Q.当店には労働組合はありません。しかし、P/Aの1人が、社外のBユニオンという労働組合に入り、その執行委員長という人物が団体交渉を求めてきました。会社は団体交渉に応じなければなりませんか?

A. 無条件に応じる必要はありません。その労働者が正式に加入してるかどうかを確認した上で、団体交渉の条件を決めてから交渉に臨んでください。
解説
中小企業・零細企業で社内組合が組織される例はまれです。ですが、アルバイトが地域のユニオン(いわゆる「合同組合」「一般労組」)に加入することがあります。合同組合も労働組合に違いないので、組合が申し入れた団体交渉を正当な理由なく拒めば、不当労働行為に当たります。
しかし、合同組合の場合、その組織や組合員がはっきりしないことが多いため、安易に交渉することで事態を混乱させる危険が出てきます。そこで、会社としては、まずBユニオンに対して、自店の従業員がその組合の組合員であるのか、また交渉担当者が組合の代表者なのかなどの説明を求めてください。その点を確認できてから、団体交渉に応じることになります(この団体交渉の入り口段階で労働委員会での長期間の争いになることがあります)。会社が団体交渉に応じる場合も、無条件で応じる必要はありません。
団体交渉はあくまでルールのある交渉なので、団体交渉の日時、場所、目的、参加者などの「団体交渉条件」を決める必要があります(この団交条件を決めるだけでも、長期間を要することがあります)。会社としては、Bユニオンに対して、具体的な団交条件を書面で申し入れるように要請してください。

Q.お客が店で転び骨折しました。来店時から泥酔の様子で、足元がおぼつかない感じでしたが、転んだのは床が滑りやすくなっていたからだと言って、治療費などの損害賠償を請求しています。請求に応じる必要がありますか?

A.店舗の責任が発生するか否かは客観的状況によります。不測の事態を避けるためにも、店舗賠償保険を忘れないようにしてください。
解説
店舗が賠償責任を負うか否かは、客観的な責任の有無で決まります。
まず、コンビニは、不特定多数のお客が来店する場所なので、お客が安全に買物できる場所を提供する義務があります。例えば、清掃後の乾拭きを怠って、お客が滑って転倒し骨折したような場合は、店舗は損害賠償責任を負う可能性があります。
他方、床の清掃を適切に行っていて、お客が骨折した理由が専ら飲酒酩酊していたことにある場合には、店舗側に違反はなく、損害賠償責任は負いません。
 店舗側の不適切な清掃が原因で転倒した場合、お客に対する賠償責任を負いますが、その場合も、お客側の飲酒酩酊にも原因があるならば、お客側の事情は過失相殺として考慮されます。過去の裁判例でも、お客が転倒時に「靴底が減って滑りやすい靴を履いていたこと、パンと牛乳を持って両手がふさがっていた状態であったこと」などの理由から、5割の過失相殺を認めたものがあります。
 店舗では、施設の問題による事故の他、さまざまな不慮の事故が発生することは避けられません。事故が起きた場合の店舗の損害を最小限に食い止めるために、経営者としては、必要な保険に加入し、保険料の支払いを怠らないよう注意しましょう。