○コンビニがスーパー化 出店競争激化で値下げ、品ぞろえ拡充
コンビニエンスストアで食品や日用雑貨の値下げが相次ぎ、スーパーとの価格差が縮まってきた。コンビニ各社の出店競争の激化が要因で、顧客獲得のため、調味料や洗剤などの品ぞろえを一段と拡大するチェーンも登場。コンビニの“スーパー化”が顕著になってきている。
「以前は、スーパーよりも割高な印象だったけれど…」。東京・多摩ニュータウンに暮らす女性(80)は、バスで15分かかるスーパーに代わって、近所のセブン−イレブンに通い詰める。
セブンは平成17年、ペットボトル飲料の一部の価格を147円から125円に値下げ。その後も食品など約200品目で「一般の実勢価格に近づける努力を続けてきた」(同社)。一部店舗では、値下げ価格を記したチラシも配布するなどPRにも余念がない。
最大手の動きに呼応し、ローソンやファミリーマート、サークルKサンクスなども価格改定を本格開始。例えば、ミネラルウオーター「サントリー天然水」はメーカー価格(税抜き)230円に対し、コンビニの販売価格(税込み)は98円。食パン「超熟(6枚)」はメーカー価格210円に対し、セブン、サークルKサンクス、ミニストップは158円で販売するなど、スーパーを下回る商品も出ている。
コンビニが値下げ合戦に踏み切る背景には、市場環境の変化がある。
コンビニは東日本大震災以降、主婦などが多く来店するほか、高齢者の利用も増えた。こうした需要に合わせ、コンビニ側も出店を加速。国内店舗数は昨年11月に5万を超え、26年2月期には、大手3社で過去最多となる約4千の新規出店が計画されている。
この結果、商圏内の競合関係が、コンビニが利便性で差別化できる「対スーパー」からコンビニ同士の顧客の奪い合いに拡大。利便性以外での集客策の強化も求められるようになった。
スーパーをモデルに品ぞろえの強化に踏み切るチェーンも出てきた。ファミマは、25年度中に全店の商品数を約3割増の3,700品目に拡大する。小型スーパー並みの品ぞろえで、女性ニーズの取り込みを目指す狙いだ。

○コンビニ売上高2カ月ぶり減 7月は0.8%マイナス
 日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した7月の全国のコンビニエンスストアの既存店売上高は前年同月比0.8%減の7,770億円だった。マイナスは2カ月ぶり。猛暑日が続いた月の前半は飲料やアイスクリームが売れたが、後半は東日本などの天候不順が響いて伸び悩んだ。
 全店ベースの売上高は4.6%増の8,560億円。セブン−イレブン・ジャパンなど大手の積極出店により、全体の店舗数は1年前より5.7%増えた。

○旧避難指示区域で初のコンビニ 福島・楢葉町のセブンが再開
セブン−イレブン・ジャパンは20日、福島第1原発事故で昨年まで避難指示区域に指定されていた福島県楢葉町内に、コンビニエンスストアとしては初めての店舗を今月26日開店すると発表した。事故後に一旦閉じた店舗で再び営業する。
オープンするのは「セブン−イレブン楢葉下小塙仮設店舗店」で、売り場面積150平方メートル、取扱品目約2,800点と標準規模の店舗。同町は昨年8月に「避難指示解除準備区域」へ再編され立ち入りが可能となり、地元住民や復興活動の従事者らから、買い物の場を求める声が上がっていた。
同社は、国の復興庁福島復興局や楢葉町から要請を受け、新しい店舗オーナーらと準備を進めていた。