森重専務の「経営の湧き水」

NEW!2025.12月-第3話:価格交渉という名の水路整備〜条件見直しの実践ポイント〜

金利という“地下水脈”の変化が、いよいよ地表に現れ始めています。 金利上昇の影響が、仕入価格・物流費・人件費といったコスト項目に波及し、企業の収益構造に直接的な圧力をかけ始めています。これらのコスト増は、営業利益やキャッシュフローを徐々に圧迫し、資金繰りや価格戦略の見直しを迫る要因となっています。

このような環境下では、既存の取引条件(単価・支払サイト・契約期間など)を再点検し、必要に応じて価格交渉や契約条件の見直しを行うことが不可欠です。ただし、単なる値上げ要請では取引先との信頼関係を損なうリスクもあるため、交渉にあたっては以下の3点が重要です:

  • コスト構造や外部環境の変化を定量的に示し、価格改定の必要性を論理的に説明すること
  • 単価以外の交渉軸(支払条件、納期、ロットなど)を複数用意し、柔軟な提案を行うこと
  • 今後の価格改定ルールや見直し時期を明文化し、継続的な取引の安定性を確保すること

今月のアクション5選

1.コスト構造の開示と説明
原価上昇の内訳(材料費・人件費・物流費など)を整理し、グラフや表で可視化。「なぜ今、見直しが必要なのか」を論理的に伝える資料を準備しましょう。
2.交渉項目の多軸化

単価だけでなく、支払サイト、納品ロット、納期、前受金、契約期間など、複数の交渉軸を用意。「価格は据え置きだが、支払サイト短縮」など、柔軟な着地点を探れるようにします。
3.価格改定のルール化

「原価が○%以上変動した場合は再協議」「年1回の見直し」など、今後の改定ルールを明文化。都度交渉の負担を減らし、相手にも安心感を与えます。
4.代替案の提示

「現行価格維持の代わりに、仕様変更や納期調整を」など、相手の負担を抑える代替案を用意。交渉の“詰まり”を防ぐ潤滑油になります。
5.現場の声を交渉材料に

「この価格では人が確保できない」「納期が守れない」など、現場の実情を具体的に伝えることで、価格改定の必要性に説得力が生まれます。

◆専務の森重が、お客様と今月のアクション5選について一緒に検討することも承っています。ご希望の方はぜひお問い合わせください!!