、コンビニでポイントカードを使ったことがあるのではないでしょうか?ローソンなら「ポンタ」(会員数約5200万人)、セブンイレブンなら「ナナコ」(同2700万人)、ファミリーマートでは、共通ポイントカード「Tカード」(同4700万人)、などです。買い物でポイントがもらえる代わりに、利用者の買い物の履歴は、コンビニ各社に送られます。会社側はこうして全国から集めた大量のデータを分析することで、売れ筋商品の見極め、売り場づくり、商品開発につなげています。
しかし、現状のデータ分析では、「売れた商品」についてしかデータが得られません。なので、ある商品が売れた理由は分析できても、商品が売れなかった理由までは分からないのです。
■買わなかった商品のデータも収集
今回お目見えした「次世代コンビニ」は、売れた時のデータだけではなく、「お客が買わなかった時のデータ」も得ることができるのが、業界としては画期的なことなのです。
では、どうやってその「買わなかったデータ」を得るのか?それはカメラです。例えば、コンビニで棚のパンを手に取って、「おいしそうだな、どうしようかな」と悩んだあげく、元の棚に戻す。こうした一連の動きを、店内6台のカメラがとらえます。そして、「何月何日何時、30代後半の男性が、新商品のパンを買わなかった」というデータになるのです。
こうしたデータの重要性について、以前から注目されていて、実際に人がカウントすることもありました。ですが、とても手間とコストがかかります。この次世代コンビニでは、パナソニックが開発したハイテクカメラが、このデータを収集し、分析してくれます。
■プライバシーへの配慮も
「そんな自分の姿を撮られるのは嫌だ!」と、誰もが思いそうです。が、このハイテクカメラは、プライバシーに配慮し、人物だけを映像から自動で消し去る画像処理の技術を備えています。

 消費者にとって、お店の商品がますます自分好みになっていくことは良いことに違いありません。ただ、どこまで自分のお買い物行動を売り手側に提供することを容認できるか?ビッグデータの活用とプライバシーの問題は、これからも議論になりそうです。

