森重専務の「経営の湧き水」

NEW!2025.12月-第1話:風が変わるとき 〜金利という名の気圧変化〜

冬の入り口、空気が澄み、風の向きが変わるのを肌で感じる季節です。 経営の世界でも、いま確かに“風向き”が変わりつつあります。 その正体のひとつが、「金利の上昇」です。

長らく続いた超低金利の時代。 借入コストは“空気のようなもの”として、経営判断の中で軽視されがちでした。 しかし、2025年の今、日銀の政策金利が0.25%上がり、空気が重くなってきています。 それは、まるで気圧が変わり、天気が崩れる前の静けさのよう。

この変化は、まだ“嵐”ではありません。 でも、風の変化に気づけるかどうかが、次の一手を分けます。 金利上昇は、単なる金融の話ではなく、価格交渉、資金繰り、社員の生活、すべてに波紋を広げる“経営の気象変動”なのです。

今月のアクション5選

1.金利ニュースを「自社目線」で読む  利上げ報道を見たら、「うちの借入にどう影響するか?」を即座に考えるクセをつけましょう。
2.社員の声に耳を傾ける  住宅ローンや生活費の上昇に不安を感じている社員がいないか、現場の空気を感じ取ることも大切です。
3.取引先の資金繰りを想像する  仕入先や外注先も同じ風にさらされています。支払条件や価格交渉の背景を想像してみましょう。
4.自社の借入条件を棚卸しする  金利タイプ、返済スケジュール、契約更新時期など、現状を一覧化しておくと、いざという時の判断が早くなります。
5.「金利1%上昇時」の影響を試算する  ざっくりでもいいので、営業利益やキャッシュフローへの影響を数字で把握しておきましょう。

風は、見えないけれど、確かに吹いています。 その風を感じ、舵を切る準備を始めることが、経営の湧き水を守る第一歩です。

◆専務の森重が、お客様と今月のアクション5選について一緒に検討することも承っています。ご希望の方はぜひお問い合わせください!!