セブン&アイ、始動するネット通販トップへの挑戦〜積極買収&オムニチャネル戦略の裏側
セブン&アイ・ホールディングスはオムニチャネル戦略を推進する。いつでも買えるインターネットと実店舗を結び、消費者が欲しい商品を、それぞれの要望に沿ったかたちで販売する。そのためにセブン&アイは昨年12月、矢継ぎ早に買収や出資を進めた。
12月2日、カタログ通販大手のニッセンホールディングスを最大177億円で買収すると発表。中間持ち株会社のセブン&アイ・ネットメディアを通じ、ニッセンに対しTOB(株式公開買い付け)を1月22日まで実施した。ニッセンが行う第三者割当増資を引き受け議決権ベースで計50.74%を取得し、1月29日付で子会社にした。
カタログ通販の印象が強いニッセンだが、最近では軸足をネット通販に移している。ニッセンの買収により、同社の商品をセブン&アイが展開するセブン-イレブンで受け取れるようにする。ニッセンの13年12月期の売上高は2,000億円の見込み。ニッセン買収によって、セブン&アイはインターネット経由の売り上げを早期に1兆円にする予定。現在(1,500億円)の約7倍という強気の計画だ。
12月4日には、米高級衣料品店、バーニーズ・ニューヨークを日本で展開するバーニーズジャパンに出資すると発表。14年1月に東京海上グループのファンドから49.99%の株式を取得し、50.11%を保有する住友商事に次ぐ2位株主になった。取得額は60億円で、グループの百貨店やネット通販でバーニーズの高級なブランド衣料を販売する。ネットと実店舗の融合といっても、商品自体に魅力がなければ消費者は集まらない。そこで、バーニーズの高級ブランドで商品力を高めることにしたわけだ。
また、12月10日には、岡山、広島両県を中心にスーパー52店を展開する天満屋ストア(岡山市)の株式20%を30億円で取得すると発表。セブン&アイ傘下のスーパー、イトーヨーカ堂を通じ、天満屋グループから今年1月末に株式を取得。イトーヨーカ堂の持分法適用会社に組み入れた。イトーヨーカ堂は全国に180店舗を展開しているが、中国地方の店舗は3店しかない。中国地区ではライバルのイオンがM&Aで店舗網を拡大しており、対抗する狙いがある。
さらに、12月25日には、デザイン性の高い雑貨や家具を扱うフランフランの運営会社バルスに出資すると発表。14年1月中にバルスが実施する第三者割当増資を引き受けるなどし、間接保有を含めて48.67%を保有。持分法適用会社に組み入れる。取得額は50億円程度。フランフランと雑貨を共同開発するほか、グループの百貨店やショッピングモールにフランフランの店を入店させ、ネット通販のルートにも商品を乗せる。ネットで購入した商品をセブンの店頭で受け取れるようにするオムニチャネルを成功させるためには、消費者を引き付ける目新しさが必要になる。セブン&アイの鈴木敏文会長兼CEOは「(流行の)芽が出始めたブランドに速やかに目をつけていく」と、今後もブランド企業の買収や出資に強い意欲を見せている。ブランドの争奪戦が過熱することになる。
●ライバルとの差別化の要、セブン出店を加速
 ネット通販市場は寡占化が進み、アマゾンと楽天の2強が先行している。幅広いオムニチャネルを持ったとしても、商品・サービス・コンテンツに魅力がなければ、単に情報を発信するだけに終わる。ネット専業にないセブン&アイが持つ強みは、コンビニのセブンという切り札を持っていることだ。ネット通販が普及する米国では、ネットで注文した商品を受け渡す場所の重要性が高まっている。セブンは、国内外の全店売上高を15年2月期にも10兆円とする中期計画を明らかにした。売上高が10兆円となるのは、コンビニチェーンでは初めて。13年2月期時点で8兆5,000億円だった売り上げを、新規の出店で大幅に増やす。現在の国内店舗数は1万6020店(13年12月末時点)。海外でも、15カ国に3万店超をフランチャイズ展開している。国内では店舗のなかった愛媛県などにも進出し、15年2月期には過去最高の1,600店の新規出店を計画している。
 日本フランチャイズチェーン協会がまとめた主要コンビニ10社の13年の既存店売上高(速報値)は前年比1.1%減の8兆5,213億円と、2年連続のマイナスだ。既存店では各チェーン間の販売力の差が広がった。商品開発力で勝るセブン、ローソン、ファミリーマートの大手3社の新規店舗に客が流れたため、全体ではマイナス成長となった。既存店と新規店を含めた全売上高は、大手チェーンによる大規模な新規出店により4.0%増の9兆3,860億円となった。12月末時点の店舗数は、前年同月比5.2%増の4万9,323店である。
セブンが国内出店を加速させているのは、売り上げ増に加え、オムニチャネル戦略に基づき、受け渡し・配達拠点を増やす狙いがあるからだ。グループで扱う多様な商品をネットで注文し、セブンの店舗で商品を受け取れるようにする。セブンからの配達もする。ネット通販の商品を配達するために、トヨタ車体が開発した超小型EV(電気自動車)、コムスをセブンに配備する。コムスは歩道と店舗の間のわずかな敷地にすっぽり収まる。車庫証明が不要な、コンビニの宅配用に開発された超小型EVである。これを活用して「らくらくお届け便」をスタートさせた。果たしてセブンがオムニチャネルを武器に、ネット通販で楽天、アマゾンを抜き去る日がくるのか。流通王者の本格参入で、ネット通販市場の競争はさらに激化していく。

コンビニ、シニアに照準 サンドラッグ、年20店

 ドラッグストア大手のサンドラッグはシニアが好む日用品や食品をそろえたコンビニエンスストアを本格展開する。実験店2店舗の販売が目標を上回ったため、都内を中心に年間20店ペースで出す。今後500店超を出せるとみている。厳選した化粧品や薬、管理栄養士が提案する弁当などをワンストップで買える点をアピールし、膨らむシニアの需要を開拓する。
生活必需品を身近な店舗で買いたいというシニアのニーズは強い。セブン―イレブン・ジャパンやローソンなどコンビニ各社は少量の弁当や総菜を拡充したり、宅配や安否確認のサービスを打ち出したりしている。
 ドラッグストア2位のサンドラッグも主要顧客であるシニアの来店者を確保するため、まず2015年3月期に20店、その後も毎年20店超のペースで出す計画だ。直営を基本とし、立地に応じた機動的な出店をめざす。
 同社は昨年夏から都内の江戸川区に住宅地タイプ、千代田区に都心タイプのコンビニを1店ずつ開業、コンビニチェーンがひしめく場所で購買動向などを分析してきた。住宅地タイプでは近隣の住民、都心タイプでは近くに勤める会社員などが日常的に来店するケースが多く、半年間の売り上げは目標を上回った。
 自社開発の商品も充実させる。管理栄養士の資格を持つスタッフ4人がメニューを考案し、健康に配慮した弁当を日替わりで提供する。糖尿病や高脂血症の患者を対象として疾病別に栄養成分を調整した弁当を5種類、低カロリー弁当を5種類程度用意する。価格は400~600円で日常の食事にも使ってもらう。
 ペットボトル飲料や酒類、菓子、即席麺など加工食品は通常のコンビニチェーンとほぼ同じ品ぞろえで値段を2割程度安くする。ドラッグストアが得意とする一般用医薬品(大衆薬)や日用品も充実させる。売り場面積はコンビニよりやや広い200平方メートル程度。深夜営業はしない方針だ。
 近年はドラッグ大手の出店競争が激しく、都市部では従来型店舗の出店余地が少なくなっている。サンドラッグは新業態店でコンビニやスーパーといった他業態店から顧客を呼び込む。既に出店した住宅地と都心の2つのモデルを使い分け、東京都23区内に店舗網を広げる。

コンビニコーヒー、どこで買っている?
Business Media 誠 02月17日11時58分
コンビニテイクアウト

ローソン、スーパー参入 小型店 都市部に来年度100店

 ローソンは小型スーパー事業に参入する。コンビニエンスストアの2倍弱の売り場に生鮮や加工食品、日用品など5千~6千品目をそろえ、まず2014年度に東名阪の住宅街に100店を集中して出す。東京など大都市に人口流入が続く一方、身近な場所にスーパーが不足している消費者も多い。コンビニだけでは日常の買い物ニーズに対応できないと判断した。
 小型スーパー「ローソンマート」は同名の全額出資子会社がフランチャイズチェーン(FC)方式で出店する。1号店は20日、横浜市に開く。
 売り場面積は200~230平方メートル。一般的な食品スーパーの2割程度だが、コンビニの2倍近い商品数をそろえる。コンビニが販売する生鮮品の品ぞろえが限定的なのに対し、野菜や精肉、魚を計250品目程度扱う。加工食品や日用品では105円均一のプライベートブランド(PB=自主企画)商品を約1千品目扱うほか、一般のメーカー品もコンビニより価格を抑えて売る。
 大手スーパーは小型店を増やしており、イオンは都内を中心に「まいばすけっと」を約500店展開。ローソンは生鮮品も扱うコンビニ「ローソンストア100」を約1,200店展開しているが、コンビニと同規模の大きさの店が多く、品ぞろえに限界があった。
 総務省がまとめた2013年の人口移動報告では、東京圏が18年連続の転入超過。愛知県と大阪府はともに3年連続の転入超で、都市部への人口集中が鮮明だ。

注力ブランド「メビウス」「セブンスター」ともに20円の値上げ
消費増税で泣くのか笑うのか――。JT に大きな関門が待ち構えている。同社は1月30日、4月からの消費税率引き上げに伴って実施する、たばこの価格改定を公表した。116銘柄のうち107銘柄を10円もしくは20円値上げする。 第3四半期決算の発表とあわせて打ち出した今回の値上げについて、宮崎秀樹副社長は、「増税分を適正に価格へ転嫁するためのもの」と説明。10円単位の値上げにするのは、自動販売機に対応するためだという。
■ 値上げで安価なタバコが売れる
だが、値上げ対象となる107銘柄のうち62銘柄が20円高くなる。これらは最低でも4%超の値上がりとなり、消費増税分の約2.86%を上回る。率でみると増税分以上の価格転嫁だ。
10円単位の値上げのため、増税分を正確に転嫁することは難しいとはいえ、同社製品の約半分を占める「メビウス」(410円から430円、値上げ率は約4.88%)をはじめとする20円の上乗せは、増税に伴う”価格戦略”のようにも映る。
 これに対し、「消費動向や過去の値上げ銘柄の販売動向を踏まえ、JT製品内で小売定価の(高い製品から)安い製品、値上げ幅の小さい製品へのシフトが起こることを考慮した」(宮崎副社長)というのがJTの見解だ。
 要は、値上げを嫌う一部の消費者が安いタバコを買うことで、高価格帯の販売数量が減るなどJT製品の販売構成比率が変わり、結果的に加重平均した小売定価は、消費増税分の値上げ率(約2.86%)近辺に落ち着くというもの。決算会見で宮崎副社長は、今回の値上げについて「価格戦略ではない」と、繰り返し強調した。
実際、近年で最大の値上げ幅となった2010年のたばこ増税の際、値上げ幅の大きかった「セブンスター」や「ピース」、「ピアニッシモ」は販売構成比が下がり、単価の低い「わかば」、「エコー」などの数量が伸びた。
 だが、必ずしも毎回の値上げで安価な製品へのシフトが起きているわけではない。